
昨日「ポツンと一軒家」を観た。41年前の台風で実家が吹き飛ばされてしまったその場所を開拓して現在78歳の男性が定年後石垣を積み、独りで5年かけてログハウスを造った話だった。
建築関係の会社に勤めていたがお見合いで25歳の時に結婚した。結婚当初住んでいた家は台風で吹き飛ばされてしまったので、その後は街中に家を建てて住んでいたが、奥さんが「いつか元住んでいたあそこに家を建てて二人でお茶でも飲みたいね」と言ったことは忘れなかった。ところがその奥さんは21年前肝臓がんで50歳代で亡くなってしまった。その奥さんは毎日弁当を作って自分を送り出してくれて帰りが遅くなることが多かったが、ずっと待っていてくれた。そしていつも優しかったとのことである。その奥さんが亡くなってしまい悲しみにくれたがどうすることも出来なかった。そして定年になり奥さんとの会話を思い出した。荒れ果てたあの地に家を建てて奥さんが言ったことを実現するのだと5年間黙々と一人で家を組み立て完成させたのである。今はそのログハウスのまわりで野菜やハーブ、しきみなどを作り、毎週木曜日には海釣りなどをしてひっそり暮らしているが、奥さんのことは忘れたことがないとのことで、毎日しきみを持ってお墓参りに行っているとのことである。子供さんは2人いて別の所で所帯を持って暮らしているが、この森の中の一軒家をどうしてくれとは言っていない。子供さん達の判断で処分してくれていいと言ってあるとのことである。
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