lovesick

lovesick

PR

×

カレンダー

コメント新着

windsurf4179 @ Re:近況(05/08) お久しぶりです、福岡の加藤です。 何年振…
ぽわぽわ0127 @ Re:近況(05/08) ひろさん! よかった♪たまには近況知らせ…
シゲタロス @ Re:近況(05/08) なんだか凄く久しぶり!! 帰ってきてくれて…
t-nik0618 @ Re:近況(05/08) 良かった、仕事もできるようになったので…
ひかるですが…何か!? @ Re:近況(05/08) ひろ。さん、はじめまして。 こちらでコ…

お気に入りブログ

空想世界と少しの現実 緋褪色さん
きっくまーくのくだ… きっくまーくさん
無限の扉 yuto.さん
room47 shingo4711さん
ココロのまま るーじゅら。さん
     . ☆Yuri☆さん
不況に負けずに肝っ… かわちゃん4729さん
テレビでお馴染みの… 京師美佳さん
食いしん坊のHappyLi… ぽわぽわ0127さん
★★★はるちん garden★… はるちん0707さん
2010.07.23
XML
カテゴリ: box
「・・・僕と蒼夜の付き合いは、そんなに長くはないかも知れないよ。」

僕の呟いた言葉に、水野が、気色ばむ。

「おま、、それ、遊びってことか?本気じゃないってことか?だったら、今すぐ別れろよっ。なんだよそれ、お前、蒼夜のこと愛してんじゃないのかよ?」

まくし立てる水野。まだまだ照れが邪魔して、蒼夜の前では父親らしい威厳のある姿を見せることができずにいるのに、対外的には、しっかりと、特に、こんな風に蒼夜を守る、という側面では、しっかりと、父親らしいことを言う水野。俄か父親とは思えない怒りぶりに、感心すらする。

僕は、情けないことを口にした反省を込めて、

「すまない。」

と言うと、水野は、さらに怒り心頭に達した様子で、

「お~ま~え~っ、、謝るってことは、、」

そういって言葉が続かない水野。これまでの長い付き合いでも見たことがないくらい怒ってしまった。僕は、慌てて言う。



水野は、目を細めて僕を見、怒りを静めるように、2,3度深呼吸してから、手近のイスに腰を下ろす。

「なんなんだよ、一体。ちゃんと説明しろよ」

僕は言う。

「蒼夜のことは愛してるよ。間違いなく。それは理解して欲しい。」
「そういう理解でいたさ、ずっと。なのに、お前が、長くないかもなんていうから・・」

僕は、水野が座ったイスのそばのテーブルに、見慣れた蒼夜のケータイがあることに気づく。

・・・忘れてったのか。

そっとケータイを手に取り、蒼夜を想いながら言う。

「愛してる、だからこそ、僕でいいのかなって、思うんだよ。いや、、僕じゃ、足りなくなるんじゃないかな、と思うんだよ」

水野は目を細めて僕を見る。

「なんで?」


水野は呆れたように天井を仰いだ。

「何を今さら、、、」

・・・今さら。・・確かに、今さら、なんだ。

黙った僕に、諭すように水野が問いかける。

「若いから、なんなんだよ?歳が離れてたら、お前は、蒼夜を幸せにしてやる自信がないのか?」



「幸せにする自信はある。・・というよりも、僕が持ってる全てのもので、蒼夜をできるかぎりのびのびと、幸せにしてやりたいと思う。・・・ただ」
「ただ?」
「蒼夜は、若いから、まだまだ、これから、伸びていくだろ?僕の腕の中じゃ狭いと感じる日がくるかもしれない。そういう意味で、長くないかもしれないって思うんだ。」

水野は苦笑して言う。

「それって、お前が、捨てられるかもって不安かよ?えらく弱気だな、テツヤにしては。」

・・・弱気、か。そうかもな。

「その弱気の理由はなんなんだ?ほんとに蒼夜が若い、ってそれだけのことなのか?」

親友ならではの、見事な突っ込み。

・・・弱気の理由は、本当は他にもある。でも、今はそれを口にする気にはなれない。

水野は僕の心中を的確に察して言う。

「言いたくないんだ?」

そう問いかけてから水野は言う。

「・・・ま、いいよ。言いたくないなら。だけどさ~、テツヤ。俺の正直な気持ち言っていいか。2つある」
「2つ?」
「ああ、まずは、蒼夜の父親として」

・・・そんな気弱なら、別れろっていうつもりかな。

一瞬怯んだが、

「ああ。聞くよ。」

そう答えた僕に、水野は言う。

「蒼夜を、これからもよろしく頼む。もう、お前のトコに行くことに文句言わないよ。」

頼りないことを口にした僕にそんなこと、どうして?は驚いて問い返す。

「なんで?」
「悔しいが、、、お前も知ってるように、蒼夜は、お前に、ベタぼれでな。これ以上、反対すると、俺が嫌われちゃいそうだったから、そろそろ、降参するきっかけが欲しいと思ってたトコなんだ。お前とちゃんと話したからって言えば、その理由にはなる」
「だけど、内容が、、これだぜ?こんな気弱なこといっちゃったんだぜ?僕」

水野は、唇を曲げ、ニヒルに笑って、

「いいよ。要は、そんだけ、蒼夜に惚れてるってことだろ?」
「・・・そうだよ」

認める僕に、水野は言う。

「素直でよろしい。・・・なあ、テツヤ、お前が考えてるようなことは起こらないさ。・・確かに蒼夜は、これからまだまだ伸びていくだろう。でも、きっと、お前のことは愛し続けるよ。そう思う。なんてったって、、俺と千夜のムスメだからな、一途さは遺伝子に練りこまれてる」

笑って言う水野に、

「だけど・・」

反論しかけた僕を制して、水野は続ける。

「それにさ~、蒼夜がどんどん大きく伸びていったとしたら、その間に、お前だって同じ様に大きくなってるはずだよ。・・・必死になってでも」
「必死になってでも?」
「ああ、どんどん伸びていく蒼夜を見れば、さらに、蒼夜を手離したくないって、思うはずだろ?大体さ~、お前、成長して、より愛おしくなってるはずの蒼夜を、例えば、さっきの大樹くんみたいな、若造に、渡せるのかよ?」

一瞬リアルに想像して、首を振る。さっきは、大樹の水野に頭を下げる姿を見ながら、

『・・・いつか、きっと、訪れる、水野に、蒼夜との結婚を申し込む誰かは、きっとあんな青年が好ましいのかもしれないな。』

そんなこと思ってしまった僕だけど。

・・・やっぱり、蒼夜は渡せない。

水野は僕の表情を読んで満足そうに、

「な?無理だろ?」

なんていう。即座にうなずいた僕に水野は、

「だからさ、テツヤ、『僕でいいのかな』なんて情けないこと言わずに、お前はこれまでどおりお前でいればいいんだよ。それに、俺に言わせりゃ、お前だってまだまだこれからだよ。役者としても、人間としても。まだまだ伸びしろがある。・・これは、俺が保証する。ずっとそばで見守ってきた親友として、な。」

ありがたい言葉に、ココロが震える。

「ありがとう」

ただ、素直にそう口にした僕に、水野は、言う。

「そして、さっき言った、2つ目だけど。。。」
「ああ、なに?」
「今度は、この件に関して、蒼夜の父親としてではなく、親友として言いたいことなんだけど・・・。」
「・・・?」

ハテナ顔をした僕に、水野は、あからさまなイタズラ顔になって言う。

「情けないな~、おい、ウスイテツヤともあろう男が、たった20歳の小娘にそこまで、惚れるなんて」

言い終えて、けらけら笑い出す水野に、

「ほっとけよ」

そう言い返したけれど、僕だって分かってるさ。

・・・確かに、僕は、蒼夜に、ナサケナイくらい、惚れている。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説へ 人気ブログランキングへ ←2コクリでよろしくお願いします。いつもありがとうございます



初めての方へ・目次 内に項目追加しました。

今日のゆる日記の方は、 こちら ぽっバカップルにご注意ください大笑い

ふぉろみー?
lovesick+ も、がんばって更新中。ウィンク





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.07.23 14:39:08
コメント(8) | コメントを書く
[box] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: