フットボール(サッカー)戦術研究

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2024.07.21
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2024年J1第24節サガン鳥栖vsサンフレッチェ広島​の試合を駅前不動産スタジアムで観戦。4-1でサンフレッチェ広島の勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈サガン鳥栖〉
攻撃では、4バックディフェンスラインとボランチ河原、福田との連携したビルドアップから、両サイド、右は右MF中原と右SB原田、左は左MF横山と左SB長沼に、ボランチとFWヒアンが流れて連携してパス交換により攻撃の基点となり、時にFWスリヴカのポストプレーやディフェンスラインからのロングフィードを交えつつ、ハーフスペース、更にはポケットへの進出を狙って攻めていく。時に、右は原田、左は横山がサイドを高く張って3-2-5的システムにより幅を取ってワイドな配置をする。
守備では、プレス時はヒアンとスリヴカの前線から圧力をかける4-4-2。リトリート時は4-4-1-1または4-4-2。
(相手CK時は主にゾーンとマンマークの併用)

〈サンフレッチェ広島〉
攻撃では、中野、荒木、イヨハの3バックディフェンスラインとボランチ塩谷、松本泰との連携したビルドアップから両サイドに展開して、右サイドは(時に高く張った)右WB新井、左サイドは(時に高く張った)左WB東が、ボランチと連携して両サイドの基点となり、時にFWヴィエイラ、右シャドー大橋、左シャドーのMジュニオールがポジションチェンジしながらハーフスペースやバイタルエリアへの侵入によりクサビのパスからのチャンスを狙いつつ、効果的にサイドチェンジを交えつつ、ハーフスペースやバイタルエリアでのパス交換やクロス、そしてポケットへの侵入を狙って攻めていく。
守備では、3-4-3または3-2-5からの前線からのマンマークプレスを仕掛けてボール奪取を試みる。リトリート時は5-4-1にブロック対応。


【得点】
21分 マルコス・ジュニオール(サンフレッチェ広島)
46分 ヒアン(サガン鳥栖)
73分 松本泰(サンフレッチェ広島)
87分 大橋(サンフレッチェ広島)
90+5分 満田(サンフレッチェ広島)

【退場】
なし

【警告】
6分 山﨑(サガン鳥栖)
41分 福田(サガン鳥栖)


(前半)
サガンは4-4-2システム、サンフレッチェは3-4-2-1システムにて、この試合に臨む。
まずシュートを打ったのはサンフレッチェで、キックオフを利用してボランチ塩谷がロングシュートを放つも、サガンGK朴一圭の正面を突き、更に5分にも、バイタルエリアでのパス交換から左シャドーのMジュニオールからパスを受けたFWヴィエイラの右足のシュートはまたもやGK朴一圭の正面を突いてしまう。
しかし、サガンはビルドアップから、右は右MF中原が、左は左MF横山や左SB長沼がサンフレッチェの前線3人の背後でボランチ脇の両ハーフスペースに進出してサンフレッチェのディフェンスを押し込んでチャンスをうかがう。
サガンは、9分に、左サイドを基点として、長沼からパスを受けた横山がペナルティエリア中に切れ込みながら放った右足のシュートはサンフレッチェGK大迫の好セーブに阻まれてしまい、続く14分にも、左サイドでの展開から、長沼からパスを受けた横山がペナルティエリア中に切れ込みながら放った右足のシュートはまたもやGK大迫の好セーブに阻まれてしまい、19分にも、左サイドでの展開から、横山からパスを受けた長沼がペナルティエリア付近にてシュートを放つも、ゴール右に外れてしまう。

サンフレッチェは、21分に、中央エリアからのスルーパスに反応してペナルティエリアに進出したMジュニオールが抜け出してGK朴一圭との1対1からゴール中央に冷静に流し込んで、サンフレッチェが1-0と先制する。
先制されたサガンは、その後も両ハーフスペースに進出するなど攻撃を仕掛けるも、サンフレッチェの固い5バックディフェンスを崩せず、右は右SB原田、左は横浜が両サイドを高く張ったうえ、ヒアン、スリヴカ、中原が前線に入る3-2-5的システムによりサンフレッチェの5バックディフェンスに対抗して攻撃の機会をうかがう。
これに対して、サンフレッチェも、ビルドアップから両サイドを基点として、サイドチェンジを交えつつ、スペースをワイドに使った攻撃を仕掛けようとする。
サンフレッチェは、38分に、バイタルエリアでの大橋のポストプレーを受けた右WB新井がペナルティエリア中に切れ込みながら放ったシュートは、GK朴一圭の正面を突いてしまう。
前半は、そのままサンフレッチェが1-0とリードして終了。

