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今月もバタバタしております。アニメ録画も消化出来ていなかったり…とりあえず読書の記録だけ。三匹のおっさん ふたたび 有川浩 著 須藤真澄 イラスト 2012年3月30日 第一刷発行 文芸春秋 【送料無料】三匹のおっさんふたたび [ 有川浩 ]価格:1,680円(税込、送料別)初出『三匹のおっさん ふたたび』第一話~第六話 『別冊文芸春秋』 2011年3月号、5月号、7月号、9月号、2012年1月号、3月号bonus track 『好きだよと言えずに初恋は、』 『野生時代』 vol.69(2009年8月号)(『植物図鑑』(角川書店)とのクロスオーバー作品として執筆)発売直後に図書館に予約を入れてお盆前に借りる事が出来ました。私の後もまだまだ予約が…希望者が多い様で小さな図書館にしては珍しく2冊も入れてくれました。孫がどんどん良い男になっていくなあ。親世代も負けずに成長。ママ頑張りました!前回は頼りなかったパパも。できた親父を持つと子どもは色々複雑ですよね。お祭り、二代目達皆頑張りました。もちろんじじばば世代もカッコ良い。というか理想のじじばば像に近づいている。キヨさん、色々とカッコいい所を浚っていきます。マドンナと知らずに待たせて捕まえてた(捕まった?)なんてそりゃ妬まれるわ。孫の気持ちを知ったら嬉しがるだろうなあ。須藤さんのマンガも可愛かった。それにしても有川さんは社会問題を取り入れるのが上手い。今回は本屋での万引き被害等…職場や町内会等の人間関係、迷惑な人は老若男女問わずなところも。以前の作品は若い世代への人生の指南書的な感じが実は少し気になったけれどそうした所がさりげなくなったというか…さらっと上手くなった感じ(私ごときが偉そうに言う事ではないけれど)。全世代に向けているからかもしれません。作家としての使命感というか責任感の強い方なのでしょうね。後書きにも成程でした。それと、『ふたたび』に続き『みたび』もありそうだよなあ。bonus trackは切なくて良かった。お別れする友達に花の名前…一つでも多く伝えたいと誘いに来る彼の必死さが良かった。女同士のあれこれとか、それをあの子には見せたくないと思う気持ちとか…小学生とは言え子どもじゃなくって女です。思えば私は色々とその手の事に鈍かったので上手く立ち回りどころか地雷踏みまくりだったろうなとも思ったり…心霊探偵 八雲 9 救いの魂神永学 著 加藤アカツキ カバーイラスト 谷井淳一 カバーデザイン 平成24年3月31日 初版発行 角川書店【送料無料】心霊探偵八雲(9) [ 神永学 ]価格:1,260円(税込、送料別)こちらも図書館に新着図書で入ったのを見て予約。3か月ほどかかりました。そして私の後にも予約が沢山…八雲は前回で終わったと思ったのだけどまだまだ続きそうです。まあ両眼が赤い男も七瀬美雪もしぶといですからね。それに八雲が本当に…を失ったかどうかも気になります。今回は高校生の頃の八雲が関わった人物が…八雲のおはなしは巻が進むにつれて逃れられない血の繋がりとか生まれる間からの絆とかが増えていって、運命に翻弄されまくっているところがちょっとあれなんですが、八雲と仲間達?のキャラクターの魅力で読み続けています。御子柴の名も八雲から出た事ですし、二人の共闘が見てみたいかも。残穢 小野不由美 著 司修 装画 祖父江慎+鯉沼恵一 ブックデザイン 2012年7月20日 発行 新潮社【送料無料】残穢 [ 小野不由美 ]価格:1,680円(税込、送料別)怪異の原因を求め過去に遡って探る様子をドキュメンタリー風に…怖かった!小野さんの作品を図書館で借りていたため怪談を収集していた事知っていたし、幽での連載もそれがもとだろうなあとは思っていたけれど…(ちなみに同時刊行された『鬼談百景』は現在のんびり読んでます。怖い話不思議な話が良い具合に並んでいる。それにしても幽で読んだ時よりも怖いのは何故?)これは実際にあった事なんでしょうか?それとも虚実まぜまぜ?レンタルマギカ 最後の魔法使いたち三田誠 著 pako イラスト 2012年8月1日 初版発行 角川スニーカー文庫【送料無料】レンタルマギカ(最後の魔法使いたち) [ 三田誠 ]価格:660円(税込、送料別)とうとう終わってしまいました。協会も、オピオンも、大人達も色々事情があったのね。それにしても息子への愛情から恩義を重んじたパパで良かった。あの選択は普通ならどうかと思うのだけど、いつきもちゃんと良い子に(むしろおじさん一家だったからまともに?)育ったのだから良しとします。仲間や友人たち、これまで出会ってきた人達、それぞれの持っているものは色々だけどみんなで戦ったのが良かった!いつきとアデリシアが覚悟を決めて共に進む事を選ぶ所も良かったけれど、二人を支え友人としてアデリシア祝福する穂波が良かった。でもパートナーだからと言っていつきへの気持ちに遠慮はいらないのではと思ったりもして…(色々と影響があるのでしょうか?)いつか出る後日談も楽しみ。
2012年08月21日
