いなかの猫の天邪鬼部屋

第12話

第12話 危機を機会に

ヤン市長を狙う黒い陰、ドリームチームの攻撃が始まった!
一触即発ドウの傍を守る者は誰なのか


01.ドウの水底作業を事前に探知したドリームチームのチャンス

ドリームチームは続けてドウに全敗を記録し、ドウに隙はもうない。大部分の高級公務員は既に買収した状態で、もう残るは開発地域に残った庶民たちを追い出し、工事の着手に移る事だけ。
だが、清廉潔白な ヤン市長から、庶民たちが生活空間保障を約束されていない以上、ミョンド市開発許可を受けるのが難しいだろうと言われ、ドウは新たな計略をしてヤン市長を孤立させようと する。
人の良いヤン市長は、特に疑わずにドウの寄付提案を簡単に受け入れ、キム補佐官が寄付金額を銀行に入れに行く過程でオ理事によって詐欺に遭い、なくなった寄付金についての責任を全てヤン市長がかぶる事になる。
誰よりも市民の側で清廉潔白で有名だったヤン市長が寄付金を横領したというう噂を伝え聞いた撤去村の市民たちは混乱し、背信感を感じる等 分裂の兆し を見せ、ドウはこの形勢を捉え、公式記者会見を開き、チェドン側の立場を明らかにする。
1億の前金を現金で渡した寄付金を、 当初10億を渡したという真っ赤な嘘 で、チェドンが市民たちのために充分な保障までしたと言うやり方で、 チェドン=被害者という認識をさせ、撤去村の市民たちの保障についての責任を全部市長に集めてしまう事に成功 したのだ。
なくなった1億をヤン市長の通帳に予め入れておいたドウの先手で、ヤン市長が寄付金を自分の通帳にこっそり入れたという主張が信憑性を加え、ドウの計画どおり順調に進行されたいた途端、記者会見の席にシンが反撃に現れた。
ヤン市長と違い、撤去村の市民たちのために保障をするというドウの約束を額面どおりそのまま信じられるはずがないシンは、ドウの水底作業を裏で見守り、徹底して証拠等を準備して来たのだ。
最初ヤン市長が受けた寄付金は1億だと主張するシンと、10億を渡したというドウの主張が互いに行き違い、果たして誰の言葉が事実かと 記者達は急いでシャッターを押し、この状況を記録する事を急ぐ。
10億中1億を先に受け、残り9億を受けていない状態で、シンが寄付内訳書を証拠に主張すると、偽造書類だと反駁に出るドウ。
だが、今回の計画だけは彼らなりに徹底して準備したドリームチームであったたから、ヤン市長がドウに10億中1億だけ受けたという当時の 録音テープ を公開するまでに至り、ドリームチームの逆襲に戸惑った ドウは手も足も出ない状況に適当な対処を出来ないまま 、シンを睨むだけだった。
このまま嘘付きとして全国津々浦々マスコミに載る事になる絶体絶命のドウの側に立って出たギョンアは、全ての責任を自分のせいだとして転嫁させ、自分の失敗でこんな事態にまで至らせたというやり方で、ドウの抜け道を作り、状況を打破させる。(大韓民国の記者達はとても執拗で鋭いのに、馬鹿でない以上、その言葉をそのまま受け入れる姿は全く現実感がない場面ではなかったかと思う。)
ギョンアの助けのおかげで 全国で嘘付きとして恥をかく危機を免れた が、約束した10億の寄付金中全く渡していない9億を渡す事になってしまったドウは、ヤン市長を窮地に追い込むどころか 逆に自分の罠に引っ掛かり、10億も損する屈辱 に遭ってしまう。

02.チェ・ドウ_私の中にモンスターがいる

恩も忘れたまま、むしろ皆が見ている席で 公開的に明かされた恥 に羞恥心を鎮められず、ギョンアまで無視する恩知らずのドウ。そんな彼の後を追って地下駐車場までついて来たギョンアをドウは冷たく睨むだけだった。
どういうわけか、彼の感覚は'あなたも私をここまで見たから嫌になっただろう?さあ、離れてしまいなさい'そんな自暴自棄的なうっぷん晴らしに近いが、落ち着いて見れば、 完璧なように見えるチェ・ドウにも、彼なりに自分の生まれつきの姿に対して、激しい恐怖とコンプレックスというものが存在する という事だろう。
幼い頃、母を死に追い込んだ過去のトラウマと重なり合って正常的な感情コントロールが欠如しているドウは、自分が他人のように善悪を区別する良心を 全く持つ事が出来ないまま生まれた不完全な存在という事に大きなコンプレックス を持っている。限りなく個人主義と優越主義に落ちたドウが、前の11話で自分の心を眺める事をためらう姿だけ見ても、自分の醜悪な心についてコンプレックスを持っている事を類推し出す事が出来る。これは、ドウの見た自分の姿は自分がひどく嫌うチェ会長の血を集めて受けたモンスターという事があまりにもよく分かるため、善を持って生まれる事が出来なかったドウの被害意識は、母が残してくれた善の結晶体ウンスを通して不足な純粋性を回復しようと執着を見せるのだ。

03.なぜ、よりによって私なの?_負けん気が強い女だから!

ソン作家の問答編を通して、ドウはひどく寂しさを燃やし、 自分の生まれつきの姿に対するコンプレックスに囚われ、絶え間なく自身を省察して来た事を類推し 出す事が出来る。
例を挙げると、'私はなぜ純粋になれないのか。私はなぜ涙が出ないのか。私はなぜ父と似ているのか。私の実体を見ても私の傍に残ってくれる人は果たしているのか'こんなふうに言う。
何しろ自分の心について希望がなかったドウが、そんな質問を自分に反復して投げかけながら、 数多くの女を遠ざけ、愛してもいないギョンアを傍に置いて利用する事は、自分の実体を見ても傍に残ってくれるかもしれない唯一の人ではないかという希望 によっての事なのだ。
ウンスの純粋性を守ると同時にウンスにまで父と自分の実体を見せる事を恐れて来たドウは、うわべの姿で精一杯装った自分ではない、そのままの自分を受け入れてくれる人物として ギョンアに一定の期待 を掛けてみたのだ。
今回の寄付金横領事件で自分の実体が暴かれ、ギョンアが離れて行くだろうと予想したのに、むしろそんな彼の姿さえ引き受ける 母性愛を発揮したギョンア は、そんなドウの希望に添ったも同じだ。
ギョンアの抱擁に応えるように抱かれるドウは、その間'この女なら私の実体を見ても私から離れないだろう...'という漠然とした希望を確実にし、慰労された。 これは、ギョンアに対する慰労と言うより、一種の自慰 により近いものだ。
一方、離れてこの光景を見守ったケイとしては、常に威厳ある姿で冷静に状況を洞察するドウの姿を憧憬して来て、その姿がはっきり見えていたのに、そんな ドウがギョンアに抱かれた姿は相当ショックだったに違いなく、とても失望して見えさえした。 ギョンアに接近し、ドウに気乗りしない慰労のようなものは必要ないというふうに不満を見せる姿に、もしかするとドウが威厳を失うのではないかという 不安 がうかがい知れる。
そんな不安な状況で独自的にドウの計画に邪魔になるだけのヤン市長を残忍に除去しなければならないという意思を見せるほど、ドウを助けようとする忠誠心とともに、自分なりに、この事でドウが刺激を受けて冷徹さを失わない事を願う気持ちもあったが、ケイのそんな独断的な愛(?)と嫉妬(?)が、愛する郎君ドウをのっぴきならない状況に陥れるとは、想像も出来なかった。


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