今が生死

今が生死

2025.11.11
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カテゴリ: 感動したこと

シュウメイギク(秋明菊)

今日の新聞に本日11月11日の介護の日にちなんで心温まる話が載っていたので紹介させて頂く。
T子さんは北海道函館の生まれで札幌の看護学校を出て札幌で働いていた。ある日帰省で札幌から函館行きの列車に乗った時向かいの席に乗った男性が大阪から旅行中のS男さんでどちらから声をかけたのかは知らないが話が弾んで恋に落ちT子さん23歳、S男さん27歳の時結婚して、T子さんは大阪に嫁入りした。長女が生まれ幸せをかみしめていた結婚7年目に自転車に乗っていたS男さんが後ろから来たわき見運転の車にはねられ、頭を車のフロントガラスに強く打ちつけ頸髄損傷の重傷を負った。T子さんは医師から「旦那さんは一生歩けないでしょう」と言われた。その時妊娠8か月の第2子がお腹の中にいて目の前が真っ暗になってしまった。S男さんは意識が戻った後医師から一生歩けないと告げられ、脳裏に浮かんだのは妻や子のことより、自分のことで、その時34歳だったが、今後死ぬまで足がマヒした何もできない惨めな姿で生きなければならないのかと打ちのめされてしまったとのことである。
事故から約1年半後T子さんは退院した夫を車いすに載せての在宅介護の生活が始まった。握力が激減したS男さんは当初何も持てなかったのでT子あれ取ってくれこれ取ってくれと料理中でもオムツを換えてる最中でも見境なく要求するのでとうとう癇癪玉が破裂して子供を連れて函館に帰ってしまおうかと空港に着いたが北海道便は終了しましたのアナウンスでやむなく自宅に戻った。S男は「自分が悪かった」と謝り、以来自分でできそうなことは全て何とか工夫して自助具を使えば介助なしで食事が食べられるようになり、トイレの横に長椅子を置けば自分一人で車いすからトイレまで移動することができた。創意工夫しながら生きる喜びを感ずるようになり、自助具の会や頚損友の会の世話役をするようになった。その創意工夫の延長でアクセルやブレーキを足でなく、手で出来るように改良して運転できるようになり奥さんを助手席に乗せて鎌倉や倉敷までドライブするようになったとのことである。
奥さんにあれもしてくれこれもしてくれと我がままばかり言っていた自分が何とか自分で出来ることは自分でしようと努力するようになってから奥さんのありがたみがわかり、奥さんも車に載せてもらって車から降りたら車いすで東西南北自由自在に動き回っており、毎日が愛情満タンのドライブで楽しい日々だとのことである。一度は絶望の淵に沈んだご夫婦だが、そのご夫婦が今幸福な人生を歩んでいるのを読んで本当に良かったなと思った。





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Last updated  2025.11.11 23:18:30 コメント(6) | コメントを書く


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