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早いもので、既に8月。諸事情のためバタバタしておりますが、細切れ時間でも読書はなんとか続けられます。感想は書けたら書きたいのですが時間がとれそうにありません。と言うか、あれば他の本が読みたい。先月は追いかけている本の刊行も続いたし、図書館や知人から借りて済ましている本も回ってきたりで、必然的にお借りしたものを先に読んでいたため新刊本が積ん読状態にあります。それでもせめて読書記録だけでも…【送料無料】秋期限定栗きんとん事件(上) [ 米澤穂信 ]価格:609円(税込、送料別)【送料無料】秋期限定栗きんとん事件(下) [ 米澤穂信 ]価格:609円(税込、送料別)【送料無料】さよなら妖精 [ 米澤穂信 ]価格:780円(税込、送料別) 氷菓をきっかけに米澤さんの本を色々。小市民は古典部に比べるとビターでした。でも小山内さんほどの行動力?があるかは別として高校生の頃って自分も他人もを傷つけかねない尖ったものを心に秘めているとは思うのです。米澤さんの作品はそういう懐かしくも振りかえるのが恥ずかしいあれこれを思い出させますね。それにしても小市民になれない彼らの次のお話を読んでみたい。季節は冬?冬ならぜんざいとか甘酒とか?それとも新春の和菓子は綺麗なのが多いよね。さよなら妖精は読み進むほど重いテーマでした。古典部で言えば千反田のポジションであるマーヤが生来のものであろう好奇心と責任感を持って、自国の文化を新しく形成するために他国の(ここでは日本の)文化を知ろうと努める姿は、高校生には大きな刺激でしょうし、中てられる事でしょう。それにしても太刀洗は辛い役回りでした。 【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(10) [ 香月日輪 ]価格:998円(税込、送料別)ようやく読み終えました。半日もかからずすぐに読める本ですか常にシリーズ中の何冊かが貸し出されているので、案外かかってしまいました。人気シリーズなので仕方ないですが…やっぱり最初の1冊目が一番好きかも。彼らの未来は知りたかった事でもあるけれど、ねえ。女の子の扱いがあれなのも…確かに気風のいい男前な女の子は好きだけどねえ…【送料無料】RDGレッドデータガール(3) [ 荻原規子 ]価格:580円(税込、送料別)単行本は図書館で借りて読んでいますが文庫は自分用に購入。多分変更は無い筈なのですがこれまでの文庫既刊も含め単行本で読んだ印象と何だか異なる。まあ、何度でも読み返したい本という事です。バトルもあるし色々と映像化に向いた作品とは思いましたがアニメ化です。帯に描かれたアニメ版泉水子は思ったよりも儚げな感じ。深行くんは整ったお顔。雪政や和宮、宗田姉弟も期待できそうです。【送料無料】ひらめく欠片に希え [ 結城光流 ]価格:540円(税込、送料別)おっきくなった昌浩、京に帰還!昌浩の帰りを喜ぶ和んだ雰囲気は良かったけれど、そこかしこで木が枯れ陰りが忍び寄る…身を引いたというか距離を置いた章子が見ていて辛い。せめて帝の目に留まらず脩子の世話をして穏やかに暮らせると良いのですが…昌浩が見た不吉な…じいさまが!?
2012年08月05日
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まだ学生の頃、ブラッドベリにはまっていた。その頃の本は今でも書棚にある。少ない小遣いの大半を費やしていたから…ブラッドベリ、佐藤さとる、ブルーバックス…偏っているんだかいないんだか…最近ではもうあまり読む事はないけれど、周囲が白く見えるくらい暑い日に手に取る事はある。夏休みに読むものだと刷り込まれているのかもしれない。ウは宇宙船のウ 創元SF文庫 新版 / ブラッドベリレイ 【文庫】価格:924円(税込、送料込)スは宇宙(スペース)のス 創元SF文庫 / ブラッドベリレイ 【文庫】価格:819円(税込、送料込)10月はたそがれの国 創元SF文庫 / ブラッドベリレイ 【文庫】価格:987円(税込、送料別)創元SF文庫何かが道をやってくる/レイ・ブラッドベリ/大久保康雄【RCPsuper1206】価格:777円(税込、送料別)↑昔の文庫の表紙絵の方が好きですが…黒いカーニバル ハヤカワ文庫 / ブラッドベリレイ 【文庫】価格:903円(税込、送料込)《ハヤカワ文庫NV》レイ・ブラッドベリ他 仁賀克雄編幻想と怪奇1 【中古】afb【送料無料】たんぽぽのお酒ベスト版価格:1,890円(税込、送料別)《サンリオSF文庫》レイ・ブラッドベリ 川本三郎訳万華鏡 【中古】afb持っているのを思いつくままに…まだあったかもしれないけれど…
2012年06月07日
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輪るピングドラム (上)(中)(下) (幾原邦彦・高橋慶 著 幻冬舎コミックス) 【送料無料】輪るピングドラム(上)価格:1,470円(税込、送料別) 【送料無料】輪るピングドラム(中)価格:1,470円(税込、送料別) 【送料無料】輪るピングドラム(下)価格:1,470円(税込、送料別)正確には4月末から5月初めにかけて読みました。何と図書館に3冊揃っていました!ビックリ!!この手の本はあまり入れてくれないものだと思っていたので…アニメでは最終回に向かって3人が自分自身さえも騙す様に封印していた記憶が暴かれたり、或いは忘れているふりを辞め、視聴者としてはどれが本当のことだったの?とどんでん返しの様になっていったのが何だかよくわからなかった感じだったのですが、小説の方はアニメを先に見ていた事もありますが納得させられた感じ。それに銀河鉄道でもあったのね。(多分アニメ視聴時には聞き逃していたんだろうなあ)真夜中のパン屋さん (大沼紀子 著 ポプラ文庫)【送料無料】真夜中のパン屋さん価格:651円(税込、送料別)新聞の下の方に載っていた本の広告で見て読みたいと思い図書館で3月に予約していたものが5月初めに借りる事が出来ました。パン屋に集まった人達は亡くなったあの人がいなかったら集まる事がなかったんですよね。それぞれの思いや認識は異なるのですが、かっこうの娘は家庭を得て、不良少年だった青年はパン職人になり、妻を失った男は妻の夢を受け継ぎ、優しい少年は母を取り戻した。人は変わっていけるし、人を変えるのは必ずしも大きな出来事とは限らない。店主の回想は一番意外なものでしたが今の彼が何故皆を受け入れているのか納得いくものでもありました。ジンワリと良い話でした。それにしてもストーカーも悪くないと思ってしまったよ。後は、氷菓他〈古典部〉シリーズ1~4(感想はこちら)、妖怪アパートの幽雅な日常1~4(感想はこちら)等…
