フットボール(サッカー)戦術研究

PR

プロフィール

スパレーン

スパレーン

カレンダー

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2025.04.29
XML
2025年J1第13節​セレッソ大阪vsFC町田ゼルビアの試合をヨドコウ桜スタジアムで観戦。2-1でFC町田ゼルビアの勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈セレッソ大阪〉
攻撃では、4バックディフェンスラインとボランチ中島、香川との連携したビルドアップから、右WGシャドー柴山と左シャドーの阪田がサイドを高く張ったうえ、右サイドは柴山と右SB西尾に、左サイドは阪田と左SB登里に、ボランチとトップ下の北野が関係して両サイドを基点としてパス交換を行い、(時に4-1-2-3的システムに変形し)、時にCFハットンのポストプレーを交えつつ、パス交換により生まれた左右のハーフスペースやバイタルエリア、更には両ポケットへの侵入を狙って攻めていく。
後半途中から4-1-2-3→3-5-2へのシステム変更。
守備では、ハイプレス時は4-2-4または4-4-2を基調としてプレスを仕掛け、リトリート時は4-4-2を基調としてブロックディフェンス対応をしていく。
(相手CK時はゾーンとマンツーマンを併用)

〈FC町田ゼルビア〉
攻撃では、ドレシェヴィッチ、岡村、昌子の3CBとボランチ前、下田との連携したビルドアップから、右サイドは右WB望月、左サイドは左シャドーの相馬または左WB中山が高く張ったうえ、上記ビルドアップから両サイドへのフィードを多用して両サイドを基点とし、時にバイタルエリアに侵入するCFデュークや右シャドー藤尾のポストプレーを使いつつ、両サイドからのクロスやバイタルエリアでのコンビネーションを活用し、更には両ポケットへの侵入を狙って攻めていく。

(相手CK時はゾーンとマンツーマンを併用)

【得点】
48分 オ・セフン(FC町田ゼルビア)
78分 ドレシェヴィッチ(FC町田ゼルビア)
90+6分 アンドラーデ(セレッソ大阪)

【退場】
なし

【警告】
19分 前(FC町田ゼルビア)
26分 藤尾(FC町田ゼルビア)
52分 香川(セレッソ大阪)


【試合の流れ】
(前半)


これに対して、セレッソは、16分に得たバイタルエリアでのボランチ中島のFKはゼルビアの壁に当たってしまい、続く19分にも、右サイドでのカウンターから、右シャドー柴山がドリブルから中に切れ込みながら放った左足のシュートは、バーを超えてしまう。
セレッソは、両サイドを基点として、数的に確保しながらのパス交換から、バイタルエリアに入るCFハットンへのクサビのパスを使いつつ、ハーフスペース、更には両ポケットへの侵入を狙っていく。
その後は、セレッソ、ゼルビアとも、両サイドを基点として攻撃を仕掛けようとするが、相互にブロックディフェンスを崩すまでには至らず、チャンスを作ることができない。
前半も終盤に差し掛かり、セレッソは、42分に、カウンターからのハットンのポストプレーを基点として右サイドに展開し、パスを受けた柴山がそのまま敵陣右ハーフスペースまで進出しながら出したクロスは味方に合わず。
一方で、ゼルビアも、ロスタイムに入った45+2分に、右CBドレシェヴィッチからの右サイドへの展開にてパスを受けた望月のクロスは、セレッソGK福井に難なくキャッチされてしまい、前半は0-0で終了。

(後半)
ゼルビアは、前線にてボールが収まらないデューク、藤尾、望月に替えて、CFデュークからオ・セフンに、右シャドー藤尾からナ・サンホに、右WB望月から林に替える3枚替えを行って後半開始(セレッソは選手交代等なし)。
まず最初にチャンスを作ったのはセレッソで、46分に、ボランチ香川の右サイドへの展開を基点として、右SB西尾のクロスに反応した柴山のシュートはゴール右に外れてしまう一方で、ゼルビアが後半最初に迎えたチャンスを確実にモノにする。

