フットボール(サッカー)戦術研究

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2025.05.31
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2025年J1第19節​ガンバ大阪vs鹿島アントラーズの試合をパナソニックスタジアム吹田で観戦。1-0で鹿島アントラーズの勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈ガンバ大阪〉
攻撃では、4バックディフェンスラインとボランチのラヴィ、満田(時にディフェンスラインに降りて数的優位を作って)との連携したビルドアップから、右シャドーの山下と左シャドーのファンアラーノまたは左SB黒川が両サイドに高く張った上、時に4-2-4的システムを形成したうえ、両サイド、右サイドは山下と右SB半田、左サイドはファンアラーノと黒川に、それぞれボランチと中シャドー宇佐美が連携して攻撃の基点となってポジションチェンジを頻繁に行ったうえ、バス交換によりボール保持して、時にFWヒュメットへのポストプレーを交えつつ、ハーフスペース、更には両ポケットへの進出を狙って攻めていく。
守備では、プレス時は4-4-2を基調とし、FWヒュイットと宇佐美の前線2人が基点となり、積極的にプレスをかけ、リトリート時は4-4-2ブロックディフェンス対応をしていく。
(相手CK時はゾーン主体でマンマークを加味)


〈鹿島アントラーズ〉
攻撃では、4-2-3-1システムから3-4-2-1システムへの可変を前提として、右SB小池と植田とキム・テヒョンの両CBとボランチ柴崎と舩橋との練習したビルドアップから、両サイドを基点として、右サイドは右シャドーのチャヴリッチ、左サイドは左SB安西が高く張って基点となり、それぞれ左シャドー鈴木と中シャドー荒木に両ボランチが連携してパス交換し、時にCFレオセアラのポストプレーを交えつつ、ハーフスペース、更には両ポケットへの進出を狙って攻めていく。
後半からは、レオセアラと鈴木の2トップとする4-4-2システムにて変更。
守備では、ハイプレス時は4-2-3-1、ミドルプレス時とリトリート時は4-4-2基調でディフェンス対応していく。
(相手CK時はゾーンを主体でマンツーマンを加味)

【得点】


【退場】
なし

【警告】
なし

【試合の流れ】
(前半)
ガンバ、アントラーズとも4-2-3-1システムにて、試合が開始される。
まずチャンスを作ったのはガンバで、2分に、カウンターがバイタルエリアにてCFヒュメットからクサビのパスを受けた右シャドー山下のシュートは、アントラーズGK早川にセーブされてしまう。
その次にチャンスを作ったのはアントラーズで、一瞬の隙を突いて先制に繋げる。
アントラーズは、9分に、ボールを保持していた左CBキム・テヒョンのフィードに反応したCFレオセアラがガンバディフェンスラインの裏に出ながら、ガンバGK一森より先にボールタッチして、ゴール右隅に流し込んで、アントラーズが1-0と先制する。
アントラーズは、右シャドーのチャヴリッチと左SB安西が両サイドを高く張ったうえ、右SB小池、植田、キム・テヒョンの両CBの3枚と柴崎、舩橋の両ボランチとの5枚てビルドアップする3-4-2-1システムに可変して、両サイドを基点として攻撃を仕掛けようとする。
その後は、ガンバが24分に、右サイドでの展開から、山下と右SB半田とのパス交換を起点として、バイタルエリアにてパスを受けた左シャドーのファンアラーノのシュートは柴崎にブロックされてしまい、続く25分に得た中シャドー宇佐美の左CKのこぼれ球を、左ポケットにて反応したファンアラーノのオーバーヘッドキックはゴール右に外れてしまう。
ガンバは、ディフェンスラインのボランチとのビルドアップから、両サイドに展開して、アントラーズの4-4-2ブロックの外脇のスペースを攻撃の基点としてチャンスをうかがう。
一方、アントラーズも29分に、カウンターから、チャヴリッチを起点として、レオセアラがシュートを放つも、バーを超えてしまう。
その後は、ガンバがアントラーズの両SB裏を狙うパスや敵陣両サイド⇄ハーフスペース間でのポジションチェンジにより有効なスペースを作り出して、試合の流れを引き寄せてチャンスを作っていく。
ガンバは、37分に、右サイドでの展開から、半田を起点として、山下からスルーパスを受けた宇佐美のシュートはゴール右に外れてしまい、44分にも、左サイドでの展開から、左SB黒川からグラウンダーのパスを、ペナルティエリア左で受けた宇佐美がゴール右隅を狙ったシュートを放つも、惜しくもゴール右に外れてしまう。
アントラーズは、ガンバの攻撃に対して、4-4-2のリトリート対応を余儀なくされる時間帯が続くが、何とか無失点に抑えて、前半は0-0で終了。


(後半)
アントラーズは、レオセアラ、鈴木の2トップ、右MFチャヴリッチ、左MF荒木とする4-4-2システムに変更して、後半に臨む。
(ガンバは選手交代やシステム変更なし)
後半もガンバが前半と同じく、ビルドアップからの両サイドへの展開により、試合の流れを掴む。
一方、アントラーズは、レオセアラ、鈴木へのクサビのパスを攻撃の基点にてしようとするが、ガンバCB中谷、福岡らの堅いディフェンスにより、有効な攻撃には至らず、4-4-2のリトリート対応を余儀なくされる時間帯が続く。

しかし、その後も、ガンバが両サイドを基点として、アントラーズのリトリート対応を更に押し下げて、半田、黒川の両SBを敵陣サイドの高い位置でプレーできたうえ、執拗にサイドチャンスを多用して、アントラーズの4-4-2ブロックを崩すべく攻勢を加えていく。
ガンバは、68分に得た宇佐美の右FKに、ゴール前に飛び込んだ福岡が頭で合わせるも、惜しくもゴール左に外れてしまう。
また、ガンバは、73分にも、右サイドでの展開から、ペナルティエリア右に進出した山下のアーリークロスに、ゴールフォア側に飛び込んだファンアラーノのボレーはゴールポストを直撃し、同点には至らない。
その後もガンバの攻勢は続き、75分に、ペナルティエリア付近にて満田がもらったファールで、宇佐美のFKは僅かにバーを超えてしまう。
一方で、アントラーズは、鈴木や田川がサイドに流れてボール投げ引き出そうとするが、ガンバの数的優位を活かしたディフェンス対応によりチャンス臨む芽を潰されてしまう。

更には、ロスタイムに入った90+1分に黒川に代わって左SBに投入された中野のクロスに、ゴールフォア側に飛び込んだ半田ガンバ頭で合わせたシュートは、今度はゴールポスト右に直撃してまたもや決定機を逃してしまう。
アントラーズは、ガンバの両サイドからの執拗な攻撃に対して、左右MFをディフェンスラインまで下げてディフェンス対応したこともあり、アントラーズが何とかガンバの猛攻を凌いで、1-0と逃げ切って勝利。

【システム】
(ガンバ大阪)4-2-3-1(右から)
GK 一森
DF  半田、中谷、福岡、黒川(90+1分 中野)
ボランチ 満田、ラヴィ
シャドー 山下(76分 ウェルトン)、宇佐美、ファンアラーノ
FW  ヒュメット
(守備時はプレス時、リトリート時とも4-4-2)

(鹿島アントラーズ)4-2-3-1→3-4-2-1→4-4-2(右から)
GK  早川
DF  小池、植田、キム・テヒョン、安西(60分 津久井)
ボランチ 柴崎(60分 樋口)、舩橋(60分 三竿)
シャドー  チャヴリッチ、荒木(82分 松村)、鈴木
FW  レオセアラ(60分 田川)
(守備時は前半はハイプレス時は4-2-3-1、ミドルプレス時とリトリート時は4-4-2。後半は4-4-2)

【勝負の分かれ目】
アントラーズが先制できたことと、ガンバの有効な両サイド攻撃に対して、4-4-2ブロックによる粘り強いディフェンス対応で、ガンバに得点を許さなかったこと。

【まとめ】 
アントラーズは、ガンバの両サイドを基点とした攻撃によりハーフスペースを有効に使われてしまい、また後半もレオセアラと安西の負傷交代など苦しい展開が続いたが、前半矢先の先制点をベースに、4-4-2ブロックによる粘り強いディフェンス対応が光った。
今後後半戦に折り返すにあたり、劣勢な試合展開の中、勝利をモノにしたことは大きい。

ガンバは、前半途中から、ポジションチェンジなどにより有効なスペースを作ってアントラーズを押し込むことに成功して、終始試合を支配できたが後半の決定機がことごとくポストに嫌われるなど、不運が付き纏ったものとなってしまった。
強いて言えば、ヒュメットが植田、キム・テヒョンに抑えられてしまったことが痛かった。 
試合内容は完勝だが、結果として負けてしまった。

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最終更新日  2025.08.06 16:25:30


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