悠也 | 苺姫のミルク城

悠也

たぶんこのTEXT読んでくれとる人等は俺に恋人がおらんと思っとると思う。
ははーん。俺は君たちの期待を裏切ります。（何

俺にはちゃんとした彼氏・・・言うか、“恋人”ちゅーもんがいます。
悠也って名前の一個年上の恋人。

でも普通に生活を過ごしてて男の彼氏ができるなんてそうあらへん。

悠也と出会ったんはネットやった。
まぁようはネット恋愛。

去年の１０月・・・あたりかな。
俺は自分の恋愛についてホンマに悩んどって。
誰かに相談してもらいとーてもらいとーてならんかった。
だからネットのある掲示板にカキコしてみた。

「俺はぶっちゃけホモです。
今、真剣に恋愛について悩んどるので誰か相談に乗ってくれる人は
メールください」

今思ったらどないなカキコしとんねん、自分。
メールはたくさん来た。
イタズラメールやウイルスメールがたくさん。

まともなメールが２通だけあった。
一通は今度紹介する。
今はもう一通。
内容はこれだけだった。

「俺もやよ」

何が？って思った。そう返信してみた。
するとこんな返事が返ってきた。

「俺も男しか好きになれへん」

こう返ってきた。それが悠也やった。
はっきり言ってすげぇ嬉しかった。
で、どんどんメールしてってお互いの気持ち伝えあった。
しばらくして住んでるとこが近いってわかった。
電車で３０分くらいのとこ。近い！驚いた！
そういやちょっと関西弁まじりやな。

会おうって約束した。
でも心の中で、「イタズラやないかな・・・」そう思い始めた。

約束の日までずっと悩んだ。
俺をからかっとるんやないか。とか。
そう思いながら約束の日。

携帯でお互いの場所確認しながら待ち合わせ場所に行った。
悠也はちゃんと待ち合わせ場所に来てくれた。ドタキャンとか無くてよかった。
悠也は驚くくらいカッコよかった。ほんまに。
俺の身長は１７３くらいで、それより悠也はもっと、もっと高かった。
ほっといたら寄ってくる女なんていっぱいおるやろ。
心底そう思った。だから聞いてみた。

「悠也、モテよるやろ？」

「ぼちぼち。でも俺は男が好きやから。」

嬉しかった。なんとなく。
こんなイイ男のチャンスが来よった！

俺はガンガンガンガンアタックかまして。
実際悠也は喋り上手で俺は笑ってばっかやったけど。

帰りの電車は一緒やった。
ラッシュん時は避けたからガラガラの電車。
何気なく俺が言った一言。

「悠也、大好きやよー。」

力なく、それでも愛を込めてボソリと。
そしたら悠也がキスしてくれた。

「俺もやよ。」

あぁとろける。心の中で大きくガッツポーズ。
周りに誰かおったらヤバかった。

イタズラなんかやなくてよかった。
生まれて初めて叶った恋。今でも続いとる恋。

俺は悠也と出会えて幸せ。

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