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2010.06.24
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カテゴリ: box
美莉の唇。奪うように重ねる。最初は優しく、、のつもりだったけど、どんどんどんどん、熱くなって、かなりディープなところに足を踏み込んでしまう。

・・やべっ、これ以上、、しちゃうと・・・。

だけど、意思に反して止まらない唇、そして、舌。

・・・ああ、もう、今すぐ、この場ででも、美莉を・・・

さらに強く抱きしめようとして、背中に手を添えなおした時、
今さらながら、美莉の服の感触に気づく。それは、パジャマ代わりのルームウエア。
パジャマ代わり。何度も何度も脱がせてきた、ルームウエア。脱がし勝手もよく分かっている。
だけど、もちろん、こんなところで、美莉のボタンに手をかけるわけにはいかない。

・・・2週間は、経ってるけど・・・、でも、、、だよなぁ。。



「・・・美莉・・・俺、」

美莉の顔を見ちゃうとまたキスしたくなるから、足元だけを見つめて言ったんだ。

「・・・・そろそろ、送ってくよ」

って。

・・・病院から抜け出してきたんだもんな。やっぱり、、、・・・戻らせないと。。

でも、そう言った瞬間、美莉のココロの温度が、
ガーンっと下がったような気がして、目をあげて美莉の方を見る。
うつむいて、唇を尖らせている美莉。
やっぱり、さっきのは、気のせいではなかったみたいで。

「送ってくって、・・・どこに?」
うつむいたまま拗ねた声で言う美莉。拗ねた声?俺は少しうろたえて答える。

「ええええええええっ」
大げさに驚く美莉に、
「って、なに?どこだと・・」
「ひどいっ。」
言葉通り、責めるような目つきに俺はうろたえて、

そういった俺を今度こそ怒った目で睨み付けて、
「分かった。戻る。戻ればいいんでしょっ?もう、いいっ。さよなら。」
向こうを向いて、歩き始める美莉を追いかけながら言う。
「なっ、、送ってくよ」
「結構です。1人で帰れます」
他人行儀に、素っ気なくなるミリの言葉。足を止めない美莉に着いていきながら、
「なにいってんだよ。こんな時間にそんなかっこで1人でうろうろさせられるかよっ」
「ケースケに関係ないでしょっ?」

・・関係ないっていうなよな~。。やっと、、ある、関係に戻れたのに。

「関係ないって、、。。。傷つくんだけど?」
「あ、そ。」
とりつくしまもない様子の美莉に縋るように続ける俺。情けないけど。
「・・・もしも~し。すっげダメージだよ?」
「だからなに?ケースケのほうがひどいも、、」
途切れる声。よく見れば、涙目になっている美莉。
「美莉っ?!」
俺は、力いっぱい、腕をつかんで、足を止めさせる。やっと立ち止まった美莉。でもうつむいたままで。
「なんでだよ?・・・理由、、聞かせて?」
「だって、・・・私、そばにいたいのに。・・病院に、戻りたくなんてないのに。・・・ケースケは、平気なの?こんな日に、、、離れ離れで眠ること。。」
「んなわけないよ、そばにいたいに決まってるだろ?」
「じゃ、なんで。。・・・だったら、送るなんて、、戻れなんて言わないでよっ。」
「って、、だけど、、戻んなきゃいけないだろ?病院から、黙って、抜け出してきたんだろ?」
そういうと、黙って、口を尖らせる美莉。そのスネ顔、寄せられた眉が可愛い、なんて思ってしまう。俺は、そっと美莉を胸に抱き寄せる。
「俺だって、送っていきたくなんてないよ。・・・だけど、調子悪いんだろ?」
「・・・大丈夫だもん。・・今日は、、、調子いいもんっ。お父さんも新谷センセも、驚いてたくらい・・」
俺はため息をつきながら言う。
「そんなこと言ってもな~・・・何かあったら、、」
少し譲歩した俺に気づき、美莉は、小悪魔顔で俺を見上げて言う。俺の胸に、指をイジイジと滑らせながら。
「・・・ねえ、2週間、、たったんだよ?・・・意味、分かるでしょ~・・・?」
「え?・・・ああ。分かってるよ。。だけど。いいのかなあ・・・。随分調子悪いって聞いたぞ?」
美莉は小さくため息をついて、ポケットをさぐってから、思い出したように言う。
「あ、そか、ケータイ、ないんだっけ。。ね、ケータイ貸して、ケースケ」
「ケータイ?」
俺は、聞き返しながらも、同時にポケットを探りケータイを取り出して渡す。美莉はうけとって、どこだかにかけ始めながら、
「お父さんに聞いていいって言ってもらったら安心でしょ?」
なんていう。
「えっ、そりゃ、まあ、、、や、でも、、そんなこと」

