介子の徒然日誌

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2007年01月07日
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いよいよ2月3日から松竹系で「墨攻」(公式サイト http://www.bokkou.jp/ )が全国上映されます。

以下は前にUPした僕の日記です。ご参考まで

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 中国の古典・・・まあ介子(かいし)と重耳(ちょうじ)を最初にネタにしようかと思ったんですが、僕的には中国古典、中国哲学を通して見ると「墨子」がナンバー1。一番グッとくるんです。墨子とその弟子である墨家たちの生き様が・・・たまらなくいいです。
 墨テキ;(文字化けしますのでカタカナ。「擢」のテヘンなし)は孔子の時代、いわゆる諸子百家の頃(BC500年頃)に活躍した人です。墨子は名前の「墨」から元罪人だとか「墨を引く」ことから大工ともいわれていますが、当時の中国国内で起きた侵略戦争に反対し、都城戦(都=城でその中に市民や兵士、王侯貴族が住んでいたので、都を落とせば戦闘終結)に乗り込んで高度な数学と建築技術を駆使して城壁を何重もに構築したり、城を守る機械などを作り、戦闘訓練や指揮を執ったそうです。驚くべきことは見返りなしです。戦闘に破れれば単身で乗り込んだものも集団で乗り込んだものも全員が自決。壮絶。「無報酬か死か」Zero or Death!?
 墨子の思想は、天にはすべからく地上にいる人間が生まれて死ぬまで見ている鬼神がおり、鬼神の前では全て人は差別なき博愛に生きるべきであるという「兼愛」にあります。またいかなる戦争にも反対で、人をひとり殺したら殺人という罪で糾弾されるが、戦争で多数を殺せば英雄になることを批判し国家による侵略戦争を打倒すべく「非攻」を唱えました。そして際立っているのは墨子は「墨守」を唱え侵略戦争に抗して断固守り抜くスタイルを選択した点が、後のガンジーにみられる「無抵抗主義」と大きく違う点かと思われます。
 墨子の下には「巨子」という墨家集団のリーダーがいて、各墨家集団は「機械部門」「宣伝情報収集部門」「農業部門」「戦闘技術部門」「土木技術部門」などその専門性に応じて分かれていたらしい。墨家ひとりひとりはその思想だけでなく、あくまで僕の想像では背中とかにグループごとに1枚のつづき絵なんかを入墨みをして文字通り一蓮托生の一枚岩になっていたんじゃないかなと思います。
 墨家は中国が秦によって統一されたと同時にその思想も足跡も人も雲散霧消。再発見されたのは欧州列強に国を侵されどうにもならなくなった清末(19世紀)です。当時の学者曰く「嗚呼!列強を超える思想、技術は既に我にあり!」←気付くの遅すぎ!!・・・でも謎! もちろん孟子などの文献で墨子や墨家の活動について触れられてはいたんですが省みられることがなかったんですね。



加筆:2007年(平成19年)2月にいよいよ実写版の「墨攻」(中国映画)がロードショーとして上映されるとのこと!これは必見です。

松岡正剛の千夜千冊より






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最終更新日  2007年01月07日 14時37分31秒コメント(0) | コメントを書く
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