フットボール(サッカー)戦術研究

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2024.08.21
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2024年天皇杯4回戦ガンバ大阪​vs湘南ベルマーレの試合をパナソニックスタジアム吹田で観戦。3-2でガンバ大阪の勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈ガンバ大阪〉
攻撃では、ディフェンスラインとボランチ鈴木、ラヴィとのビルドアップから、右サイドは右シャドー食野と右SB岸本、左サイドは左シャドー山下と左SB中野にボランチと中シャドー山田か連携して両サイドを攻撃の基点とし、時にFW坂本ら前線がスピードを活かしてベルマーレのディフェンスライン裏へのスペースを突いてラインを下げさせて、バイタルエリアやハーフスペースでのスペースを作ったうえ、バイタルエリアへの縦パスや両ポケットへの進出を狙って攻めていく。
守備では、プレス時は4-2-3-1を基調として、前線4人が起点となって積極的にプレスをかけ、リトリート時は4-4-2または4-4-1-1にて対応していく。89分から5-4-1にシステム変更。
(相手CK時はゾーン主体でマンマークを加味)

〈湘南ベルマーレ〉
攻撃では、高橋、大野、鈴木淳の3バックとアンカー田中との連携したビルドアップから、右は右WB岡本、左は左WB小野瀬を両サイドの基点として、右は岡本と右MF奥野、左は小野瀬と左MF山田に、FW鈴木章、福田が連携して攻撃を形成し、時に鈴木章のポストプレーを使った福田、山田、奥野のスペースへの裏抜けやクロスなどを交えつつ、パス交換を主体として攻めていく。
守備では、プレス時は鈴木章、福田を起点としてマンマークプレスをかけ、リトリート時は5-3-2または5-3-1-1にて対応していく。


【得点】
11分 奥野(湘南ベルマーレ)
14分 山下(ガンバ大阪)
35分 鈴木章(湘南ベルマーレ)
41分 福岡(ガンバ大阪)
76分 中谷(ガンバ大阪)

【退場】
なし

【警告】
37分 鈴木淳(湘南ベルマーレ)
52分 山田(湘南ベルマーレ)

90+2分 黒川(ガンバ大阪)

【試合の流れ】
(前半)
ガンバは4-2-3-1システム、ベルマーレは3-1-4-2システムにて、この試合に臨む。
まずチャンスを作り、モノにしたのはベルマーレで、11分に、左サイドでの展開から、敵陣左サイドで左WB小野瀬からパスを受けた右MF奥野が中に切れ込みながら右足のシュートでゴール右隅に流し込んで、ベルマーレが1-0と先制する。

ガンバは、更に18分に得たボランチ鈴木の右CKに、CB中谷が頭で合わせるも、ベルマーレGKソン・ボムグンの正面を突いてしまう。
ガンバは、ビルドアップから両サイドを基点として、バイタルエリアへのパスやサイドチェンジによる逆サイドへの有効なスペース活用を狙っていく。
これに対して、ベルマーレも、ビルドアップからの両サイドへの展開を基点として、FW鈴木章へのクサビのパスやハーフスペースへの進出を狙う展開となる。
ベルマーレは、22分に、小野瀬の敵陣左サイドでのスローイングを受けた鈴木章が中に切れ込みながら放った右足のシュートは、ガンバGK一森の正面を突いてしまうが、その後、有効なサイドからの攻撃を展開して、逆転に成功する。
ベルマーレは、35分に、右サイドでのカウンターから、パスを受けた奥野が右サイドに走り込んでいた右WB岡本にスルーパスを出し、パスを受けた岡本がそのままグラウンダーのアーリークロスに出し、そのクロスに反応してゴール前に飛び込んだ鈴木章が右足のボレーで合わせて、GK一森の股間を通す見事なゴールを突き刺して、ベルマーレが2-1と逆転に成功する。
その後は、ガンバはビルドアップから両サイドへの展開からチャンスをうかがい、一方ベルマーレは前線からのハイプレスで対抗する展開が続くが、ガンバは、ビルドアップからのパス交換にてベルマーレのファールを誘って敵陣右サイドを得て、同点に追いつく。
ガンバは、41分に得た鈴木の右FKに、ゴール前に飛び込んだCB福岡が頭で合わせてゴール右隅に流し込んで、ガンバが2-2の同点に追いついて、前半終了。

