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今日は、陽が出て、穏やかな師走だ。しかし、吹く風は冷たい。特に寒暖の差が激しいから、体調を崩さないよう気をつけよう。そして、大晦日、新年に備えよう。
さて、「風が吹けば桶屋が儲かる」と言う諺があるが、広辞苑によれば、その心は、「風が吹くと砂ぼこりが出て盲人がふえ、盲人は三味線をひくのでそれに張る猫の皮が必要であり、そのため鼠がふえて桶をかじるので桶屋が繁盛する。思わぬ結果が生じる、あるいはあてにならぬ期待をすることのたとえ」とある。
おお、そうだったのかと今頃感心している。これを見てちょっと勘違いをしていたかも知れないと思っている。「思わぬ結果、あてにならぬ期待」ということだったとは。こちらは単に因果関係を表わす諺と思っていた。
しかも、「風が吹くと飛んで来た物に頭などをぶつけて死ぬ人が出る。そうなれば、棺桶(江戸時代の庶民は桶を使っていた)が必要になる」などと聞いていた。耳学問も時には誤りがあるものだ。反省ザルでは無いが「反省」だ。おっとちょっと古かったかな。
ということで、今日は、この諺を引用して、投機家達の強気、弱気解釈を嘆こうかと思っていた。つまり、「風が吹けば桶屋が儲かるではないが、市場では強引にあちらこちらから強気あるいは弱気要因を見つけようとする」だ。
27日のNYMEX/ WTIは、中国の利上げ発表を主因として51セント安のバレル当り91ドルになった。と、一般的解説をいつもの通りまず紹介してやれやれと思っている。
中国が台風の目であり、ずっと強気要因の中心にあったから、金融引締め、利上げ、需要減退観測という繋がりは考えられないことではないし、妥当なのかもしれない 。しかし、そのぶれはひどすぎないか?
需要というなら、需要統計を見てじっくりと判断すべきではなかったのか?それも中国を含めた全世界の石油需給統計(正確には推計だが)で判断すべきだったろう。これは、昨年、今年とずっと言い続けてきたことだ。
しかし、昨年、今年と、需給のファンダメンタルズを遊離して、原油価格は暴騰した。それは、中国、その他の様々に市場に投入された需給ファンダメンタルズから離れた種々の強気要因のせいではなかったのか?
そう考えれば、市場参加者は、まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」的思考回路で行動を続けたからではないか?と書こうと思っていた。最初に戻れば、「思わぬ結果、あてにならぬ期待」で良かったのかもしれない。
ただ、それが、物が余っているのに思ったように原油価格を吊り上げたわけだから、「思わぬ結果、あてにならぬ期待」が「思ったような結果、あてになった期待」となってしまった。
誠に奇妙な世界が展開している。現に、また、原油価格が上昇を始めた。「風が吹けば桶屋が儲かる」は誠に皮肉な諺だ。本当に、風が吹いて桶屋が儲かったのだ。そして、消費者、世界経済は打撃を蒙った。
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