都会で働くモーレツ人間は、時に田舎の生活に憧れるといいます。自然への回帰本能、あるいは スローライフ への憧憬でしょうか。
私自身は、太陽の光よりもネオンの灯りが好きなので、田舎生活への憧れはありません。ただ、映画や写真で美しい田園風景を見ると、しばし 恍惚状態 になることはあります。
制作=2006年 アメリカ映画 118分。監督=リドリー・スコット。原作=ピーター・メイル。出演=ラッセル・クロウ、マリオン・コティヤール、アルバート・フィニイ、アビー・コーニッシュほか
ロンドンの敏腕トレーダー、マックス( ラッセル・クロウ )は、リッチなシングル・ライフを送っています。彼の強引な手法は、莫大な利益をもたらす代わりに、多くの敵を作っていました。
そんなマックスのもとへ、子どもの頃、夏休みを共に過ごしたヘンリーおじさん( アルバート・フィニイ )の訃報が届きます。一番近い親戚である彼が屋敷とブドウ園を相続することになり、20数年ぶりに懐かしい土地を訪れるのでした。
おじさんの遺産を受け継いだものの、まったく興味がないマックスは、葡萄園を売ろうとします。が、プロヴァンスに滞在中、カフェで働くファニー( マリオン・コティヤール )と出会ったことから、彼の運命は......。
ロンドンのエリート・ビジネスマンと田舎娘との恋。よくある話です。 イギリス人とフランス娘のラブ・ストーリー ですから、すんなりとは行きません。紆余曲折があるのですが、その過程がありきたりで、どうもリアリティが薄いのです。説得力がありません。
いくつかの障害があるものの、設定が安易です。 おじさんの隠し子 が出てきますが、このエピソードもよくわかりません。親友の弁護士や、ロンドンの秘書、後がまを狙うライバルなど周囲の人物も、女秘書以外は影が薄く、造形が足りません。
ただし、ヘンリーおじさんは存在感がありました。それ故、マックスの回想シーンが意味を持つのです。心境のの変化が納得できました。 プロヴァンスの美しい風景 も、本作の見どころでしょう。
時に 印象派の絵画 を見るような裏町に出会えたのは収穫でした。ラストのほうで小さな秘密が証されますが、ここはよくできた脚本、と褒めておきましょう。ワインの芳醇な香りは乏しいですが、南仏の景色は観賞に値します。
DVD「誘拐の掟」 2016年05月28日
DVDスターウォーズ6「ジェダイの帰還」 2016年01月06日
スターウォーズ5「帝国の逆襲」 2016年01月05日
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