中国一人っ子政策


◎中国一人っ子政策を彼らはどう見ているのか~ 8月3日(土)


今日の話、ちょっと長いです~

今から1年くらい前かしら・・・(ちょっと記憶が定かでないのですが)
私がまだシンセンの野麦峠(工場)であくせく働いていた頃のこと。。
ネット上で、中国の政府が「2008年をめどに”一人っ子政策”を廃止する」というニュースが報じられたんです。
政府の調査によると、長年にわたって施行されてきたこの政策はすでに十分な効果を発揮したらしく、
(この政策を行わなかったら、中国の人口は増えつづけ悠に16億を突破していたはずだが、
現在は13億強にとどまっている)
中国政府もそろそろこの政策を廃止しても良いと判断したのです。

朝一でこの朗報を知り、私はいつになく軽い足取りで職場に向かいました。
私は職場に着くなり、「今日はみんなにとって1つグッド・ニュースがあるよ~。もう、知ってるかな??」
と言って、この政策廃止のニュースをみんなに伝えたんです。
すると、みんなの反応は・・・
「なんだ、そんなことか~。それってどこがグッド・ニュース???別にどうだっていいよ~。」
「子供は1人で十分十分。中国はまだ人が多すぎるよ~。ずっと政策続ければいいのに~」
「人口が減れば、私達一人一人に還元される利益も増えて、より豊かになれるから。。。」
「人口がもっと減れば、中国はもっともっと発展するんだよ~」
という予想外の答えでした。。。。。

私は瞬時絶句してしまいましたが、続けて、
「違う違う。そういう問題じゃないよ。
 あなた達が子供を何人欲しいか知らないけど、一人しか生んだらいけないって強制されるのと、
 自ら一人だけにしようと自由意志で決定するのとでは違うでしょ。
 私達は本来、自由に選択できる権利をもっているだよ。
 二人以上生んだら、高額の罰金を貸すとか、社会的制裁を加えるとかって
 倫理的にも間違っているよね??
 だから、農村ではいまだに戸籍が無くて小学校にも上がれないこどもが
 数え切れないほどいるでしょ?これって問題だよね??・・・」
と、しばし熱く語ったのですが、彼女達には全く通じませんでした。
大袈裟ですが、その夜は眠れないほど本当にショックでした。
人口が多くて一番うんざりしているのは、紛れも無く彼ら中国人自身~
彼らがこんな風に考えているなんて夢にも思いませんでした.

実際、中国政府は本当に人民のことを考えて決断したのわけではなく、
当時、2008年のオリンピックの北京への誘致の為に中国政府は
死に物狂いになっていたのでした。
前前から世界から中国のこの”一人っ子政策”に対する批判が厳しかったのですが、
オリンピック誘致を契機に世界各国からの批判が一気に高まってしまったので、
誘致のアピールの為に対外的に示した結果なのです。。。
だから、中国国内には大々的には発表されなかったのです。

この時もまた、「あ~~~これが中国なんだなぁ~」と実感してしまいました。
共産党は良い人民を育て上げました。
誰も疑問を持たないのですね。

これ以上書くと怖いので、このへんで。。。

果たして、本当に廃止されるのでしょうか???


□□ □□□ 一人っ子政策 □□□ □□ 

①各夫婦、子供は1人まで。
 ただし例外があります
(北京など限定都市では2人までOK。)
(農村では第一子が女の子であった場合に限り、第二子までOK。)
②二人以上生んでしまった時の罰金は2万元。(日本円で30万円)←友人から聞いた情報ですが
③再婚の場合、万一片方が子連れの場合、その夫婦はそれ以上子供をもてない。
④女性は子供を一人産むと、避妊処置を受けなくてはならない
 (その土地の婦人委員会がすっ飛んでやってきて強制する。省によって多少違う)
⑤二人以上生んで、万が一高額の罰金を払えたとしても、周囲の社会的制裁がもっと恐い


注)①農村では力仕事の働き手が必要という理由で男の子は必要
  ②農村では月収入が2~3000円というところもある。
   30万円という高額は普通、払えない。
  ④避妊リングを入れる







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