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B/Sからの分析を続けていきます。
自己資本比率はこの10年でそれほど変わっていません。50%前後での推移です。
ただし、有利子負債を半分以下に減らした上での結果ですから、自己資本が伸びていないことになります。
よく見ると、02年2月期に自己資本比率を55%から45%に減らしています。やはりこの期に、何かあったようです。
実は02年2月期以降、B/Sには「再評価差額金」が24億円以上計上されるようになりました。つまり、この期に時価会計を導入したのではないかということが予想されます。
(あくまで財務諸表のみを見ての分析なので、「予想」です。有報などを当たればすぐ分かる情報ですが)。
つまり、02年2月期に導入した時価会計(予想)のために資産が減少したため、結果として総資産回転率が上昇し、ROAを押し上げたと考えることが出来ます。
資本利益率の推移グラフを再掲します。

02年2月期は平均ROA(経常)の伸びが目立ってますね。対して平均ROAはそれほどではないように見えますが、伸び率自体は悪くないです(約30%増)。
この期は時価会計(予想)以外にも退職金給付関係で会計基準の変更があったらしく、それを含めて約3億円の特損を出していますからこの差に繋がったのでしょう。
いずれにせよ表面な数字だけを見ていたら「資本利益率がすごく良くなっている」印象を受けてしまうことでしょう。
市進の場合は、02年2月期以前も「実際の資本利益率はそこまで悪くなかった」か、「昔の基準で行くと今の資本利益率はそこまで良くない」かどちらかであると解釈すべきであり、グラフの見た目から今後もこのような資本利益率の増加が続くと考えるのは早計でしょう。
むしろ、資本利益率の水準自体を問題にしたいですね。ROA4%というのは一般的には改善の余地がある数字だと思いますので、今後の経営努力次第です。
投資家の視点としては、このような数字を見て他の投資家がどの程度、「市進の資本利益率は今後も伸びる」と考えているかを推計することが重要で、実際の可能性とのギャップが利益となるという考えであるべきです。
それが一番難しいんですが・・・。
まあ、そういった業績予想の当てっこをしてもしょうがなく、それよりは現状でもこのくらいのキャッシュを生み出している、という実績のほうが重要視すべき事項だと思います。
そういう意味では市進は(今のところの分析では)悪くないです。
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