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2004.07.25
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企画は好きだけど、いざ段取りするとなると、不安で気重になり、本番当日は
「どうしてこんなことを始めてしまったんだろう・・・」と調子に乗ってしまった自分をなじりながら、
終われば「なんて感動的なんだ~!」と恍惚になる私。
実際、朗読が終わって峰さんのソロになってからは、涙が溢れてきた。
それをカウンターにいたお店のおばさんに見られ「泣いてるの?」と言われた時、
今年一番の恥ずかしい出来事としてランクインしてしまった。

たとえば音や絵や言葉の中で一つでも借り物があったとしたら、今回のこの企画は、自分達が「生み出した」のではなく、
「自分達なりに表現した」企画として、いつか振り返るとき、同じような記憶の束の中からそれを取り出すに違いないと思う。

他にない時間は、自分たちの過去にもなかった。私達が生み出した時間だった。
真っ白から生まれた「有」を、三人で過ごした大切な時間。それをたくさんの方々と共有できたこと。
嬉しくて、寂しくて、仕方がない。

2回目のステージが始める前にピアニストの峰さんが「ボク・・・」についての自分の理解を話してくれた。
沁みいるようなことを言ってくる。2年ほど前に出会った彼女だが、今回の作品を通しての出会いを、より深く感じる。
「絵」に抱いた強烈な印象は他にはないと思っていたけど、峰さんは「音」という分野で絵本の新しい領域を
私に見せてくれた。書いたものに対して、絵で、音でイメージを創り出してくれる人たち。
私にとっては初めてだった。

終了後に、興味をそそる人がいた。お店の方だが、ステージの最中ずっとカウンターの隅で泣いていたらしい。

「失礼ですが、どのあたりから泣かれていたんですか?」
「こりすのクックからです」


この人が、紙芝居を見ながら涙されていたというのなら、別に興味はそそられなかった。
が、見ずに聴覚の刺激だけで涙を流したというので驚いた。
何が彼女の感性に触れたんだろう。
ストーリーなのか、音楽か、朗読の調子か、はたまた雰囲気に酔ってしまったのか、
もしかして私的なことで涙を流し、見られたことの恥ずかしさから「ステージのせいで・・・」とホラを吹いたんだろうか。

「あのぅ~、そこんところを詳しくお聞きしたいんですが・・・」の一言が、人目を気にして言えなかった。
「音(オン)」イコール「 涙」の実例を他で見聞きしたことがあるので、ちょっと聞いてみたかったなぁ。
一つの終了に感無量と噛み締めながら、一つの出来事に大きく振り返り「えっ、ナニナニ?」とシッポをふって
ついて行きそうになる。

コンサートが終わって少しばかり寂しくなったけど、まだまだ頑張れるかな。シッポをふりながら、そう思った。







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Last updated  2004.07.26 23:07:53


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