敗れても敗れても諦めず!



2003年 12月 20日 (土)


■タイトル

敗れても敗れても諦めず!


■本文

坂本博之というボクサーがいる。

坂本2

ご存知の方も多いと思うが、2,000年の10月11日WBAライト級王者畑山隆則に10Rで、壮絶なKO負けしたボクサーだ。

その世界戦が4回目の世界挑戦で、最後のチャンスと思われたが、勝利の女神は彼に微笑まなかった。

3度目の世界戦の時は、圧倒的に途中まで勝っていたが、左まぶたがパックリと割れ、ドクターストップでTKO負けとなっている。

彼ほど勝利の女神から見放された運がない男も珍しいのではないか。


彼は、幼い頃両親が離婚して、福岡の児童養護施設『和白青松園』で育った、ボクサーとしては絵に書いたような男なのだ。

その施設に行く前は、食事もろくに取れない状態で、施設で3度の食事とおやつまであることに感激したと言うから、そうとう酷い生活だったようだ。

劇画や映画だとこの環境から出て来たボクサーは、間違いなく世界チャンピオンになっているのだが、現実の勝負の世界は、なんと残酷なことか。


畑山戦の後、普通のボクサーなら引退する筈だが、彼は『チャンピオンにならないで辞めるなら死んだほうが増しだ』と言って現役を続行。

しかし、翌年の2,001年には腰を痛め、腰椎のレーザー手術や神経ブロック注射までして、それでも尚試合に臨んでいる。

2,002年には東洋ライト級王者に挑戦し敗れたと聞いたので、私はもう辞めていると思っていた。

ところが、彼のホームページを久しぶりに見たら、なんと彼は今年の夏腰の手術をして、また再起を目指しているではないか。
http://www.fudoshin.jp/ (彼のホームページ)

ホームページに手術した九州の脊椎専門病院での写真が載っているのだが、よく見ると、なんと私が昨年首の手術をした病院ではないか。

坂本1

あの病院で手術するくらいなら、かなり悪かったと思うが、まさかチタンの金具で固定するような手術をしたのでは?。

もしそうであれば、まだ現役にこだわるのは狂気の沙汰ではあるが、彼にとっては正に『チャンピオンにならず辞めることは死ぬこと』かもしれない。


昨年首の手術をして自暴自棄になり、未だにどこか引き摺っている自分が恥ずかしくなった。

とても熱い勇気をもらったと思う。

4回の世界戦で敗れ、その後腰の手術をして、今尚再起を目指す坂本博之に、勝利の女神がもしいるのなら彼に一度で良いから微笑みかけてください。


彼が畑山戦で敗れてから翌年のレーザー手術をした時期取材したビデオが無料で見れるサイトがありますので紹介します。
http://www.gettv.co.jp/spesial/contents/sakamoto/







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