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2005年10月26日
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カテゴリ: 戦争映画
1943 アメリカ 監督:ルイス・セイラー
出演:アンソニー・クイン、プレントン・フォスター、ロイド・ノーランほか
94分 モノクロ



 なお、エピソードの一つとして捕虜となった日本兵の嘘で日本軍の待ち伏せ攻撃に遭うというシーンや、洞窟に立てこもる日本軍を攻撃するシーンは「地獄の戦場(1950)」と極似している。アメリカはよほどこういうシーンがお好きなようだ。
 また、日本兵の描写は軍装、兵器ともに相当適当だ。顔つきはアジア系の役者を使っているようだがかなり違和感有り。しかも、話している会話は片言の日本語で何だか腹が立つ。この他、日本兵が銃剣で米兵に止めを刺している光景を残虐だと言っている割に、アメリカ兵も凄い勢いで銃剣で止めを刺しているのにはひどく矛盾を感じる。
 映画の撮影には海兵隊が協力しており、登場する兵器類は本物である。戦車、火砲、上陸用舟艇が多数登場するほか、記録映像を少量織り交ぜている。戦車はM3スチュアート軽戦車のようだ。火砲はいくつもの種類が登場していたが詳しくないのでわからない。ただ、日本軍がアメリカ製迫撃砲を使っているのは笑った。航空機では、F4Fワイルドキャットが多数出てくるほか、記録映像だが空母に待機するF4Fワイルドキャット、発艦するTBDデバステーター艦攻が見える。いずれもラダーストライプが施されているが、所属部隊の記号は消されている。また、日本軍の空爆シーンで陸軍九七式軽爆(第90戦隊)の飛行シーンが出てくるが、こんなところにこんな古い機種が飛んでるわけもなく、実写ではあるがどこからか仕入れた映像らしい。
 ちなみに、映画での主役部隊は第1海兵師団第5海兵連隊となっている。


(参考リンク)
アメリカ海兵隊研究サイト   →  ガダルカナル戦

興奮度★★★
沈痛度★★
爽快度★★
感涙度★


(以下あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 1942年7月26日、アメリカの第1海兵師団第5海兵連隊は輸送船の上にいた。行き先も知らされず穏やかな海の上で、皆演習と思いこんでいた。しかし、周囲には巡洋艦や補給艦の姿も見え始め、いよいよ戦地に赴く事が決定される。
 行き先はガダルカナル島であった。日本軍守備隊がルンガ飛行場を建設しているこの地は今後の決戦のカギを握る重要拠点だ。海兵隊はその先陣として送り込まれる事となった。その中にはまだ髭も生えていないような若者チキン(ジョー)やニューヨークのタクシー運転手だったマローン、色男のスース、神父のドネリーなどがいた。
 8月7日、上陸は日本軍の反撃もなく、無血で成功した。しかし、日本軍はジャングルに潜みゲリラ戦で待ちかまえていた。余裕をぶっていた海兵隊員だったが、狙撃で最初の戦死者が出る。次第に、海兵隊員はゲリラ的な日本兵に脅かされ、恐怖を覚えるようになってくるのだった。
 8月13日、日本兵の捕虜を取る。捕虜の証言から8km先のマタニカウ村で多くの日本兵が投降したいと言っているとの情報を得る。グレイソン大佐はクロス大尉、スースらに村へ偵察に行くよう命令する。慎重に海上から村に接近したクロス大尉らだが、やはり日本軍の罠であり、激しい銃撃を受ける。ターマンド中尉が戦死し、他の兵士も次々に倒れる。ついにクロス大尉、スースら3名だけが残される。しかし、クロス大尉も撃たれスース一人が海に逃げ込む事に成功する。海上からスースは銃剣でとどめを刺す日本兵見て憤慨する。
 海兵隊はマタニカウ村へ攻撃を仕掛ける。若者のチキンは戦闘中に日本軍将校の日本刀欲しさに接近し、撃たれて負傷する。ようやく村を占領したときには死傷者が多く出ていた。海兵隊員は疲れ果て、敵である日本に敬意を表するほどになっていた。
 米軍の応援部隊はなかなか来ず、度々日本軍の空爆にあう。10月10日になってようやく陸軍が上陸する。とともに食料や弾薬も補給されるのだった。海兵隊は陸軍と合流して内陸部の掃討戦を始める。日本軍は崖の洞窟に潜んでおり、一つ一つ潰していくしか手はなかった。
 日本軍も再度ガダルカナルのルンガ(ヘンダーソン)飛行場を奪取するため、戦艦二隻、巡洋艦八隻をもって艦砲射撃を浴びせてくる(注:史実では第8艦隊の戦艦金剛、榛名、重巡鳥海、衣笠らが艦砲射撃を行っている)。米軍も負けじと航空戦を支配し、ヘンダーソン飛行場には米軍機の増援部隊が到着する。M3軽戦車も数多く上陸される。
 11月10日の海兵隊記念日に総攻撃が決行された。バンデクリフト少将の指揮の下、戦車や航空機支援で日本軍を駆逐、ついに12月10日に日本軍を殲滅に成功する。海兵隊はハルゼー将軍からねぎらいの言葉を受け、次の任地へ向かうのだった。東京まであと5,440KM。



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最終更新日  2005年10月26日 08時59分48秒
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