動物愛護

リドとの思い出2

たまに遊びに行くと、いつもいなかった。リドは、脱走癖があったね。花火がなると、脱走して、いつも探したよ。そのたびに焦って、心配して。やっぱり、離れていると可愛く思ったよ。だって、仲の悪い私にまでクンクン言ってくれたんだもん。
寂しかったんだよね。いつも一人ぼっちだったから。
リドは体のわりには、気が弱いって言うか、寂しがり屋だったんだね。あの時は、気付いてやれなくて本当にごめんね。

一度リドは、フィラリアと言う恐ろしい病気にかかった事があったよね。
離れて暮らしていても、心配で毎日遊びに行ったっけ。
「あんなに嫌いな犬が死ぬのが、悲しくて泣いてる訳?嬉しいんじゃないの?」と嫌味を言われた事もあったよ。
でも、リドは生きたい本能が強かったのか、知らないうちに治しちゃったよね。すごいなぁ。もしかしたら、あの時も私の愛情で治していたのかな?

リドと離れて暮らしてから2年後、お兄ちゃんの子供が生まれた。奥さんがいつもリドに当り散らしているのを見るのがお兄ちゃんは耐えられなくて、リドは大好きだったお兄ちゃんと離れて、私の家に来たよね。

やっぱり寂しがりやだから、リドは始めて私の家に来た時に、トイレのドアを閉めたら、ずっと「開けてよー。」とがりがりしたよね。覚えてる?本当に、子供なんだなぁ。頼られてるんだなぁ。と思ったら可愛くて、可愛くて仕方がなかったよ。

でも、そんな可愛さもあっという間になくなり、又、いつものように喧嘩が絶えなかったね。
凄いうるさかったリド。
考えて見たら、あの時は夜遅く帰ってくる仕事が多かったから、やっぱりかまって欲しくて、欲求不満だったんだよね。またまた、ごめんね。

少しして、私は犬の本を読みあさったっけ。そしてリドとの距離が少しずつ近づいてきた。お父さんのお店に自転車で片道6キロもかけて走ったよね。
その時に私が隠れて、「リド!お座り!」って言ったら、ちゃんとお座りした。ばいばーいって言うと凄い鳴いたよね。
私って本当に意地悪だったんだなぁ。ごめん。でも、その愛情表現が可愛くて仕方なかった。
あの時からかなぁ。リドが死んだら生きていけないって思い始めたのは・・・

彼氏が出来て、私の家に来るようになってからだんだん部屋に入れられなくなってきたね。私って思い込みが激しい所があるから、絶対にリドを部屋に入れたら嫌がるだろうと思ってたんだよ。ちゃんと聞きもしないで。

でも、私のいない間に自分で窓を開けて何度も入ってきたよね。
不思議だったのは、怒られてから絶対にキッチンでは、ゴミをぐちゃぐちゃにしなかった事。頭がいいねぇ。悪知恵かな?
一度ビデオカメラで隠し撮りしてみたかったよ。
1 自分で開けて入ってくる。
2 キッチンのゴミをくわえる。
3 引きずりながら窓の所まで行く。
4 ここからが問題。 ゴミをくわえながら段差を下りるのか、自分が下りてからゴミを降ろすのか。
5 ここも問題。 ゴミをくわえて作業場の段差を上がるのか、自分が上がってからゴミを持ち上げるのか。それにしても凄いアゴの力だよね。
6 さー、大好きなゴミあさりの始まり始まりー。必ず金魚のえさも持ってって作業場をエサだらけにしたっけ。でも、何でドックフード10キロ入りのは食べなかったの?飽き飽きしてたのかな?
7 そんな ゴミあさり をした日は帰って来ても、絶対に顔を見せなかったね。悪い事だって知ってたんだ。頭いいね。

あと、散歩。ご飯。パン。食べる。行くん?って言う言葉を聞くと、窓を割るくらいの勢いで立ち上がって叩いたね。

彼と住むようになってから、彼が帰ってくるとワンワン吠えて散歩行ってたから、私より彼の方がいいんだって思って、ずっと彼任せにしてたっけ。
本当は、私に一番かまって欲しかっただろうに。ごめんね。
インターネットにハマっちゃって、ちっとも遊んでやらなかったもんね。
でもインターネットのおかげで、いろいろな動物愛護のページを見る事が出来て、リドに今まで ひどい仕打ち をしていたんだって気付いたんだ。
だってリドったら全然部屋にも忍び込まなくなったし、窓開けっ放しでも入って来なくなっちゃうほど ひねくれてた もんね。

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