島流れ者 - 悪意なき本音

島流れ者 - 悪意なき本音

2003.10.20
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今日ある実験を試みた。大手本屋に行き発行部数の多いファッション雑誌を探しに出掛けた。女性のファッション雑誌はざっと数えるだけで20は下らない。とりあえず物欲主義の殿堂とも言える、ファッション雑誌業界では大御所のVOGUEを買ってみた。1.5センチほどの分厚い雑誌だが、その中身はほとんどが広告。これは誰でも知っていることだが、今回の実験は、雑誌の中にあるページで、病的なまでに細いモデルがついているものや、ダイエットの広告などでスリムでなければ美しくないというの訴えるイメージや、化粧品やその他の美容商品関連の広告をすべて探しては取り除く。そして残ったページがどれだけあるかというのが主旨だった。なんと412ページのうち、わずか33ページが残るという恐るべき結果が出た。

この雑誌は実は私の姑が定期購読しているもので、彼女の家に行くと必ずリビングルームかバスルームに置いてある。今までは、結構何の気なしに、何も考えたくないときにボーっと見るにはちょうどいい雑誌なので、結構嫌いではなかったが、こうしてじっくり研究しながらページをめくっていると、いかに骨川筋衛門のモデルたちを高級ブランド商品で包み、とてもアーティスティックに美しく写している。それだから、こうしたブランド商品がブランド名を剥がせば単なる商品に過ぎないのに、あたかも希少価値のある高価な宝石のようなイメージで読者の目を釘付けにさせる。素材のよさや、仕上げ具合がその辺のスーパーマーケットで買った安物とは違うというのは認めるが、それにしたっても、大金をはたいてわざわざ飛行機に乗って外国まで飛び、長蛇の列を作ってまでも、‘CO*CHの、あのバックを絶対に手に入れるんだ!’と執念を燃やす女たちが後を絶たない。(ちなみに、ブランド物の性能や仕立てが必ずしも良いとは限らない。昔私が成金野郎だったころ、10万円近くはたいた、とある有名なイタリアブランドのバックは買ってすぐに取っ手が壊れて修理に何度も出したがそのたびに同じ結果で、結局実際使ったのはわずか4、5ヶ月だけだったという悲惨なものもある。まったくの食わせ物だ。)

そして恐ろしいのは、こうした雑誌に登場するモデルたちを沢山見ているだけで、実は、知らず知らずに洗脳を受けて、スリムである=美しい、すなわち、スリムでなければ醜いというまったくもって単純かつ、一眼的な固定観念を埋め込まれていることに、皆さんは、お気づきだろうか? 

日本に行ったときに本当に驚いたのは、なんと行っても若い女性がどんどん細くなっている。しかも病的に。近所のユニ*ロに買い物に行ったときの事。カジュアルなジャケットを見ながら、アメリカではスモールか、エクストラスモールでちょうどいいが、ここは日本だからと思ってミディアムサイズを手にとって試着してみた。するとなんと、きつくてラージでしかぴったり来なかったのには本当にショックだった。確かにもうきゃぴきゃぴのギャルではなくなって、老後のことを考えるほどの年代に突入した私だから、新陳代謝も衰えて、知らないうちに、’え?こんなところに何で?’という場所に不要な肉がついたが、それでも体が小さいのでミディアムサイズくらいは着れるでしょうと思ったのに...

それは単に私の体系が変わっただけでなく、明らかに、今の若者の体系に合わせてサイズ基準がどんどん小さくなっているんではないかと思わざるを得なかった。それをこちらにいる日本人友達に話したところ、彼女も同じような体験をしてショックを受けたと語っていた。このアメリカに7年も住んでいるのにもかかわらず、未だにスリムな体型を保っている彼女でさえ。

その後日本人の多く住むロスアンジェルスにある大手家具屋に言ったときに幾人かの若い日本女性を見たが、信じられないほどか細かった。腰の回りは私の太腿と同じくらいじゃないかと思うほどだし、まったく肉のついていないお尻にいたっては、クッションを持ち歩かないと痛くてどこにも座れないではないかと余計な心配をしてしまった。

こういったか細い人を見ると、やっぱり前述のような雑誌やテレビが知らず知らずに見るものに洗脳をかけている。それらの影響を受けた人々は、本来一人一人違った個性、美しさに目を向けず、作り上げられたイメージを崇拝してそれに近づこうと必死になる。時には健康を害するような危険なダイエットまでして。そしてそれが叶えられない結果として絶望感や、自信喪失につながっていく...

当たり前のことだが、このようなメディアに出てくるモデルやハリウッドスターたちの容姿が、いろんな人種がいるこの全世界の人々の平均では決してない。もしもこういった人たちが平均的であるならば、世界中の食糧難問題を幾分か解決する手助けになるかもしれないが。が、それにしても、マスメディアの恐ろしいところは、知らないうちに受ける側の潜在意識として浸透していってしまうこと。少し前の日記にも触れたが、マスメディアはエンターテインのひとつとして欠かせないものでもあるが、こういった副作用があることを忘れてはならない。

誰でもそれそれ違った美しさを持っている。それは表面上のものであるときもあれば、また内面からにじみ出るものであったりもする。だから、こういったファッション雑誌のような一方的なおせっかいのお手本の奴隷になることなく、自らの自然に持って生まれた美しさを誇ろうではないか!



“架空の偶像くそ食らえ!、凡人、ばんざ~い!”





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最終更新日  2003.10.21 00:39:06
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