(後半)
両チームとも、選手交代やシステム変更なく、後半が開始される。
最初にシュートチャンスを作ったのはベルマーレで、49分に、左ハーフスペースにいた山田からパスを受けた奥野がバイタルエリアに進出しながら放った右足のシュートはバーを超えてしまう。
序盤から、両チームとも球際での攻防が激しさを増して、ボール争奪戦がしばらく続く中、ベルマーレは、ビルドアップから両サイドに展開して基点として、鈴木章らへのクサビのパスを狙ってチャンスをうかがう一方で、ガンバは、前線4人のポジションチェンジや前半から使用していたサイドやハーフスペースを狙ったフィードでFW坂本や山下らを走らせて攻撃の起点を作ろうとする。
その後は、ガンバが60分に、右サイドでのカウンターから山下が抜け出して出した、右足でのアーリークロスに、ゴール前に飛び込んだ坂本がボレーで合わせるも、ゴール左に外れてしまう。
ベルマーレも、62分に、右サイドでのカウンターから、福田からパスを受けた岡本が奥野とのコンビネーションにより右ポケットまで進出したものの、トラップが大きくなり、GK一森にキャッチされてしまう。
まず選手交代策に出たのはベルマーレで、63分に、右WB岡本から鈴木雄に、左MF山田から茨田に替える一方、ガンバも67分に、右シャドー食野からファン・アラーノに、ボランチのラヴィからダワンに替えて、シャドーの位置を(右から)山下、山田、ファン・アラーノに配置して対応する。
そして攻勢に出たのはガンバで、両サイドを基点として攻撃を仕掛けることで、ベルマーレのディフェンスのプレスやブロックの強度が下がって剥がされる場面が増える。
ガンバは、まず74分に、左サイドでの展開から、バイタルエリアにてファン・アラーノから横パスを受けた山田のシュートはブロックされるものの右CKを獲得し、その鈴木の右CKに、ゴール前に進出したCB中谷が頭で合わせてゴール右下に流し込んで、ガンバが3-2と逆転に成功する。
逆転を許したベルマーレは、75分に鈴木章に替わって投入されたFWルキアンを活かして、クサビのパスや両サイドからのクロスにより、チャンスをうかがう。
ベルマーレは、87分に得た茨田の右CKに、左CB大岩(75分に左CB鈴木淳に替わって投入)が頭で合わせるも、バーを超えてしまう。
ロスタイムに近づく中、ガンバは、89分に、左SB中野に替わって黒川を投入し、FW坂本に替わって江川を投入して、(右から)福岡、中谷、江川の3CBをベースとする5バックの5-4-1システムに変更して、ベルマーレの両サイドからの攻撃に対応していく。
ロスタイムに入り、ベルマーレは、90+4分に得た敵陣右ハーフスペースでの茨田FKのこぼれ球に、バイタルエリアに進出していたGKソン・ボムグンが反応して右足でミドルシュートを放つも、ゴール左に外れてしまい、ガンバが3-2で勝利。

【システム】
(ガンバ大阪)4-2-3-1(右から)
GK  一森
DF  岸本、中谷、福岡、中野(89分 黒川)
ボランチ 鈴木、ラヴィ(67分 ダワン)
シャドー 食野(67分 ファン・アラーノ)、山田(80分 宇佐美)、山下
FW  坂本(89分 江川)
(守備時はプレス時は4-2-3-1。リトリート時は4-4-2または4-4-1-1)

(湘南ベルマーレ)3-1-4-2(右から)
GK ソン・ボムグン
DF  高橋、大野、鈴木淳(75分 大岩)
アンカー 田中
MF 岡本(63分 鈴木雄)、奥野(87分 阿部)、山田(63分 茨田)、小野瀬
FW  鈴木章(75分 ルキアン)、福田
(守備時はプレス時は3-1-4-2からのマンマークプレス。リトリート時は5-3-2または5-3-1-1)

【勝負の分かれ目】
ガンバが後半、前線のスピードを活かしてロングフィードから両サイドを突いて攻撃の基点を作って仕掛けたことにより、ベルマーレディフェンスの強度を下げさせたことと、最後までまでディフェンスの強度が落ちなかったこと。

【まとめ】
ガンバは、ベルマーレの前線からのハイプレスやベルマーレの有効なサイド攻撃に苦しんだ時間帯があったものの、坂本や山下のスピードを活かしてサイドからの有効な攻撃を展開して逆転に繋げた。
また、前線からのディフェンスの強度が最後まで落ちず、最後は5-4-1の5バックへのシステム変更策をとって逃げ切った。

ベルマーレは、ビルドアップによるパス交換からの効果的なな両サイド攻撃、またハイプレスを含むタイトなディフェンスを展開して先制・逆転に成功したものの、後半、プレスが緩くなった時間帯でセットプレーにより逆転を許してしまった。最後のロスタイムはセットプレーでGKソン・ボムグンが上がってシュートを放つ執念を見せたが、あと一歩及ばなかった。

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最終更新日  2024.08.22 15:08:55


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