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今まで比較的、市進のいいところばかり書いてきましたが、気になることも少しあります。それは敷金保証金の割合が大きいことです。
06年3月期のB/Sでは以下のようになっています。
総資産 11,034
有形固定資産 3,105差入敷金保証金 3,232
(単位:百万円)
有形固定資産より差入敷金保証金の額が上回っています。総資産に対する比率も29.3%と大きいです。
これは、教室等のうちかなりの部分を賃貸により運営しているためだと思われます。あとで決算書類を詳しく見ていく必要があります。
賃貸自体は何の問題もないのですが、他社と資本利益率を比べる場合には注意が必要です。
実際の収益性が同程度でも、賃貸と自社保有の比率が大きく異なると見かけ上、資本利益率が異なってくるためです。
毎期のP/L、B/S、C/Fからの分析はとりあえずこのくらいにしておきます。次は、四半期決算から見えることについて考えてみたいと思います。
数年前から四半期決算が義務付けられ、ようやく各社四半期ごとの業績データが蓄積されました。
売上げや利益に季節依存性がある企業は結構多く、数年単位で四半期ごとのP/Lを並べて傾向をつかんでおく必要があります。
1つの四半期決算短信だけでは、前期同四半期との比較しかできませんので、この作業は必須です。
月次を発表している企業であれば、四半期決算と組み合わせれば精度の高い業績予測が可能になります。
市進の場合、ここ数年の四半期「ごと」の業績は以下の表のようになります。
この表中では、例えば「3Q」は第1四半期~第3四半期の累積の業績ではなく、第3四半期期間 のみ の業績ですのでご注意ください。

この表をもとに、まず売上高をグラフ化すると見事に四半期依存性が現れます。

第2四半期(7月~9月)と第4四半期(1~3月)の売上高が高いです。
おそらく、夏期講習や冬期講習、年末年始の合宿、直前模試などイベントの類が多くあるからだと推測されます。
粗利益率も売上高と同じ傾向ですね。つまり、夏期講習等は売上アップも見込めるし、利益も良いという、主力商品なわけですね。
夏を制するものは受験を制するといいますが、これは生徒だけじゃなくて塾にとっても当てはまるわけですね^^。

販管費率は粗利益や売上高とは異なる傾向ですね。1Qと4Qが高いです。

販管費の場合、固定費的な要素が強いため、売上高が低いときには高めの率が出る傾向があります。
よって率だけでなく、額でも把握しておく必要があります。

4Qの販管費が大きいです。原因は財務諸表を詳しく見ていく必要があります。また、同業他社も同じ傾向かどうかを調べておく必要があります。
市進の場合は、冬期講習などは粗利益率も高いものの、販管費率も高くなってしまうため営業利益ベースで考えると、夏期講習が最もおいしい商品ということになりそうです。
季節講習以外にも、テキストの販売等もおそらく2Qや4Qに集中するため、2Qと4Qの売上高がかさ上げされるのだと思われます。
上記のような収益構造の結果、営業利益率は下表のようになります。
1Qは毎年赤字になるようです。悪い数字だとうろたえないようにしたいですね。

今日はこのへんで。
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