って思えるいい話がひとつあるんです。
浅草では色々な行事があるけど、「節分」の時にこんなのがあります。
各町内から選ばれた年男が、江戸時代さながらの裃(かみしも)姿で、浅草寺まで行列をして、舞台で豆まきをします。
選ばれた年男は、観光客や町内の人々が大勢みまもる中を行列するわけですから、きっと一生一度の晴れ姿です。
同じ町内に老舗の洋菓子屋さんがあり、そこのご主人は私の母と同じように軽い知的障害がありました。
その方に年男がまわってきたんですが、大役をこなせるのか心配の声が役員の間で囁かれたそうです。
そこで私のじいちゃん、鶴の一声!
「何を言う、仮にも彼は一国一城の主である、私が責任を持って大役を果たさせる、文句あるか!」
って言ったそうです。
日頃からワンマンでエラソーに牛耳ってる町内会長のじいちゃんに異議をとなえる人などおりません。
晴れてそのご主人は年男の大役をはたす事が出来ました。
その方のお母さんはその姿を見て、それはそれは喜んだそうな…
そしてじいちゃんにとても感謝していたそうな…
じいちゃんの葬儀の時、身内でもないのに、いつまでもいつまでも棺の傍を離れず、名残り惜しむお婆さんの姿がありました。
亡き人をそれはそれは慕っている様子が皆の心をうちました。
洋菓子屋さんのお婆さんでした。
そして、そのじいちゃんのいい話を私はばあちゃんの妹から聞きました。
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じいちゃんの数少ない(笑)ステキな話でした。