凍えたココロ

凍えたココロ

Overeating vomiting



次々と 半額の商品を カゴへ放り込む

食べたいものと お腹が膨れそうなものと

吐き気を催しそうなものと 甘いもの

嫌いな食べ物 好きなもので ごった返した

私の持つカゴの中

何食わぬ顔で レジへと向かう

人の目に 晒されながら

好奇の目に 晒されながら




買いすぎたと 一瞬だけ 後悔をして

お金を払い 商品をビニール袋へ詰める




食べている時だけは 何も考えなくて済むの

許して どうか 許してね

私の頭は どうにかしてる こんなもの 食べたくないのに

私の胃は どうにかしてる こんなもの 消化できないのに




次から次へと 食べ物を 口から胃へと 詰め込む

詰め込む 詰め込む 脇目も振らず 詰め込む 詰め込む

突如 嘔気を感じる その時点で

闘いは やっと終わる

私と 胃との闘い

私と 心との闘い




次の闘いは 全てを嘔吐できるかどうかと言う事

体を傾け 胃の辺りを ぐっと押す

嘔吐する 嘔吐する 嘔吐する

そして全て胃の中を奇麗にしようと

キッチンへ赴き お湯を1リットル一気に飲んで

またトイレで

嘔吐する 嘔吐する 嘔吐する

何も出てこなくなって 胆汁が出たら

おしまい

全ておしまい




放っておけば 低血糖や低カリウム血症で

死ねるのに

私は トマトジュースを飲み スポーツドリンクを飲み

それを妨げる

天邪鬼 天邪鬼 天邪鬼




また明日の晩 同じ事を繰り返すのにね

此処から逃れる術なんて 無いのにね




なのに私は生きている 生きている

何故だろう どうしてかな

生きている意味が分からないよ?

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: