サイコ・サスペンスの 「サイコ」 という言葉は、 ロバート・ブロックの同名小説 が嚆矢でしょう。一般的に使われるようになったのは、ヒッチコックの映画からです。このジャンルの傑作といえば「羊たちの沈黙」シリーズでしょうか。
制作=2007年 アメリカ映画 107分。監督=ジョン・アブネット。出演=アル・パチーノ、アリシア・ウィット、エイミー・ブレネマン、リリー・ソビエスキー、ベンジャミン・マッケンジー、デボラ・カーラ・アンガーほか
ある朝、FBI異常犯罪分析医で大学教授のジャック・グラム( アル・パチーノ )の元に、猟奇殺人事件が発生したと連絡が入ります。その手口は9年前にジャックが分析を担当し刑務所へと送った、フォースター( ニール・マクドノー )のものとそっくりでした。
被害者は自分の教え子デイル。ジャックは秘書のシェリー( エイミー・ブレネマン )に被害者の過去24時間の行動を洗うように命じます。その時、彼の携帯に電話がかかってきて、「お前の命はあと 88分 だ」と宣告されました。一体誰がこんな電話を......。
タイトルの「88ミニッツ」とは、主人公のジャックに宣告された 死までの時間 です。限られた時間に脅迫されながら猟奇殺人犯の正体を追う男の姿を描いたがこの作品。88分が映画の中でもほぼ リアルタイム に進んでいくため、緊迫感が盛り上がるという仕組みです。
ジャックは教え子の女生徒と朝まで飲んだりしますが、彼女たちとは寝ないをモットーにしているようです。この教え子たち、大女優の オーラ はありませんが、かなりの美形揃いなのが見どころ。
犯罪心理学専攻 ですから、学生たちは獄中のフォースターに面会したりします。これにはジャックの許可が必要ですが、なかには無断で会っている学生もいました。手口がフォースターを踏襲していますから、その中に犯人がいるのかもしれません。
唯一の男子学生や学生部長の中年女性も絡んで、犯人が絞りきれません。 みんな怪しい のですが、登場人物が多く、描写が浅くて伏線もないので、真犯人がわかっても納得できないでしょう。 推理ものとしては失敗 です。
主役のアル・パチーノ以外は知らない俳優ばかりですが、男子学生は テレビドラマ「OC」 の主人公ではないでしょうか。ニール・マクノドーも見たことがありますが、出演作は思い出せません。
パチーノの存在感 と無名女優たちの競演が見どころです。それ以外は疑問符が付くでしょう。人物を減らしてもう少し緻密な脚本にすれば佳作になったのに、と惜しまれます。
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