カンパーの里 ~私立竜苑学園~

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10、魔王


暗闇に響く声。
そこはひたすら黒く、静か。
「うっ・・・。」
「目が、覚めたかい?」
エフラムが目を開けるとそこには寒波がいた。
「寒波・・・じゃない!!」
「へぇ、この入れ物寒波って名前なんだ。」
寒波は自分の体を見回す。
「魔王、さっさとそこからでてこい!」
エフラムは怒鳴る。
それを聞き、魔王はニタリと笑うと、
「嫌だよ。こんな魔力に溢れてる体、手放したくないよ。」
そう言うと、
「君にも少し遊んでもらおうかな。」
と、魔法を放つ。

「キルまで・・・くそぅ!」
ツバサは手近な木を殴る。
「もう、私たちで解決するしか無いみたい・・・。」
空輝は立ち上がり、歩き始める。
「え?何処に行くの?」
「決まってるでしょ?島の中心!多分みんなそこにいるはずだから。」
空輝はそう言うと歩みを早めた。
「誰一人、傷つけさせない・・・!」
そうつぶやきながら。

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