『昭和みしん』雑記帳◆恐るべし『昭和みしん』

『昭和みしん』雑記帳◆恐るべし『昭和みしん』

性能をカバーする




性能をカバーする工夫

私の昭和ミシンでは押さえの位置(厚み)が変わりません。
厚みの調整が出来ず、押さえを上下させるバネも硬めなので、針や糸の工夫だけでは伸びます。(-_-;)
ニットは少なからず伸縮があるので布送りが生地の伸びに吸収されて期待通り送られません。
裏毛など厚みが有ると押さえ金に押し付けられて、ますます進みが悪くなる一因になります。

そこであみ出した工夫のいくつかをご紹介します。
いずれも生地の厚みと伸縮性に応じて、
手間をかけられる時間と心のゆとりに応じて、使い分けています。
でも基本はモチロンこんなに手間をかけずに、さっくり縫える生地選び。
この生地の勉強に、かなり高い学習投資=生地の山脈を構築したかも(笑)


★ アイロン用のスプレーのり
天竺など端がまるまってきて扱いにくい場合や、薄手のベアテン(ストレッチ天竺)、水着用の2way生地など、針落ち穴に喰われる傾向の強い生地の場合、先ずは生地そのものにコシを付けてやります。
巷には「生地硬化剤」なるスプレーもあるようですが、コストが・・・(^_^;)
なのでお手軽にいわゆる洗濯物仕上げ剤の「スプレーのり」
スプレーしているというより、びっしょりぬらしてアイロンで固めている事も(笑)

★ 伸び止めテープ
縫い位置(本縫いの位置)に裏側から、いわゆる ニット用の伸び止めテープ を貼っておく。
と言っても「伸び止めテープ」として販売されている物はけしてお安く無いので、私は「隠しネタ=FVテープ」を愛用しています。
「FVテープ?」
これ、見た目もアイロン接着っていうのも肩に使う「伸び止めテープ」っぽいけどちょっと違う。超薄手の接着芯のテープ状のものです。
表面はちりめんのようなザラザラした感じで、コレ自体がニットのように柔らかく伸びます。
力を入れて引っ張ると簡単に裂ける(破ける)のに、接着力は◎、洗濯くらいでは剥がれません。(びろーんって伸ばしちゃうと剥がれるけどね(^_^;)
しかもね、 「Ns(エヌズ:「ぬのや」)さん」 で50m巻きが200円と超格安。
詳細は 「2006年02月09日の日記」 でご紹介しています。
で、この裏技は、天竺など伸縮は低いのに、端がまるまってきて縫いにくい生地や
裾広がりなどのデザインで伸縮しなくても問題の無い部分に有効です。
このとき全部を一直線に繋いで貼ってしまうと伸びが悪くなりすぎて着れなくなる事も(-_-;)
なので伸縮の必要な部分には、線路のように(笑)20センチ毎に3センチくらいの貼らない隙間部分を残してあげるのがポイントです。

★ 世の中にある便利グッズの出番
一緒に縫った後処理できる便利グッズ を使う
これ、2種類確認しています。

●「Clover ミシン掛けペーパー(アイロン接着タイプ)」
縫い位置にアイロンで仮接着しておく「紙」で、一緒に縫った後、ピリピリと縫目で簡単に破けます。
ジグザグでもOKなんだけど、力任せにやるとレジロンやウーリーは糸攣れを起こすことがありますので、必ず紙を良く手で揉んで、破けやすくしてから、引っ張って取るというよりは、ミシン目で裂く感じで。

●「ブラザー 刺繍用水溶性シート」
薄いフィルム状のシート(っていうか、厚手のラップ(笑)で、本来は刺繍ミシンで刺繍枠にはめて使うものなので仮接着は出来ません。
なのでこれ自体を単に布と重ねて縫うと(フィルムなので)却って滑って逆効果です。
ところがこのシートは布とともに一緒に縫いこんでしまっても、その後洗濯すると見事に溶けてなくなります。
そこで、ニット地のボタンホールや、後から穴を開けるパッチの縫い付けのときなど、布の上下を挟み、刺繍枠代わりに周囲を待ち針でしっかり止め、布に厚みと張りと伸び防止をして縫いやすくできます。

昭和ミシンではどんなに頑張ってもロックのような縫い代の始末は期待できません。
なので裏は・・・ですが、仕上がりの美しさは重要でしょ?
こういう便利グッズが性能や技術をカバーしてくれています。(^_^;)

★ サンドペーパー
いわゆる 紙やすり で挟んで補助してもらう
これ、縫うときに一気に・・・って訳にはいかず、ちょっと面倒だけど、安上がりで結構有効です。
針落ちの位置を避け、布送りの送り歯の部分にサンドペーパーを当てます。
基本は紙の部分をミシン向き、ザラザラ面を布向きです。


サンドペーパー

厚地で押さえ金のところで詰まりやすいときには、さらに片側だけもう1枚でサンドイッチして、押さえ金にかませます。


サンドペーパー2


どちらも、あくまで布送りをスムースにするための手段だから、針で一緒に縫っちゃだめだよ~~~~。
ただね~セットインスリーブのアームホールなんかの曲線は・・・(-_-;)
最近は定番で縫う型紙の曲線にあわせて、曲線にカットしたサンドペーパーなんかも用意してみました。(笑)

生地の厚みと伸縮性を制覇するポイントは、工夫と手間とそのミシンの性能で千差万別のようです。

そうやってなんとか布送りはクリアして、あまり伸びずに縫えても、
我が家のように、子供たちが着る時の容赦ないビローン攻撃に、かなり早い段階で糸がブチッと切れることも(ToT)
そんなときは直線で上から治す事も有りますが(同じ糸は絶対あるしね(^_^)v、
いっそ直線は諦め、ジグザグやスカラップ・ステッチでわざとデザインのようにステッチ風に縫い直したりしています。





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