そうか~。松山君もユウコのこと好きだったんだ~。
お見舞いに来てくれて良かったね、ゆうこ~。

それなのに引越しなんて、上手くいかない・・・。
作者の陰謀だ・・・(笑)
(2008.07.03 12:44:21)

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2008.07.03
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カテゴリ: takasaki
「はい」
返事をすると、ゆっくりとドアが開き、キャップをかぶった背の高い少年が顔をのぞかせる。僕の顔を見て、慌ててキャップを取り、
「すいません、ここは浮田柚子さんの・・・?」
と問う。キャップを取った頭は坊主頭、そしてなかなかの男前。よく日焼けして、礼儀正しい彼は、、もしかして。。
「はい。そうですが。どちらさま?」
答えを待たずに、
「松山くんっ?」
と、ふとんにもぐっていた柚子がぱっと起き上がりながら叫んだ。っまた、あんな激しく動いて。松山くん、と呼ばれた彼は、ほっとしたように、微笑んで、
「ああ、浮田。俺。よかった、合ってた」

「入院したって聞いたから」
「だからって、来てくれたの?」
「俺、引っ越すだろ?最後にどうしても会っておきたかったんだ」
松山君の言葉に、100%驚きながらも、さっきまでの不機嫌、泣き顔はどこにいったのかと思うような、明るい表情の柚子。だけど、次の瞬間、自分がパジャマだったことを思い出したらしく、真っ赤になって、
「あ、ちょっと、ちょっとだけ、待ってね」
と手を伸ばしてカーテンを引き、
「先生」
とカーテンの中から、もう一度首だけ出して、僕を呼ぶ。僕は彼に軽くうなずいてから、カーテンの向こうに回る。すぐに小声で、
「なんだよ、いつの間に、彼と。。そんな、、見舞いに来てもらえるような関係なら、退院だ外出だってごねずに、最初からこうしてもらえばよかっただろ?」
言ってやると、柚子も小声で、
「そんな、そんな関係じゃないよ。話だってほとんどしたことないのに。私だって驚いてるのっ」

言いかける僕を、莉花は手のひらでそっと制して、自分も小声で、
「彼をあんまり待たせちゃ悪いわ。引越し前の忙しい中、せっかくここまで来てくれたんだから」
「ほんとだ。ねえ、先生、庭に出てもいい?」
「ん~っ」
絶対安静なんだぞ、本当は。難しい顔をする僕に、柚子は手を合わせて、

僕はため息をついて、
「分かったよ。少しだけな。無理はするなよ?」
「やった。ありがと~」
というと、パッと立ち上がって、ロッカーから着替えを出し、莉花に、
「ね、莉花さん、髪、お願いしてもいい?」
「もちろん」
とうなずく莉花。僕は慌てて、
「おい、そのままでいいじゃないか」
「やだ。パジャマなんて、さまにならないカッコで一緒になんて歩けないよ。ああ、もう、先生、それより、これ、抜いて」
と点滴の刺さっている手を僕に差し出す。
「これは・・」
「いいから、早く。お願い」
僕はしぶしぶ、針を抜き取り、ガーゼをテープで止める。済むと、
「ありがと、じゃ、ちょっとだけ、松山君の相手してあげてて」
と追い出される。
相手、、たって、、なあ、、。

ドアを開けたまま、所在なさげに立っている松山くんを廊下に連れ出す。男2人で、廊下の壁にもたれて少しだけ話す。
「1人で来たの?」
と僕が聞くと、
「はい。・・あなたが、浮田の先生ですか?」
「ああ。僕が主治医です」
「そうですか。浮田、、どうなんですか?時々、入院してますよね」
「少し無理が過ぎるとね、どうしても」
「そうですか・・」
浮かない顔になる彼。
「心配かい?」
「はい。いつも学校休んだり、入院したって聞くと心配でした。僕は、何もしてあげられなかったけど・・。僕、明日、引っ越すんです。だから、どうしても、最後くらいはお見舞いに。。というよりも、最後に、一目会っておきたくて」
さっき柚子に話していたことを繰り返すその声の、真剣な色合いに思う。二人は、相思相愛だったってことなのか。だとしたら、随分、可哀相な展開だ。だけれど、こうして彼が会いに来てくれたこと、
「ユウコちゃんも、とても、喜んでると思うよ」
「そうですね。浮田は、僕を見るといつも嬉しそうに喜んでくれていました。」
愛しそうに微笑んで語る松山くんに、
「ユウコちゃんの気持ちに気づいてたの?」
と驚いていうと、彼は、
「はい。僕だって、ずっとずっと前から、浮田を。好きな相手の気持ちくらい分かります。浮田がそうしてくれていたように、僕もいつも浮田を見てきたから。」
と言葉を切り、さらに、自分を責めるように、
「・・・こんなことになるなら、もっと早く気持ちを伝えておけば良かったな、って思ってますよ。僕は。引っ越してしまったら、もう、多分、そんな簡単には会えないから。。」
「手紙や電話があるじゃないか」
松山くんは、残念そうな顔で、
「それはそうですけど、だからって、今から恋人にはなれないですよ。浮田に寂しくて辛い想いをさせるだけだから。彼女の体にもよくないんでしょう?」
僕は曖昧にうなずく。まだ中3だとは思えない意志をしっかりと持った大人びた表情。柚子を想って語るときの優しい瞳。柚子が夢中になるだけのことはある相手だな、と思う。
「先生、浮田のことを、、よろしくお願いします」
真剣な彼のまなざしに、僕は少し気圧されながら、
「もちろん、了解。」
と答える。一瞬後、ドアが開き、
「お待たせっ」
と、ワンピースに着替え、髪をアップにした柚子が飛び出してきた。
こらっ、また、激しい動きをっっ!て怒鳴りかけたけど、さすがにやめた。見つめあう2人の瞳が、信じられないくらい、輝いていたから。ここで口出しするのは、野暮ってもんだよな。柚子の後ろから出てきた莉花も、そんな僕を見てうなずく。
柚子を上下に眺めてから、
「とっても可愛いよ」
と、優しい笑顔で褒める松山くんに、とろけそうな笑顔で、
「ありがと。庭、散歩しよう?」
と答える柚子。お互いに想う気持ちを何も口に出すこともなく、それでも、早くも手をつないで歩き出した2人の後ろを、僕は莉花と並んで、そっとついていく。


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最終更新日  2008.07.03 07:11:34
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Re:takasaki 11(07/03)  
koori さん

Re[1]:takasaki 11(07/03)  
kooriさんへ。

こんばんは~、今日は、起きてます、の、ひろ。です。

ふふ、陰謀ですよ。
ひろ。の気分次第で、キャラたちは世界中、ひとつまみで移動です。(^^)

でもね、あれですよ、
長続きすりゃいいってもんじゃないんですよ、愛なんて。
どかっと花火みたいに散るのもありですよ。
(おかしな開き直りです。あはは。)
(2008.07.04 00:16:53)

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