凍えたココロ

凍えたココロ

クウキ



君はこの心地良さを知っているかい?

爽やかな味のするこの空気は

全ての喧騒を取り除いてくれるよ




夜の音を静かに聴く

君はこの恐怖を理解できるかい?

其処には私の恐れる悪魔が潜んでいて

いつ食べ尽くされてもおかしくないんだよ




そして

私は昼間の空気を知らない

ずっとずっと眠っているから

起きていたくなんて無いのだから

けれども君はこの昼間の

素晴らしさを讃えているね

眩しくてたまらないよ




私は夜に生きるもの

君は昼に生きる素晴らしき者




でもね、此れだけは言えるんだ

いつも空気は優しいって事

温かい言葉が胸が腕が傍にあるって事




いつかそれらを見失ったとしても

此処に来ればいいんだよ

君は私を直ぐに見つけられる

いつも紫色に光を放つ

私を直ぐに

見つけられるから




じゃあ今日も行っておいで

世知辛い社会と言う名の地獄へ

私は薬の世界と言う地獄で待ち続け

君が帰る頃には地上に戻るから




安心して行っておいで

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