2012年05月31日
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妖怪アパートの幽雅な日常 1~4 (香月日輪 著 YA!ENTERTAINMENT 講談社)【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(1)価格:998円(税込、送料別) 【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(2)価格:998円(税込、送料別) 【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(3)価格:998円(税込、送料別) 【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(4)価格:998円(税込、送料別)図書館のヤングアダルトの書棚で見つけたため1~4巻を借りました。(5巻以降は借りられていたため返却されるのを待っているところ)1巻を読んだ時はレーベル通りヤングアダルト(ジュブナイル)な印象でしたが、巻が進むにつれてライトノベル?それとも?…な感じも受ける。1巻では高校1年生の夕士が学校の寮の建て直しの間、妖怪アパートで暮らし、妖怪や妖怪よりも怪しい(でも良い)人間達と出会い、怖くて不思議で優しくて美味しい日々を過ごす。寮再建後一旦は寮に入るも、人間関係で色々とあり再び妖怪アパートに戻る。両親を亡くしおじの家で養われていた夕士は年の近い従姉からその年頃にありがちな異性への嫌悪感を持たれていたため必要以上に肩身の狭さを感じ早く独立したいと頑なになっていたが、妖怪アパートでの暮らしは固まっていた価値観を壊し再構築させものの見方を広げ自分が自分である事を意識し、結果、夕士は道を踏み外さずに進む。また自分を嫌っていると思っていた従姉から従姉もおじ達も一度も帰らない夕士の事を心配していた事を知らされ、おじ家族達との関係も修復される。一歩間違えたら自分もそうなっていただろうクラスメートのドロップアウトや、寮に居づらくなった事など苦い経験もありましたが、それも肥やしに成長(無理に大人にではなく本当の意味での成長)していくなど児童文学らしい感じ。2巻以後は夕士が魔道書の主人になってしまいその副作用を最低限に抑えるために修行も始まる。もちろん4巻まで読んだ時点ではそれまでの堅実な進路志望に異界の彩りが少し添えられる程度のもので、少し齧ってはいても一般人から大きくは逸脱していませんでしたが…どうなるんでしょう?夕士の親友・長谷。お金持ちで、眉目秀麗な優等生で、裏番で、でも大きな野望がある長谷。何もかも持っている長谷は単なる便利な金持ちの友人として使われてはいない。親友だからこそ甘えられないとか弱みを見せたくないとか嫌われたくないと夕士は思っていた様ですが、遠慮しても心配かけるだけですね。それに長谷もまた妖怪アパートを必要とする人間だったようです。(主に癒されるために…)厳しく優しいあきねちゃん、怪しく頼れる?兄貴達、バイト先のおっさん達からも人生勉強。もちろん妖しいものたちからも…長谷とか龍さんとか絵にもしやすかろうと思ったら…【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(1)価格:630円(税込、送料別) 【送料無料】妖怪アパートの幽雅な日常(2)価格:630円(税込、送料別)↑コミックスも出てるのね。何だか夕士のイメージが違う…ま、私は図書館で借りられる原作だけで良いです。
2012年05月31日
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「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」(〈古典部〉シリーズ) 米澤穂信 著 角川書店【新品/書籍】〈古典部〉シリーズ (4冊セット) (著)米澤穂信-全巻読破.COM漫画全巻大人買い専...価格:2,360円(税込、送料込)↑文庫4冊は手が出しやすいです。5冊越えると迷います。この春からアニメ化されTV放送されている〈古典部〉シリーズ。未読だった原作のうち既に文庫になっている4冊を読んでみました。アニメにあわせてゆっくり楽しもうと思ったのですが…結局4冊とも一気読み+再読!(藍麦さん、お勧めいただきありがとうございました!)毎年の事ですが家族が休みになるGW中は録画は出来ても視聴する時間がとれません。PCも使い辛いためブログでの感想も…ま、感想はすっかりサボっているのであまり関係ないですが。視聴予定アニメは5/11の時点で8割消化という所です。(というわけで消化しきれなかった分は多分視聴中止。見続ければきっと面白いんでしょうけど。近々現在視聴アニメまとめも書きたいとは思います)というわけで簡単感想を…「氷菓」 アニメのタイトルにもなっている第1作目の「氷菓」。やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に…省エネを信条とする折木奉太郎は姉の命令により廃部寸前の古典部を存続させるために入部する。折木は古典部の部室である地学講義室で千反田えると出会う。千反田は一見清楚だが好奇心旺盛。気になる事があると納得するまで追求せずにはいられない。千反田の好奇心に巻き込まれまいと思いながらも避けられない折木は自分の信条に従って体を使う前に頭を働かせ謎を解明してやる。結局それが一番効率が良いから…自分とは異なる考えを思いつき謎を解明する折木に千反田はある事を依頼する。十年前、幼い千反田は伯父・関谷純に古典部にまつわる何かを尋ねた。いつもは何でも答えてくれる伯父なのに…その時ばかりはいつもとは異なり言い渋る。