Hしてもいいか、なんて、聞こうとしてるわけ?
それは、、ちょっと、、恥ずかしい、ていうか、、申し訳ないっていうか。。

俺が焦っているうちに、美莉が話し始めた。

「おとうさん?私」

電話の向こうに美莉の、お父さん。
俺は、いつもどおり、緊張する。

特に今夜は。

向こうから見えるはずもないのに、いたたまれない気持ちになって、どこかに隠れたくなる。

美莉は、
「今夜ね・・、」
と、言っただけで、事情を察したらしいお父さんに返事をもらえたらしく、嬉しそうな笑みをもらす。
「うんっ。ありがと、おとーさんっ。お昼には戻る。」
弾むような声で話す美莉。その姿、声、無邪気でかわいい。いつもどおりの、以前どおりの美莉。ほっとしたのもつかの間、
「・・・え?ケースケに?」
美莉は俺をちらりと見る。俺はドキりとする。

・・・・ええええっ?俺に?換われって言われてんの~~っ??

プチパニックになる俺に、案の定、美莉はケータイを差し出す。

・・・一体、何を言われるんだろう。・・・どやされても仕方、ないか。。

俺は相当覚悟して電話を受け取り、ゆっくりと耳に当てる。
でも、受話器から、流れてきたお父さんの声は、とても、優しくて。

「ありがとう、慶介くん。美莉を、元気な美莉を取り戻してくれて」
「いえ、お父さんの、、、おかげです。ありがとうございました。」
「・・・で、まあ、今夜のことだけど、・・・」
お父さんは、少しいいあぐねてから、思い切ったように早口で言う。
「優しくシてやってくれよな。僕からは以上だ。じゃ」
そして、あっという間に切ってしまう美莉のお父さん。
俺は、電話を切りながらうなずく。

・・・優しくシ・・、、いえ、もちろんそれだけでなく、大切にしますよ、これから、ずっと。

「お父さん、なんて?」
美莉に聞かれ、俺は、そっと肩を抱き、額に口付けながら言う。
「優しくシてやってくれって」
美莉は、イタズラな笑顔で、俺を見上げ、
「優しく、、、デキる?」
俺は苦笑して言う。
「できるよ。当たり前だろ?」
「ほんとに~??2週間ぶりだよ?」
クスクスからかうような美莉の笑顔。愛しすぎる笑顔。甘く微笑んで、見守る俺の目に気づき、美莉は、くすぐったそうに、微笑んでから、
「・・・早く、いこ?」
ねだるような目でそう言う。俺は、うなずいて、美莉を促す。
「ああ。そだな」
マンションに向かって並んで歩いていく俺たち。
だけど、ある場所で、俺は足を止めた。
いや、足がとまった。頭の奥に軽い衝撃。何かの思考がねじ込まれた感覚に。
その感覚には、こう書いてあった。

『しつかりしろよな』

・・・?

・・・・『しっかりしろよな』・・?

はっと振り返るとそこには噴水。

・・ったく、ヒロトかよ。はいはい。分かったよ。

そう心で答えて、美莉を、見る。美莉は、急に足を止めた俺を心配げに見上げていた。
「どうしたの?」
「・・・なんでもない」
そう言って、ミリの肩を抱き、また並んで歩き出しながら、思う。

分かってるよ、兄貴。しっかりしなくては、・・・今度こそ。

ミリの、さっき抱き上げた体のあまりの軽さ、
そして、今腕の中にある肩のあまりの細さに、
逆に、
これから、ミリを守っていくことの重さをひしひしと感じていたんだ。


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ふぉろみー?





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最終更新日  2010.06.26 02:03:43
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