～8章～

バッターは一番斉藤。
遊佐「斉藤！・・これだぞ。」
遊佐からサインが出る。かなり長いサインだった。
斉藤「ん。」
ピッチャーは後藤。昨日は休んでいたのだが、滝沢のピッチャーである。
浜井（とりあえず入れるか。）
（ビシュ）
（キン！）
浜井「あ。」
うまく三塁線に転がった。
浜井「サード！！」
五島田「くそ！」
「セーフ！」
遊佐「よくやったぞ！斉藤。よし、つぎはこれ！」
基「はい。」
浜井（まんまとやられたぜ。気をつけなきゃな。とりあえず、高めで）
（ビシュ）
（バシィ）
「ストライーク！」
浜井「何もないか」
浜井（今度も）
（バシィ）
「ストライク！」
遊佐（それでいいんだ。基）
浜井（よし、3球勝負。）
（ビシュ！）
（ザッ！！）
浜井（盗塁）
（ククッ）
（バシィ！）
「・・ストライーク！バッターアウト！」
（ビシュ！）
「セーフ！」
遊佐「ナイススチール！斉藤！！」
浜井（さあ、何かありそうなバッターだ。慎重に行くぞ。）
後藤「む。」
（ビシュ！）
遊佐（内角低めと・）
（バシ！）
「ストライーク！」
浜井（今度は外だ）
遊佐（外角かな)
(ビシュ）
遊佐（狙い通りだが・・・）
（バシィ）
「ストライーク」
浜井「あっさりだなぁ・・・変な感じ。・・遊ばない方がいいか）
（ビシュ）
（カキ！）
「ファールファール！」
遊佐「ふう。」
浜井（よくわからんなぁ・とにかく、きわどくいれていこう。）
（ビシュ）
（カキィ）
「ファール」
（ビシュ）
（カキ）
「ファール」
（ビシュ）
（カキィン）
「ファール！」
後藤「ふぅ・・・疲れてきたぜ。」
浜井「頑張れ後藤！」
遊佐（そろそろいいだろう）
（ビシュ）
（ザザッ！）
浜井（またか。）
（ブン！！）
遊佐「と。」
浜井（この～。邪魔しやがって～。）
「セーフ！」
遊佐の援護で楽々セーフになった。２アウト３塁のチャンスである。
バッターは四番、来良である。
後藤「ふぅ。」
浜井（大丈夫かな？あいつ。昨日来てなかったせいか体力が心配だな。）
浜井（外角の低め・・）
（ビシュ！）
後藤「と。」
浜井（やばい。）
来良（これを待っていた！）
（カキィィン！！）
後藤「！！！」
打球は高々とライトへ。ライト、清水の頭を超えた。
ランナーは楽々ホームイン。しかし、
（ドタドタ！）
金子「・・！セカンドだ！清水！」
清水「え」
（ビシュ）
金子「タッチ」
「ア・アウトォ！」
後藤「たすかったぁ。ナイスライト。」
来良は足が遅かった。それもかなりの鈍足なので、ほとんど安打になってしまうのだ。
遊佐（しかし、これがオレたちの野球。先頭が出て、他はボールを見ていく。そして中軸に疲れさせた投手でランナーを帰してもらう。そしてオレがいれば・・・失点はないぜ！）

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