せがんでようやく教えてくれたが…伯父の答えに千反田は何故か泣き出してしまった。そして泣いている千反田をあやしてくれなかった。あの時、千反田は何について尋ねたのか?伯父は何と答えたのか?伯父が古典部だった33年前、何があったのか?「愚者のエンドロール」夏休みも終盤、文集の編集会議を終え昼食を食べる古典部部員達を千反田はビデオ映画試写会に誘った。それは2年F組が文化祭に参加するために製作したミステリー作品。試写会に招いた入須冬実から映画を見て意見を述べて欲しいと言われる古典部部員達。劇中一人の登場人物が血塗れで発見された後、映画はぷつりと終わる。脚本家が倒れたため結末まで製作出来なかったのだ。犯人は誰かと問う入須。2年F組の問題だと探偵役から逃げようとする折木だったが…「クドリャフカの順番」いよいよ文化祭。手違いにより予定を大幅に超えた部数の文集を売りさばかねばならなくなった古典部だが…部室は辺境の地、福部は総務委員会の仕事もしつつ祭りを満喫、伊原は漫研で売り子、千反田は文集完売のためあちこち走りまわり、折木が一人店番。入念に用意された様々な活動が賑やかに発表される中、連続盗難事件が発生する。犯人は誰か?その目論見は?そして古典部は文集を完売出来るのか?「遠まわりする雛」折木奉太郎が古典部に入部し過ごした1年を綴る短編7篇。前3巻に描かれた事件の合間とその後…GW中で一気読み!GW明けに再読!!ミステリーだけど青春小説として楽しみました。千反田の好奇心が謎をもたらし、折木がそれを解く。折木が乗り気でなくても福部が面白がったり、データベースと自認するほどの知識と情報を提供したり…福部に想いを寄せ折木には毒舌な伊原も…謎と言っても人が死ぬ事も怪我さえもない。精々イタズラの域。心を痛める様な出来事であっても当事者にとっては既に古典と言える過去の事。アニメ第1話で千反田を見た時に一歩間違えればファンタジーかSFかといった描き方をされていましたが、原作を読むと上手く描かれているなあと思える。清楚なお嬢様然とした様子(実際に豪農・千反田家の一人娘として躾が行き届いていたり切り盛り出来たり村の重責としての責任感はそこかしこに現れていますし、世間知らずでは無いですが少し鈍いものはあります)から一転、好奇心を持ち、目を爛々と輝かせ、ずいーっと迫る千反田の迫力は折木からしたら確かにあんな感じでしょう。思わず千反田の髪に身体ごと絡み取られ逃げられない様に感じたのも…しかし折木は千反田に押されて謎解きせざるを得ないというよりも…姉はお見通しだったと言う事でしょうか?それに千反田に絡み取られたのは怠惰に過ごせる時間だけでは無かったようですしね。多分…薔薇色に例えられる高校生活の輝きとほろ苦さ。うん。ほろ苦かった。中・高生の頃に読みたかったかも。【送料無料】きみが見つける物語(あこがれのハイスク-ルライフ!)価格:672円(税込、送料別)↑「遠まわりする雛」に収録されている「手作りチョコレート事件」が収録されている様です。つばさ文庫にはちょっとほろ苦過ぎの様な気もしますが…(小学校高学年や中学生は案外大人な思考をしているのでそうでもないのかもですが…)【送料無料】ふたりの距離の概算価格:1,470円(税込、送料別)既に続きは出ているのですね。こちらは高校2年生になった折木達のお話の様です。【送料無料】ふたりの距離の概算価格:630円(税込、送料別)文庫版は2012年6月発売予定!単行本版が図書館にあるのを見つけたので取り合えず予約してしまいましたが…
2012年05月14日
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テレビを買ったあれこれに続いて…図書館で半年以上前に予約していた本と最近予約した本が続けて貸出可になり借りてきました。【送料無料】下町ロケット価格:1,785円(税込、送料別)半年以上前に予約したのはこれ↑題名通り、予想通りの展開でしたが面白かった。殿村さんがよかった。あまり登場しないけど別れた奥さんもいい。テスト失敗を目論んだあの人を業腹だったろうに許す佃も許されて新天地で次に繋がるものをもたらすあの人も良いではないですか。主人や息子にも読ませたいなあ。文庫が出たら買おうっと。まだ私の後ろに予約が20人近く…早く返さなきゃね。【送料無料】炎路を行く者価格:1,575円(税込、送料別)上橋さんの後書き通り、確かにお蔵入りになっても仕方なかったかも。こうして今読める、再びそれもまだ青臭い頃のヒューゴやバルサに会えるのはうれしい。こちらも予約が入っているので早く返しに行かねば…そして、久しぶりに編み物(かぎ針編み)に興味がわいてきたり…【送料無料】いちばんよくわかるかぎ針あみの基礎価格:1,029円(税込、送料別)↑楽天ブックスで見かけてつい買ってしまった。多分TVCMでかぎ針編みのムック本を見た所為だと思う。迷っていたら売り切れてしまって、そこでこれを見たから…で、以前挫折して仕舞い込んだ毛糸をひっぱり出して…本当はお見せ出来る程上手くもないのですが挫折した私でも本見ながらこのくらいは編めたという事で…p76・77掲載のショールです。途中で毛糸が足りなくなりスカラップは省略。(あれがあるから可愛いんですけどね)お陰で買った方の本は積読状態に…図書館の本を返したら読まなくっちゃね。
2012年03月16日
