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4923コタは大証2部の地味な銘柄で、時価総額も60億に満たない小さな会社ですが、ビジネスモデルが面白いと思い注目しています。
美容室向けにシャンプー、整髪料、ヘアカラーなどを製造販売する会社なのですが、「旬報店」と呼ばれる会員制度のようなものに登録すると、コタの製品を一括購入する代わりに美容室の経営コンサルタントをしてもらえます。
一時期持っていたのですが、ちょっと前に手放してしまいました。
今日はいつものように定量分析を中心に分析結果を載せてみます。
1.10年PL分析
過去10年分の要約PLを下表に示します。

これをグラフ化します。まずは売上高と営業利益の推移。経常利益は営業利益と同水準なので省きます。

売上は比較的順調に伸びているようです。ただ、2003年くらいまでは伸び悩んでいました。売上高成長率でも2003年までは5%以下の年が多く、2004年以降は安定して10%前後成長している感じです(下図:売上高成長率)。

顧客(美容院)数7,200店(07.3月末時点、旬報店含む)は、全国の美容院数215,000店( H17厚生労働省統計より )の約3.3%に過ぎませんから、まだ成長余地はあるのではないでしょうか。
粗利益率、販管費率の推移は下表の通りです。粗利益率は非常に高く、ブランド力のある商品を売っていることが分かります。
コタの製品は一般の小売流通ルートに乗っておらず、基本的に美容院に行かなければ変えません。美容院専用=品質が高いというブランドイメージ(実際に品質が高いのでしょうけど)が高い粗利益率に結びついているのだと思われます。
ただし量販店などへ販売チャンネルを拡大していないということは、売上高の成長にも限界があるわけで、ことあたりは痛し痒しというところでしょう。
個人的にはあまり拡大路線に突っ走らず、流通チャンネルを絞ることで高い粗利益率をキープする方がいいと思います。
高い粗利益率は年々、少しずつさらに上昇しており、07年3月期は73%を超えてきました。
販管費率のほうも一緒に年々少しずつ上昇きていましたが、ここ3期は下げることに成功しており、結果として営業利益率の上昇に繋がりました(下図:営業利益率)

そして資本利益率はこのような感じです(定義は こちら
を見てください)。ROEとROCEともに12%を超えているのは株式投資家から見て合格点でしょう。
コタの場合、無借金ですからROEとROAの値は近くなっています。ROEは株主からみたリターンの高さを表しますが、ROAは経営全体が上手いかどうかを表すと考えていますので、9%超えはこれもまた合格点です。

本日はこのへんで。
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