予想に反して



Aの問題点は次のとおり。

1 脳波に微細な乱れがある。反応が鈍いと思われているがその時に小さなてんかん発作が起きていると考えたほうがいい。大きな発作はなさそうだが、依然倒れたときがてんかん発作だった可能性も捨てきれない。がけや水際など危険な場所に立ち入らないこと、入浴の時にはかならず家族が気をつけること。小さな発作が一時間に2・3回起きているので、集中力を保てないのは仕方ない。

2 知能検査の結果は普通だが、部分的に細かく見ていくと、人より優れた部分と、人より劣った部分がある。普通の子どもの場合、得意不得意があっても知能検査をすると平均を100として大体80から120の間におさまる。Aの場合は60から170と、幅が非常に大きい。できない部分とできる部分の差がこれだけ大きいと、本人にはこれだけで非常なストレスがかかる。

知能についてはどうすることもできないので、てんかんの治療が主になる。とりあえず坑てんかん薬を服用し、経過をみることになった。

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