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RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 荻原規子 著 酒井駒子 装画 坂川栄治+永井亜矢子(坂川事務所) 装丁 (2011年10月31日 初版発行 カドカワ 銀のさじシリーズ 角川書店)【送料無料】RDGレッドデータガール(5)価格:1,785円(税込、送料別)いよいよ始まった〈戦国学園祭〉。泉水子たち執行部は黒子の衣装で裏方に回る。一番の見せ場である八王子城攻めに見立てた合戦ゲーム中、高柳たちがしかけた罠に自分が阿はまってしまったことに気づいた泉水子は、怒りが抑えられなくなる。それは、もう誰にも止めることは出来ない事態となって……。ついに動き出した泉水子の運命、それは人類のどんな未来に繋がっているのか!? (カバーそでより)旅行から帰って直ぐ貸出可能のメールをいただき図書館で借りてまいりました。ネタばれせずには感想が書けないと思うのでネタばれを好まれない方はご注意下さい。また既に本は返却済みのため勘違い等もご容赦ください。(ご指摘いただけるとありがたいです)以下、感想(文字色反転してます)。いよいよ戦国学園祭の開幕!1日目は風雲わたあめに下剋上焼きそば等の模擬店、お化け屋敷、演劇、そして中等部のパレードが…2日目は1日目の人気投票の結果からチームを編成される合戦ゲーム!その裏では世界遺産候補を巡る真響・真夏(真澄)と高柳達陰陽師の対決!!学園祭前から結界を張り巡らせ、罠を仕掛ける高柳達でしたが…これまでは分からなかった戸隠の味方が判明したり、大人達も?何故か高柳が気になってしまう泉水子だったり、高柳の件で勘違い?し泉水子に告れと応援するクラスメートだったり…初めてのわたがし、初めての歩き食べ、初めての…泉水子はまだまだ初めてが多いです。一般の生徒達が戦国時代の仮装をする中、執行部は軽くて動きやすい黒子姿。暗所では目立たず、例え姿が見えてもいないと看做し、しかし意外と目立つ姿は裏方としても監督役としても案内役としても便利なようです。しかも男子はいつも以上にカッコよく見えるという…泉水子の焦り?も納得な深行と真夏の黒子姿を是非見てみたいですね。泉水子も頭巾を被るためお下げをお団子に…真響が蛍光カラーの髪ゴムで飾ってチャイナガール風!それを見てレアだと写真に撮る生徒達は困りものですが、笑いが止まらない深行君は泉水子以上にレアでした。と言うか今回は深行が色々な表情を見せてくれました。女子保健室殺到の真実…深行は雪政が頼まれているのを知らなかったのですね。(泉水子も話さなかっただろうし)父・雪政に見せつけられた力の差と姫神に望まれれば死を辞さない覚悟。姫神が常識では測れない様に雪政も…雪政は覚悟と在り方を深行にも迫る。大成の様に表立つか、紫子の様に隠れるか。いずれにしても力を持って…雪政の無茶な物言いに(多分自分の力不足にも)憤りながらもそれを泉水子に八つ当たりせず、自分の問題として考える深行は以前よりずっと覚悟している様に感じた。そういえば…深行が雪政18歳(深行母が18歳だったかもしれないけれど…)の時の子なら、泉水子は紫子と大成が幾つの時の子どもなんだろう?漠然と雪政と紫子・大成は同じ年齢の様に思っていたけれど二人は雪政よりは年上なのか?紫子もまた若くして泉水子を生んでいるのか?これまで姫神を憑依させてきた者は皆早死にしているようですし、それでも姫神を途絶えさせないために子を残さなければならないのだろうから紫子も若くして生んでいるとは思うんだけど…(ならば泉水子も…と思ったり)泉水子が別の男子に迫られた事(泉水子はそれを本気の告白とは捕えていなかったようですが)に深行が臍を曲げたのにはにやにや。真響の誘いを断り、真響達も自分同様、別の道を探せと言う所も…高柳だと分かっていても犬に和んでしまったり…(犬の高柳も見てみたいわ!)真澄の正体を知る深行が和宮と一緒だったとはいえ錫杖1つで泉水子の元へ向かったのはすごい。真澄にとっては和宮も込みでシンコウなのかな?戸隠でも大変でしたが深行は鍛えられるなあ。トトロの着メロ…つまりは泉水子が好きって事でしょうか?雪政と一緒にトトロを見る幼い深行の図は見てみたいなあ。兄弟以外に興味を示す様になった真澄。真澄が泉水子を気に入っているのは真澄登場時も戸隠の時も思ったけれど、ナンパとは…あのまま泉水子がついて行ったなら、泉水子は真澄と同じ存在になったのだろうか?真澄の中に同化してしまったのだろうか?三人の姿や心にズレを感じつつも、互いを思う気持ちに変わりはなさそうです。今以上に三人が違ってくる日も来るでしょうしそうなった時に真澄を視認できる形で呼び出せるかどうかはわかりませんが、それでも真澄は何時も二人の傍にいてくれそうです。真夏を心臓病で死なせない未来、例え自分が身代わり(ドナー)になろうとも…を求めていた真響。死なないと言いつつも他の原因で死ぬこともあるという真夏に不吉な物を感じたりしなくもないのですが、二人(真澄も)が真夏の心臓に怯えず生きていける道を探せるとよいなと思います。泉水子が泉水子として生きられ、姫神が災厄を齎さない未来への道を探す覚悟を決めた深行も、泉水子自身に必要だといわれなければ…和宮も言っていましたが泉水子が迷いなく本当に心から求めなければダメなんですね。深行が言っているだけでは、自分から踏み込んで良いか遠慮がある様にも聞こえますが、和宮が言うとそういうものだと思えます。深行の未来を自分が奪ってしまう事を、自分が深行を求め深行に応じさせてしまう事を恐れていた泉水子も覚悟を決めました。泉水子には深行が救命ブイの様に見えたのですし、深行が泉水子を真澄から取り戻しこの世界に繋ぎとめているのですから。これまでとは違って勝手に決められたのではなく互いに望んでパートナーとなりました。二人とも成長してるなあ。深行はますますカッコ良くなっていくし…高柳を解放するために舞った泉水子。(深行が飼う展開も良いなあと思ったけれど泉水子のためには元に戻す方が良いでしょうね)その姿は生徒達にも見えた様です。恐ろしげな姿ではあっても何もせず八王子城に帰っていく幽霊達に引き続いて見えてきた泉水子の舞に皆魅せられた様ですね。と、ここで紫子さんヘリで登場!泉水子達が引き起こしたあれこれの後始末だけでなく仕事を兼ねて…紫子さん、何を押収したのか(陰陽師達が使った薬品か?)気になります。その後は…泉水子も深行も高柳もバタンキュー。お疲れさまでした。正直な所、今回高柳が少し好きになったかもしれません。ホント敵でなかったら姑息な手を使わなかったらある意味超前向きな所が良いなあと思いました。(でも泉水子のスカウトはやめた方が良いと思うけど…)そして…今回の結果、世界遺産候補は多分泉水子になったのでしょうね。学祭中は全く穂高先輩の姿は見えなかったけれど…この結果に真響と真夏は(もしかしたら高柳も)納得してそうですが、高柳のバックや戸隠忍者たちはどう考えるのか気になる。その辺りも含めて紫子さんが来た様にも思うけれど、何処も将来がかかっている事だから…全てを解決する事が泉水子と深行の進む道なんだろうか?山伏だけの利益独占になるのではなく…まだまだ思った事はあったけれど取り合えずこの辺で…気付いた事、まとめてみたい事がありましたら追記するかもしれません。