(後半)
サガン、サンフレッチェともシステム変更や選手交代なく、後半が開始される。
開始直後、サガンが自陣右サイドで原田が出したロングフィードに、ディフェンスライン裏に走り込んで反応したFWヒアンがサンフレッチェ右CBイヨハの裏を抜け出して、冷静にゴール右下に流し込んで、サガンが1-1と同点に追いつく。
その後も、サガンの攻勢が続き、54分に、左サイドでの展開から、ヒアンが左ポケット掴んでサンフレッチェディフェンスを交わして出したグラウンダーのクロスのこぼれ球に、ペナルティエリアに進出したボランチ福田が反応して放ったシュートはGK大迫の好セーブに阻まれてしまい、続いて得た中原の右CKに、CBキム・テヒョンが頭で合わせるも、バーを超えてしまう。
サガンの攻撃を何とか防いだサンフレッチェは、試合の流れを変えるために、ディフェンスラインとボランチのパス交換により落ち着かせるとともに、数的優位を作ってサガンのプレスを剥がして、サイド奥へのロングフィードやサイドチェンジにより攻撃の基点を作って行くことになる。
サンフレッチェは、57分に得た左WB東の左CKに、ヴィエイラが頭で合わせるも、GK朴一圭の好セーブに阻まれるが、徐々に試合の流れを引き寄せていく。
サンフレッチェは、61分に、ヴィエイラから加藤に、Mジュニオールから満田に替えて、大橋の1トップ、満田、加藤の2シャドーにする一方、サガンもFWスリヴカから富樫に替えて2トップの一角に配置するが、サンフレッチェが交代を利用して前線からの厳しいマンマークプレスを仕掛けていき、サガンのディフェンスラインに混乱を生じさせることに成功する。
サンフレッチェは、68分に、右ポケットに進出した満田のシュートは、GK朴一圭にセーブされるが、71分に、逆転に成功する。
サンフレッチェは、左サイドからのクロスの流れ球を右ポケット付近で新井が収めたうえ、右ペナルティエリアに進出したボランチ松本泰にパスし、松本泰が中に切れ込みながら放ったシュートがゴール左隅に決まって、サンフレッチェが2-1と逆転する。
その後も、サンフレッチェが大橋がサイドに流れるなどしてサイドを基点としながら、加藤や満田らが連動して、有効なハーフスペースやポケットに進出してチャンスを作っていく。
サンフレッチェは、85分に、中央エリアでのボランチ塩谷からのスルーパスに反応してペナルティエリア付近に進出した満田のシュートはGK朴一圭の好セーブに阻まれてしまうが、87分には、右サイドでの展開から、加藤のクロスに、ペナルティエリアにて反応した大橋が合わせてゴール右下に流し込んで、サンフレッチェが3-1と突き放す。
これに対して、サガンは86分に、横山から清武に、福田から手塚に替えて試合の流れを引き寄せようとするが、サンフレッチェの固いディフェンス網に跳ね返されてしまい、サンフレッチェが更に攻勢を加えていく。
ロスタイムに入って、サンフレッチェは、90+5分に、左サイドからのクロスのこぼれ球を、ペナルティエリア付近で反応した満田がそのままドリブルにて仕掛けながら放ったシュートがゴール左隅に決まって、サンフレッチェが4-1と更に突き放して勝利。

【システム】
(サガン鳥栖)4-4-2(右から)
GK 朴一圭
DF  原田、山崎、キム・テヒョン、長沼
ボランチ 福田(86分 清武)、河原、
MF 中原、横山(86分 手塚)
FW ヒアン、スリヴカ(64分 富樫)
(守備時はプレス時は4-4-2。リトリート時は4-4-2または4-4-1-1)

(サンフレッチェ広島)3-4-2-1(右から)
GK 大迫
DF 中野、荒木、イヨハ
MF 新井(90+6分 茶島)、塩谷、松本泰(90+6分 青山)、東(90分 志知)
シャドー 大橋、Mジュニオール(61分 満田)
FW ヴィエイラ(61分 加藤)
(守備時はプレス時は3-4-3または3-2-5からのマンマークプレス。リトリート時は5-4-1)

【勝負の分かれ目】
サンフレッチェが後半、ディフェンスラインで数的優位を作ってサガンのプレスを剥がした上、有効にサイドに展開して攻撃の基点を作ってボール保持率を高め、更に大橋ら前線と両WBが連携してハーフスペースやポケットへの有効な進出により、サガンのディフェンスラインを疲労させたこと。

【まとめ】
サンフレッチェは、前半は、サガンに前線の裏となる、ボランチ脇の両ハーフスペースを有効に利用されて、ディフェンスラインが下がって対応せざるを得なかったが、後半はディフェンスラインからの両サイドへのフィードによる攻撃の基点作りや加藤、満田の選手交代により連動性が増して、ハーフスペース、ポケットへの有効な進出により大量得点することができた。
危なげない勝利で、首位戦線に残った。

サガンは前半、両ハーフスペースを利用して有効な攻撃を展開したが、思わぬ展開で先制を許したうえ、後半も同点には追いついたものの、プレスが緩くなってサンフレッチェにサイドを攻められて攻撃の基点を作られてしまい、ディフェンスラインが後手後手になってしまった。
攻撃の形は十分に作れているが、決定力や精度をより高めていく必要があるとともに、攻守とも如何に組織的に戦っていくかが降格権脱出の鍵になると思われる。

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最終更新日  2024.07.22 06:25:32


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