Eternal Flame of The Universe

Eternal Flame of The Universe

禅人たる私


 修行僧は、まず、入門までに何時間も試される。入門して境内に入っても旦過寮という部屋で一週間座禅を組み認められるのをひたすら待つのである。
 その後、入門僧としての修行が始まる。
 起きて半畳寝て一畳が、各修行僧の生活の基本Spaceだ。時計もなく、太鼓や鐘の鳴らし方で時間と行事を知るのである。生活中に口をきくことは許されない。皆終始無言で事に当たる。
 まさに「生死事大」を生活の旨として、それを実践するのである。机上の空論など一つとして通用しない。へ理屈などまかり通る隙間なんてないのだ。
 修行のため上山したときには、自分の葬式代を持って行ったものだ。
 修行中には、やはり一般の社会生活とのGapに耐えられなくなり逃亡を図る者もいた。ゴミ箱の中に隠れていた者、裸足で壁を乗り越えて逃げ出した者。
 各人の人生模様を投影しているようだ。
 逃げれば、逃げ切れるかもしれない。
 しかし、結局は、自分から逃げるだけだ。どこへ行っても、自分から逃げてしまうから、結局何事も成就しないのである。
 当然ながら死人も出る。病気の治療が遅れたりするからだ。
 私は、それでも生きて帰れた。とても、Luckyだったのかもしれない。
 そして、江戸時代の生活を1年以上続けてみて、自分の中で何かが変わったのだ。
 「眼横鼻直」
 私が、修業中に送られた禅語である。
 お前はこう生きろと言っているのである。
 一言で言えば自然体だ。目は横に、鼻はまっすぐ。あったり前のことだろう!ばかばかしいと思うかもしれないが、はっとして、その通りと思う人がどれくらいいるだろうか。
 まず、迷いを断つには、頭で考えずにただただそれを事実のまま感じるのさ。

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