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資本利益率の推移

常に35%超という経常利益率にも関わらず、資本利益率はご覧のとおり大したことがありません。
その理由はB/S分析で見たとおり、非事業性資産(=現預金+有価証券)をため込んでいることにあります。
株主資本比率も約90%と高いため財務レバレッジが小さく、ROEが高くならない一因となっています。
02年6月期に資本利益率が大きく下がったのはは不景気で業績不振だったからだと思われます。
また、03年6月期にはIPOを行ったので資産が増加し、結果として資本利益率が計算上、低く抑えられたと考えられますが、04年6月期以降、ゆるやかに上昇傾向であるものの01年6月期までの資本利益率のレベルに戻ってこないことは、IPOで得た資金や、本業で得た利益を有効活用できていないことの表れだと考えられます。
非常に高い売上高利益率を持っていながら、もったいないことです。
ニッチな産業だけに拡大も難しいのでしょう。大幅な設備投資をしようにもマーケットがないので期待される利益の伸びが小さいと考えられます。
おそらくそういうこともあって、会社が市場規模250円と見積もる切削工具製造業界への進出を進めているところです。
ちなみにコレットチャックは全社の75%、17億円ほどの売上げを上げていますが、「国内は数社が製造」(決算説明資料)ということですから、市場規模としてはどう見積もっても100億円行かないと考えられます。
繰り返しになりますが、有効な設備投資を行うことができないのなら増配や自社株買いをお願いしたいですね。
増配か自社株買いかという話になれば、後述する理由で自社株買いの方が良いと思います。
というのも、資本利益率をROCE(分母に株主資本+有利子負債を使用)ではなくてROIC(分母に固定資産+運転資本を使用)で見た場合、違った景色が見えてくるからなのです(下図)。

ご覧のようにROICでみると直近で25%という高い数字を出しています。
つまり、非事業用資産が多いので全社的な資本効率は良くないが、実際に本業に使用している投下資本ベースで見ると、事業素質としては素晴らしいということです。
つまり、このような企業が自社株買いをするということは、ROIC25%の新規事業に投資することと同じ意味を持ちますから、大変効果的ということです。
プレスリリースを見る限り、上場以来1回も自社株買いを行っていないのは残念なところです。
記述のように時価総額約70億円に対して現預金+有価証券が50億あり、PER11倍&PBR1.1倍と割安な条件も揃っています。配当だと税金も二重に取られてしまうわけですから、自社株買いしない理由なんてないはずなんですけどね。
ほんとにEB債とか買っている場合ではありません。
ちなみにROA分解のグラフは下図のとおり。
総資産回転率の低さがROAの水準を抑えてしまっています。
利益率を上げることでROAを上げてきましたが、これからは総資産回転率が上がってこないとROA(あるいはROE)は上がってこないでしょう。

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