神社の年中行事

神社の年中行事

 神社の年中行事の中には毎年色々な祭祀が有ります。
大きく分けて、大祭・中祭、小祭に区分できます。

 大祭は、例祭・祈年祭、新嘗祭・式年祭、鎮座祭、遷座祭・合祀祭・分祀祭等です。
 中祭は、歳旦祭・元始祭・紀元祭、神嘗祭当日祭・明治祭、天長祭等です。
 小祭は、それ以外の祭祀の事を言います。

歳旦祭は、正月元旦に新年を寿ぐ祭りです。
紀元祭は、二月十一日に建国を祝う祭りです。
祈年祭は、二月十七日にその年の豊作を祈る祭りです。
大祓は、六月と十二月の晦日にお祓いを行う行事です。
神嘗祭当日祭は、十月十七日伊勢の神宮の神嘗祭当日に行う祭りです。
新嘗祭は、十一月二十三日に新穀を感謝する祭りです。
天長祭は、十二月二十三日の天皇誕生日を祝う祭りです。

 今回は特にこの中の大祓神事で奏上される大祓詞を中心にご紹介していきます。



大祓神事

 大祓神事は、大祓式、単に大祓とも言って六月と十二月の晦日に行われます。
このうち六月の祓を、夏越しの祓、名越し祓、六月祓、輪越しの祭り、夏越しの御禊、等と言い、
十二月の祓は、年越しの祓、師走の祓等と言っています。
大祓の際に、奏上される大祓詞は別名中臣祓と称されます。
元来、六月と十二月の晦日に御所の朱雀門にて、百官が集合して行った恒例の大祓式に唱えられたものです。
奈良・平安時代を通じて厳修された行事ですが、現在は宮中の内部や神社の行事として行われています。
 この時に、大祓詞を宣る役目に中臣氏が代々仕えてきました。
それで中臣祓という名で呼ばれるようになりました。
 大祓詞は、早くから大祓の時だけでなく、神前でも奏上されるようになってきました。
そして、諸祈願等の折にも奏上する風習が生まれたのです。
 この神事は、私達の罪や穢れ、過ち、災い等を形代に移して除去する神事です。
一般には形代(人形)に姓名・年齢などを書き、更に息を吹きかけて神社に持って行きお祓いをしてもらうのです。
また、それで身を撫でて罪穢れを移す方法も見られます。
 神社では大祓詞を唱え神事を行い、その後形代をお焚上げといって
火に燃やしたり、川や海に流す等して罪穢れ、災いを祓え清めるのです。
 子供の愛玩用の人形のルーツはこの大祓の人形・形代からとも言われています。



人形 -ひとがた-

 祓をする時に、人間の身代わりとして使われるものに人形・形代があります。
人間が受けた穢れや病魔などの災いをこの人形に負わせて川や海に流すのです。
人形で体を撫でまわしてから流したり、人形に息を吹きかけて流す事もあります。
紙や木片で作ったものが一般的ですが、茅萱で作るものもあります。
 三月の節句の雛人形も、流し雛の習俗に見られるように、本来は祓に使用した人形であったと言われています。


神道の種類 禊と祓 大祓詞にみる罪 禊・祓の起源 大祓詞 太祝詞 天津祝詞

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