あの暑い日に海沿いの道で | コロすけの祭りリターンズ

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しぃのうた

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2005年07月22日

中学２年の暑い日に

朝９時に出発、行き慣れた日本海沿いの道を
４時間で行けるところまで、
自転車で南下してみよう。

１３時に折り返せば、順調で１８時には戻れる。
飯食いすぎたり、迷ったりしても１９時には戻れるべ

という計画。

ちょっとシンドイ早起きをして

左手には、セミの鳴く緑の山々。
右手には、どこまでもキラキラと青く輝く日本海。
キツイのぼりと爽快なくだり。
車を抜いていくスピード感は最高だった。
両手を放して、叫んだ。
時々休憩しながら、コーラなんか飲んだりした。

あの時、あいつがしていた話
「心理学的に、なぜ、若者が海を求めるのか知ってる？」
って話は、今でもはっきりと覚えている。

見慣れた(来たことのある)景色なんて
２時間も走ったら通り越してしまい、

途中で、ひらけたところに出た。
視界の１８０度以上が海。

地球は丸かった。

教科書じゃなく、
水平線の丸みがそれを僕らに教えてくれた。

大人になったら、車で(もっと楽チンに)
この場所に来ることはできるだろう。

でも、きっと【自転車】で【１４歳】の今　でしか
【ここ】にはたどり着けないんだろうな。

直感的に、僕は、そう思ったんだ。

１３時頃、登り疲れたところで登場した下り坂は
(本当に見事に)僕らを僕らの住む町へ続く国道へ
導いてくれた。

帰り道もいろんなことがあった気がする。
全ては覚えていない。

翌日、クラスメートに自慢するために
学校で地図を広げて計ってみた距離は、
往復約１００ｋｍ。
自分たちの冒険を誇りに思った。

新潟の、熱い日の出来事。

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