2011年12月15日
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県庁おもてなし課 有川浩 著 ウチダヒロコ イラスト 片岡忠彦 ブックデザイン (平成23年3月31日初版発行 角川書店)【送料無料】県庁おもてなし課価格:1,680円(税込、送料別)(学芸通信社の配信により、高知新聞(2009年9月1日~2010年5月4日)、山梨日日新聞、岩手日報、南日本新聞、北海民友新聞、福島民友新聞、上越タイムスに順次掲載されたものを改稿したものです。また、巻末特別企画「物語が地方を元気にする!?~「おもてなし課」と観光を"発見"~」は、文芸誌「野生時代 2011年1月号」に掲載されたものです。)高知県庁観光部「おもてなし課」その名の通りおもてなしの心を持って県外からの観光客を誘致し、高知県を観光立県にすべく設立されたおもてなし課は、課長もまだ40代と県庁の中でも若い職員で構成されている。そのおもてなし課が手始めに行ったのは観光特使制度。県出身の著名人に観光特使になってもらい、県外の人に会った時に観光施設の無料クーポンにもなっている名刺を渡してもらうという既に他県でも行われている制度である。依頼した著名人達は皆快く引き受けてくれた。だが、その中の一人、人気作家の吉門喬介は実効性に欠けるのではないかと指摘する。県内にいれば県外の人に会う機会が少なく、県外にいて名刺を渡せたとしても渡された者が必ず行くとは限らない。絨毯爆撃的に駅等に名刺を置く事を提案し、出版社に箱ごと名刺を渡し配布すると名刺を多く要求する吉門。吉門への依頼を担当した掛水史貴は入庁3年目の25歳でおもてなし課の中でも一番若い職員。吉門の指摘に返す言葉もない掛水は真摯に受け止める。しかし世間との時間感覚のズレを始めとし何かとお役所ルールに縛られたおもてなし課の対応に吉門ばかりでなく吉門の予言通り他の特使からも苦情が入るようになり、掛水は吉門に助言を仰ぐ。吉門はお役所ルールに縛られない役所の職員以外の若い女性を雇い、パンダ誘致論について調べろと助言する。そしてパンダ誘致論を展開した人物をアドバイザーとして招けと…パンダ誘致論については課長の下元でも知らず、知っている年長の職員は歯切れが悪く詳細を語らない。当時の書類を探しに行った先で掛水はバイトの明神多紀を紹介される。多紀は掛水の依頼を請け負い、数日とかからず書類を捜し出しまとめ報告書にしてくれた。彼女こそ吉門に言われた人物だと感じた掛水は下元に多紀をアシスタントとして雇ってもらう。そして、パンダ誘致論を唱えていた当時の観光部職員 清遠和政をアドバイザーとして迎えるため、多紀と共に清遠が経営する民宿きよとおへ直接乗り込むが…掛水が県庁の人間だと知った瞬間、清遠の娘・佐和は掛水にバケツ水をかけ…佐和は何故水をかけたのか?そもそも何故吉門は清遠を紹介したのか?掛水と多紀は清遠をアドバーサーとして獲得できるのか?清遠の持つ構想は?掛水と多紀は彼等から学ぶ。県民が気づいていない高知の魅力を、県庁の中と外のズレを、県だからこそ出来る事を…そして…おもてなし課は踊る。ルールに縛られながらもジタバタ足掻きながら観光立県を目指し…図書館で半年前に予約してようやく借りることができました。やっぱり有川さんの本は人気ですね。吉門や清遠に(多紀や佐和にも)鍛えられ成長する掛水が良いですが、清遠のカッコよさは確かに掛水にはまだまだ到達できない域です。過去に拘らず県庁に現れた姿はカッコよく、初回で職員を把握?し県庁の懐具合を考えた実現可能な提案は有能さを感じさせますし、忙しい時間を割き掛水と多紀を観光地に引っ張り回す様子はパワフルでホントカッコイイ。そして…掛水達を育て後を任せ去っていく姿なんてもうカッコよすぎ!清遠にこそ日本の柱になって欲しいと思っちゃう程。そして掛水には県庁を辞める事無く上手く渡りあえる度量を身につけ欲しいですね。頼れる多紀には多紀の事情や思いがあったり…吉門と佐和の事情も…そして県庁の対応の遅さをお役所感覚だと言いっぱなしでなく、お役所だからこその事情を解説し思いやる場面も…「フリーター、家を買う。」を読んだ時(感想はこちら)は面白かったけど小説版就活マニュアルな印象を受けたのですが、こちらは研修を思わせる場面やお役所ならではの事情を見せる場面はあってもフリーターの時ほどマニュアルな感じはない。掛水の(そしておもてなし課の)成長物語であり、二組のカップルの恋愛ドラマであり、何より他にはない高知の魅力たっぷりな観光スポット(日曜市行ってみたい!)が登場する旅情ドラマであり、フリーターよりもよりドラマ向けな印象を受けました。佐和が水掛けたり頬を張ったりする場面も絵になるだろうしね。吉門の個人的事情は別として吉門のモデルは有川さん自身なのだろうか?(そして吉門が書いた新聞小説がこの作品なのだろうか?)面白くって一気読み!返却する前までに再読!!方言をどう発音するのかだけが気になりました。ちなみに高知の名物は旦那が一時期高知に毎年出張に行ってましたのでその時にフルーツトマトもアイスクリンもイモけんぴも柚子製品他も買ってきてましたね。トマトですと熊本や北海道、家の辺りでは岐阜も有名なんですけど、初めてフルーツトマトを食べたのは高知のだったのであの濃厚な旨味は印象深かったです。(値段の高さも!)【送料無料】フリーター、家を買う。価格:1,470円(税込、送料別)【特価945円】これ一枚で高知が分かる!よさこい受賞チームとひろめ市場や高知城などの観光名所...価格:945円(税込、送料別)遠いので中々足が伸びませんが一度は行ってみたい!旦那から色々美味しかった話だけは聞かされているので…
