気まずい

2004.06.11
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金曜日の終電というのは本当に地獄だね。

まず一人目。
ゲロ。
ゲロを永遠に吐き続けた男。
彼は終電だったからだろうが、降りようとしない。
次から次へと電車内に吐瀉物を重ね続けた。
満員の電車がそこだけ空いた。
オエー。

ある駅に着いたとき、若者三人乗ってきた。
その一人がイキナリ知らない人にパンチを食らう。
バチーン。
殴った男は電車に乗らなかったようだ。
若者三人は話していた。
「いきなり殴られたけど、俺ら何もしてないよなー」
「なんなんだよ、あいつ」
そう。若者は何もしてないのだ。
気の毒だよなぁ。
その間もゲロ男は、オロロロロロロロロと吐瀉しまくり。
すぐ後ろのカップル。

「おめー爪たてんなよーマジ痛えよ。ふざけんなよ」
女はまだ止めないらしい。
「おめーいい加減にしろよ。いてーんだよ」
大声だ。
目の前の女性。

前にゆらゆら。
ロングヘアが顔にかかる。
目もうつろ。
貞子じゃん。
こえーよ。
あ、でもボインだ。
いやいや、それは関係ない。
こえーのなんのって。
そしてゲロ男がオエーって。
「おめー爪いてーんだよ」って。
「まじあいつに殴られるようなこと何もしてねえのに、まじむかついてきた」って。
ふと前の男。
この人は普通の人みたいだ。
でもこの人が何故かこの電車内の惨状を見て、俺に笑いかけてきた。
そいつの顔はこう言っていた。
「この電車困っちゃうよね、ほんとひどいよね」って。
でも俺はこの人にそんな顔で語られても困るわけよ。
一応俺は「ほんとひどいね」の顔を少ししたところで、気まずくなった。
目を反らして、降車駅を待つ。
下車。
あの電車は俺が降りた駅から1時間ぐらい走ると思うと恐ろしい。
地獄絵図。ゲロ。パンチ。爪。貞子。同意。巨乳。





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Last updated  2004.06.12 03:11:42
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