先制に成功したゼルビアは、クサビに入るオ・セフンにボールが収まり、それに伴い、右サイドではナ・サンホと林、左サイドでは相馬と中山との連動性が良くなり、チャンスを確実に作っていく。
ゼルビアは、52分に、右サイドからのオ・セフンのポストプレーを経由しての左サイドへの展開にて、パスを受けた相馬がそのまま左ハーフスペースからペナルティエリア左に向かって仕掛けながら放ったシュートはGK福井にセーブされてしまう。
先制を許したセレッソは、54分に、左シャドー阪田からフェルナンデスに、左SB登里から髙橋に替えて、試合の流れを変えようとするが、ゼルビアの攻勢は続く。
ゼルビアは、56分に、左サイドでの展開から、相馬が仕掛けながら敵陣左サイド奥から左ポケットまで進出しながら出したグラウンダーのクロスに、ゴール前に進出した左CB昌子の右足のシュートは、ゴール右に外れてしまい、65分にも、右サイドでのカウンターから、林がセレッソ左SB髙橋と競り勝ったうえ、パスを受けたナ・サンホのグラウンダーのクロスに、ゴール前にて反応したオ・セフンのシュートは惜しくもバーを叩いてしまうが、ゼルビアは、両サイドを基点として両ポケットへ侵入するなど、試合を優位に進めていく。
これに対して、自陣両サイドをゼルビアに崩される展開となっているセレッソは、66分に、ボランチ中島から上門に、柴山からアンドラーデに替えて、FWを(右から)フェルナンデス、ハットン、アンドラーデの3トップ、北野と上門のIH、香川をアンカーとする4-1-2-3システムに変更して、特に右WGフェルナンデスと左WGアンドラーデを軸として両サイドからの突破により局面を打開しようとするが、ゼルビアの厳しいミドルプレスによりパスミスを多発してチャンスを作れず、72分に、CB進藤から古山に替えて、ハットン、古山の2トップ、フェルナンデスとアンドラーデの両WB、(右から)西尾、畠中、髙橋の3CBとする3-5-2システムに変更して、両サイドからの攻撃を強化する戦術を採用するが、打開には至らず、その後、ゼルビアに追加点を許してしまう。
ゼルビアは、78分に得た相馬の左CKに、ゴール前に飛び込んだドレシェヴィッチが頭で合わせてゴール右隅に流し込んで、ゼルビアが2-0と突き放す。
ゼルビアは、更に、81分には、カウンターから、ドリブルにて仕掛けた相馬を基点として、バイタルエリアでのナ・サンホからのスルーパスに反応したオ・セフンがシュートを放つも、GK福井にセーブされてしまう。
その後は、セレッソがビルドアップから両サイドを基点とした攻撃を仕掛けようとし、ゼルビアが5-4-1のリトリート対応をしてセレッソの攻撃を跳ね返していく展開が続き、ロスタイムに入る中、セレッソが90+6分に、敵陣右サイドにてパスを受けたフェルナンデスがそのままバイタルエリア中に仕掛けながら進出してペナルティエリアにてクサビに入ったアンドラーデにパスを出し
、パスを受けたアンドラーデの振り向きざまに放ったシュートがゴール右上に決まり、1点を返すが、反撃はここまでで、ゼルビアが2-1と逃げ切って勝利。

【システム】
(セレッソ大阪)4-2-3-1(右から)
GK  福井
DF  西尾、進藤(72分 古山)畠中、登里(54分 髙橋)
ボランチ 中島(66分 上門)、香川
シャドー 柴山(66分 アンドラーデ)、北野、阪田(54分 フェルナンデス)
FW  ハットン
(守備時はプレス時は4-2-4または4-4-2、リトリート時は4-4-2)

(FC町田ゼルビア)3-4-2-1(右から)
GK  谷
DF  ドレシェヴィッチ、岡村、昌子
MF 望月(45分 林) 前、下田(72分 白崎)
シャドー 藤尾(45分 ナ・サンホ)、相馬(86分 仙頭)
FW  デューク(45分 オ・セフン)
(守備時はハイプレス時は3-4-3、ミドルプレス時は5-2-3、リトリート時は5-4-1)

【勝負の分かれ目】
黒田采配によるゼルビア後半の選手交代策的中。攻撃面では、オ・セフンにボールが収まるようになり相馬やナ・サンホらとの連動性がよくなり、また守備面でも敵陣に押し込めたことにより前からのプレスが強くなり、セレッソのパスミスを多発させたこと。

【まとめ】 
ゼルビアは、前半はデュークや藤尾へのクサビのパスをセレッソの有効なブロックディフェンスにより阻止されていたが、後半はオ・セフン、ナ・サンホ、林の投入により右サイドの攻撃が活性化し、相馬、中山による左サイドからの攻撃とともに、両サイドのスペースを有効に活用したバランスいい攻撃が展開できた。
また、守備面でも、プレスやブロックディフェンスが有効に機能して、内容的には完勝。
今日の勝利で復調なるか?

セレッソは、前半は両サイドを基点として、バイタルエリアへのパスやクロスなどでチャンスをうかがったものの、後半はオ・セフンの有効なポストプレーを許し、またゼルビアに両サイドを有効に活用されてしまい、終了間際に一矢を報いたものの、ゼルビアのプレスに苦しみ、決定機をほとんど作れなかった。
柴山、阪田の両サイドからの攻撃が機能しなかったのも痛かった。

#zelvia
#cerezo
#セレッソ大阪
#町田ゼルビア
#セレッソvsゼルビア
#Jリーグ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.04.29 22:37:16


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: