介子の徒然日誌

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2004年11月15日
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 中国の古典・・・まあ介子(かいし)と重耳(ちょうじ)を最初にネタにしようかと思ったんですが、僕的には中国古典、中国哲学を通して見ると「墨子」がナンバー1。一番グッとくるんです。墨子とその弟子である墨家たちの生き様が・・・たまらなくいいです。

 墨子の思想は、天にはすべからく地上にいる人間が生まれて死ぬまで見ている鬼神がおり、鬼神の前では全て人は差別なき博愛に生きるべきであるという「兼愛」にあります。またいかなる戦争にも反対で、人をひとり殺したら殺人という罪で糾弾されるが、戦争で多数を殺せば英雄になることを批判し国家による侵略戦争を打倒すべく「非攻」を唱えました。そして際立っているのは墨子は「墨守」を唱え侵略戦争に抗して断固守り抜くスタイルを選択した点が、後のガンジーにみられる「無抵抗主義」と大きく違う点かと思われます。
 墨子の下には「巨子」という墨家集団のリーダーがいて、各墨家集団は「機械部門」「宣伝情報収集部門」「農業部門」「戦闘技術部門」「土木技術部門」などその専門性に応じて分かれていたらしい。墨家ひとりひとりはその思想だけでなく、あくまで僕の想像では背中とかにグループごとに1枚のつづき絵なんかを入墨みをして文字通り一蓮托生の一枚岩になっていたんじゃないかなと思います。
 墨家は中国が秦によって統一されたと同時にその思想も足跡も人も雲散霧消。再発見されたのは欧州列強に国を侵されどうにもならなくなった清末(19世紀)です。当時の学者曰く「嗚呼!列強を超える思想、技術は既に我にあり!」←気付くの遅すぎ!!・・・でも謎! もちろん孟子などの文献で墨子や墨家の活動について触れられてはいたんですが省みられることがなかったんですね。

 墨子を読んでいて気になったことは、彼は歌舞音曲を禁じていたこと。音楽が好きな僕にはちょっと抵抗があったんですが、どうやら何でもかんでも音楽はダメということじゃなかったみたいで、彼らは戦闘中は鉦やドラを巧みに鳴らしていたそうです。守城戦のために幾重にも構築した城壁が超えられるたびに鉦やドラのテンポを徐々に変えて城内の志気を鼓舞していたらしいので、こういう奏法は普段から楽器の練習していないと無理です。練習してないと焦ってしまっていきなりテンポ速くなりますから・・・城内は即パニック♪(笑)

加筆:2007年(平成19年)2月にいよいよ実写版の「墨攻」(中国映画)がロードショーとして上映されるとのこと!これは必見です。

松岡正剛の千夜千冊より





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最終更新日  2007年01月07日 14時30分33秒
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