2011年10月06日
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デュラララ!!x10 成田良悟 著 ヤスダスズヒト イラスト (2011年8月10日初版発行 電撃文庫 アスキー・メディアワークス)【送料無料】デュラララ!!×10価格:578円(税込、送料別)「最近のダラーズ、おかしいとは思いませんか?半年前、黄巾賊に起こっていた事が、今度はダラーズに起こっているかもしれない……」東京・池袋。この町からダラーズに関わる者たちが徐々に消えていく。それは、かつての親友同士がお互いを想いながらも自らの信じる道を突き進み、加速した混乱のせいなのか。もしくは、街の中に渦巻いている、粟楠会、闇ブローカー、情報屋など大人たちの謀略のせいなのか。それとも、ダラーズの顔役として頼られる男気溢れる青年が陥った意識不明の重態のせいなのか―。様々な思惑を抱えた事件が始まる中、首無しライダーが取る道とは―!?さぁ、みんな一緒に、デュラララ!!x10 (カバーそでより)ようやく借りて読むことが出来ました。既に返してしまったので簡単に…理想のダラーズに執着する帝人を助けるために正臣は黄巾賊の初期メンバーを集めダラーズを潰す覚悟を決める。門田達には事情を話し筋違いな事ではあっても筋を通す正臣。しかし、門田が何者かに轢き逃げされ意識不明の重態に…門田の世話になり、門田を慕うたくさんの者達が来良総合病院に駆けつける。しかし、世話になった筈の帝人や正臣、そして何時も一緒に行動している遊馬崎やバンの運転手達までもが姿を見せない…訝る杏里に門田はストッパーなのだと言う狩沢。いつもなら門田が諌め止めてくれるが、その門田が倒れ動けない今、犯人を見つけたら殺しかねないと…その言葉通り犯人を捜し街をうろつく遊馬崎達は…ダラーズの武力的抑止力であった静雄のダラーズ脱退、精神的抑止力である門田の入院の穴を埋めるためにセルティを新しいシンボルにと担ぎ出す青葉。ダラーズの再構築の好機ととらえる帝人。ダラーズを潰すため動きだす正臣、正臣がいると知りながら黄巾賊を潰せと命じる帝人…不穏な空気が漂う街からは波江や誠二らの姿が消え…未だ襲撃された怪我のため動けない新羅、偽の被害届の事情聴取のため警察に拘束されたままの静雄、情報屋も…ダラーズを喰い物にしようと蠢く者達が帝人に近づく一方、とある人物の登場にセルティの混乱は最頂点に!?…で、次巻。頼りになる(一部迷惑な)年長さんが退場し、歪んでいてもある意味真直ぐな子ども達を狙って危険な大人達が参戦な感じでした。帝人編を纏めに掛っていると言うのも納得です。臨也が言っていた通り子どもの喧嘩に大人がしゃしゃり出てくるのはどうかと思うけど子どもの喧嘩と言い切れない域の様にも…(それにしても臨也は自分がチョッカイ出している事は棚上げなのね)帝人の危なさは池袋に来る前からあった様ですね。ロッチーに心を折られたのが最後の一押しだったとしても、杏里と正臣と三人意地を張らずに一緒でいたならここまで酷くなる事もなかったとは思いますが…(三人のあれこれを知っている側としてはもどかしくて仕方がないのですが…)青葉が半分は純粋に帝人を尊敬しているのは意外でしたが、帝人の思考は確かに危険。赤鬼さんはイザと言う時に味方になってくれそうな気もしますが青鬼さんは怖そうです。泉井も青葉の掌で転がされている不良兄貴からかなり厄介な奴になって帰って来ましたし、前回の負け犬も…代わりにこれまでは敵?と思われたあの人が思わぬところで良い人だったり…チーム澱切?には驚きましたが、人身売買、首、罪禍などに繋がる鯨木こそがラスボス?と言う事は、帝人対正臣と杏里対鯨木が同時進行か?それとも帝人・正臣・杏里対鯨木?夫々の思惑で新羅のマンションに集結した人達の動向が気になります。門田が意識を取り戻すか?臨也はあの後どうなったのか?無事なのか?もね。今回は巻き込まれた感が強いセルティと新羅にはお気の毒さまとしか言いようがないですが、どの道セルティの問題でもあると思うしね。
2011年09月27日
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■商品名:経営学■レビュアー:yamahusa ※投稿時■レビュー内容プレジデント2011 9.12号に掲載… 続きを読む
2011年09月05日
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RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女 荻原規子 著 酒井駒子 装画 坂川栄治+永井亜矢子(坂川事務所)装丁(2011年5月30日 初版発行 カドカワ 銀のさじシリーズ 角川書店)【送料無料選択可!】RDG (レッドデータガール) 4 世界遺産の少女 (カドカワ銀のさじシリーズ) ...価格:1,680円(税込、送料別)夏休みの終わり学園に戻った泉水子は、正門でふと違和感を覚えるが、生徒会執行部として学園祭の準備に追われ、すぐに忘れてしまう。今年のテーマは〈戦国学園祭〉。衣装の着付け講習会で急遽、モデルを務めることになった泉水子に対し、姫神の出現を恐れる深行。果たして会終了後、制服に着替えた泉水子はやはり本人ではなく……。大人気シリーズ!物語はいよいよ佳境(クライマックス)へ。