ジェフリー・アーチャー著 「百万ドルを取り返せ」 をはじめ、イギリスにはコン・ゲーム(詐欺)を扱った小説がいくつかあります。イギリス人は、こういう頭の体操的お遊びを好む民族なのでしょう。
アメリカ人も、負けていません。主としてハリウッドが、この種の題材を取り上げています。その代表が、ジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演の 「スティング」 でしょうか。
本作もその系列の映画で、世評も高い傑作のようです。レンタルDVDを借りてきて鑑賞しました。
制作=2003年 アメリカ映画 116分。監督=リドリー・スコット。原作=エリック・ガルシア。出演=ニコラス・ケイジ、サム・ロックウェル、ブルース・アルトマン、アリソン・ローマンほか
自らをアーティストと称する詐欺師のロイ( ニコラス・ケイジ )は、度を過ぎた潔癖症に悩んでいました。電話の受話器は毎朝消毒しないと落ち着かず、食器を汚すのが嫌で食事は缶詰ばかり。
見かねた相棒のフランク( サム・ロックウェル )は、ロイに精神分析医を紹介します。病気の原因を探るうち、ロイは会ったことのない娘・アンジェラ( アリソン・ローマン )の存在を思い出しました。彼女を探し出し、一緒の時間を過ごすことで、癒されてゆくロイの心。だがロイの人生は、アンジェラの登場で思いもかけない方向へと転がりはじめるのでした。
いくつかレビューを読んでいたので、結末はある程度わかっていました。全体の構成は「スティング」よりも優っています。騙しのテクニックは月並みですが、 構図に仕掛け があって、そこが一番のキモになっているのでした。
これは 脚本の勝利 でしょう。伏線も巧みです。ネタバレになるので、具体的には書けませんが、小道具のひとつひとつが生きています。予備知識なしで見れば、終局の展開に驚くことでしょう。
欠点としては、主人公の潔癖性が精神科医の登場と繋がっているだけで、ストーリーの全体に関わっていないことでしょうか。ただ、この精神科医も 重要な役割 を担っていますから、それはそれでヨシとしてもいいかもしれません。ちょっと曖昧な言い方ですが。
男優二人は、ともに好みではないので、あまり感情移入は出来ませんでした。冷静に鑑賞できたのは、そのせいでしょう。アリソン・ローマン、先に見た 「秘密のかけら」 とあまりにも違っていて驚きました。
こういう作品は、一度観てしまうと、仕掛けがわかってしまって、再鑑賞に耐えられないものです。が、「スティング」や本作は例外でしょう。細部がよくできているので、 二度三度と見ても飽きない はずです。
DVD「誘拐の掟」 2016年05月28日
DVDスターウォーズ6「ジェダイの帰還」 2016年01月06日
スターウォーズ5「帝国の逆襲」 2016年01月05日
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