今が生死

今が生死

2021.03.09
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カテゴリ: テレビ番組
「澪つくし」は昭和60年4月から10月までNHK朝ドラとして放映されたものだが現在衛星放送で朝7時15分から再放送されている。ドラマは千葉県銚子市の醤油屋の主人の二号さんの娘かおるを中心に描かれている。醤油屋とは犬猿の仲の戸川の漁師の網元の息子吉武惣吉とお互い愛し合うようになり、艱難を乗り越えて惣吉と結婚するが結婚3年目で惣吉は遭難者を助けようとして自らも犠牲になり死んだとして2年後かおるは醤油屋の番頭梅木健作と再婚して双子の子供を授かる。ところが死んだと思われていた惣吉が記憶喪失で4年後にフィリッピンから帰って来る。かおるの揺れる心はいかばかりか想像すらできない。
配役陣は沢口靖子、津川雅彦、加賀まりこ、草笛光子、川野太郎、柴田恭平、明石家さんま などそうそうたるメンバーで、特にさんまは力がないくせにほらばかり吹いて醤油屋入兆と漁師の吉武家を渡り歩くラッパの弥太郎を演じており、少しもかっこよくない汚れ役だが見事に演じていたと思う。脚本はジェームス三木、プロデューサー中村克史、演出 重光亭彦 等で製作者、脚本、演出、出演者が一体になった見事な作品でよくどこれほどの作品が制作できたものだと感心している。本日放映では醤油屋坂東家の長女として生まれて傍若無人な律子から「軍人にむいている」と言われて発奮して陸軍少尉になった小浜と律子は後に親の大反対を押し切って結婚するがその小浜が2.26事件に巻き込まれていくところを描いていたが、当時の農村部の貧しさや皇道派、統制派などの陸軍内部抗争やクーデター計画など時代背景も見事に織り込んで壮大なドラマになっている。揺れるかおるの心は惣吉に行くのか梅木に残るのか分からないが本日分の最後で軍隊に呼び出された惣吉がフィリッピンに行くように命じられそうなのでそうなればかおるは梅木の所で観念して暮らすようになるのかもしれない。いずれにしても純愛を貫く、壮大なドラマでよくもこんなドラマが作れる人達が日本にいたものだと感心しながら観ている。





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Last updated  2021.03.09 10:59:45
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