姫神の口から語られる驚くべき事実とは……! (カバーそでより)戸隠での合宿を終えた泉水子と深行は短い夏休みを泉水子の故郷・玉倉山で過ごす。主治医・瑞穂の勧めにより自分について書き綴る泉水子。野々村について古道を歩く深行。寮生活に慣れた所為か、あれほど憧れた玉倉山でののんびりした生活を退屈に感じる泉水子。戸隠山の深層で急に力を発揮した深行。泉水子を庇った黒い翼は深行の背から生えている様に見えたが…雪政が先に玉倉山を下り、ようやく話しだす深行。深行は和宮が寮にいる自分の元にカラスの姿で現れ協力を申し出たと明かす。まだ泉水子の前に姿を現わす事は出来ないとも。戸隠では和宮が深行に憑いており、和宮とアドリブで力を合わせたのだと…和宮は消えたと考えていた泉水子は驚くが、あの黒い翼は和宮だったと納得する。深行は玉倉山に戻れば和宮が力を取り戻すと考えていたが、玉倉山で泉水子が舞っても姿を現さない和宮。深行の前に現れてもカラスの姿のまま。深行の前には姿をあらわすのに自分とは話す事も出来ずショックを受ける泉水子。神霊は一度取った姿を長く変える事はない。都合のよい様に変える事もない。和宮は玉倉山の神霊だが、姫神はどこの神霊かは誰にも分からない。その力はどこの修験の奥義にもあり霊場の根本には姫神と同じものを秘めている。泉水子の一族は姫神を出現させる血筋。女の子だけに姫神を憑依させる体質が受け継がれている。姫神の力は強く、心身を壊し自立できない人が多く、祖母も母・紫子を生んで間もなく亡くなっている。紫子程思う通りに扱える女性はなかなか現れなかった。姫神の扱いは器が大切。教わって覚えられるものではなく、無意識の自分が暴走すると神霊も暴走してしまう。自分で自分を鍛え最適な方法を掴むしかない。紫子のまねではなく…しかし…姫神である事を受け入れられない泉水子。泉水子のパートナーとして覚悟が決まらない深行。中途半端な二人。夏休みも終わりが近づき学園に戻る二人。到着し、一瞬違和感を覚える泉水子だが深行に上手く説明できない。学園祭準備に追われる生徒会執行部。テーマは戦国。全体イベントは学園傍にある八王子城の落城をテーマ盛り込む案が学園理事長に気に入られ採用。城主・北条氏輝が家臣の大半を連れ小田原城に詰めた後、重臣と農民兵が守る城を秀吉の意向で圧倒的多数に攻められ一日で落城した八王子城。女、子どもや農民まで殺され、三日三晩、滝が血で赤く染まったと言われる心霊スポットでもある。学園に戻ってきた時と同じ違和感を覚えた泉水子は八王子城の落城について生徒会長に尋ね資料本を借りうけるが、本に興味を持つのなら現地調査に行こうと星野。涼しくなってから肝試し大会を兼ねて…星野達に思惑に気付かぬまま泉水子は調査に同行する事に…泉水子が行くなら…深行に示唆され真響と真夏も…八王子城跡に向かう一行。1年女子の参加に監督せざるをえない生徒会長。山を登り中の丸跡に到着するも何かが掠っている感じはあるが…本丸跡にまでは上らず血染めの滝のある館跡へ向かう一行だが…思わぬ顛末を遂げる。新学期が始まりクラスでも学祭の作戦会議が…会議途中、班分けのため立ち上がった泉水子は気を失い…保健室のベッドの上。傍には雪政が…養護教諭が席を外している間に雪政は父・大成から預かってきたと泉水子専用のノートパソコンを見せる。訝る泉水子に父や雪政達を信用すべきだと雪政。そして泉水子に姫神である事を受け入れるべきだと。遁走する本性を承知の上で時の権力者から姫神を守り通してきた山伏達。山伏達にとってはどれほど大切な姫君になることか…懇願するかのような雪政。雪政は泉水子が姫神と同じものだというが…違うものだと拘る泉水子。何故自分が拘るのか?気づいてしまった泉水子は深行を役割から外す事が出来るのか尋ねる。深行は既に姫神から選ばれている…外す事は出来ないと答える雪政。では、何時姫神が深行を選んだのか?答えず微笑む雪政は深行を役割から外すならそれは泉水子の中にしかないと…生徒会執行部も慌ただしいある日、実行委員長の早川が着付け講習会の参加を求め生徒会に現れる。生徒会メンバーが学祭当日は黒子姿で過ごす事から、せめて講習会の高等部のお姫様役だけでも生徒会長か真響にでもと…泉水子に学祭中はお下げをどうするのか尋ねる深行。被りものの中で纏めると言う泉水子だが…髪を解いても必ずしも姫神になりかわるものではない。封印ではなく暗示だったかもしれないと…自分を守るものが無いままお下げを解きかねない泉水子に深行は護身術として九字を教える。しかしそれは山伏には馴染み深く祖父や佐和が日常にしていた動作であったにも関わらず泉水子には教えられてこなかったものであった。着付け講習会当日、中学部のお姫様役が来られなくなり、急遽引き受けざるを得なくなった泉水子。不安な心に暗示をかける様九字を唱え、長い髪を下ろし、化粧を施し、衣装を身に着け…無事大役を果たし髪を編み制服を身につけた泉水子は待っていた深行の元へ向かうが…姫神が語った2つの未来、姫神の力、和宮。間もなく迎える戦国学園祭。一方の高柳は結界を張り着々と場を整え…真響達と高柳の勝負の行方は?その時、泉水子と深行は?和宮は姿を現すのか?そして姫神は?図書館で借りる事が出来ました!ネタばれせずには感想が書けそうにありません。ご容赦ください。今回は姫神がなりかわっている間に色々語りました。深行モテモテ?やら、泉水子と穂高のランチデートやら、深行と真響の泉水子の取り合い等など色々ありましたが姫神登場の場面がやはり一番印象深かったです。深行もまさかあれでなりかわってしまう事になるとは思わなかったでしょうが、何事にも理由はある様ですね。姫神はどこか決まった山や土地の神霊ではなく鈴原家の子孫の様です。人類を滅亡させ自分も死んで、初めて過去を遡れるようになったと言う姫神。人類が滅亡する未来を避けるために遡り、少しずつ改変してきたと…しかし、2度目の未来でも手を下したのは姫神自身ではなかったようですが(誰なんだ?)人類は滅亡。2度目の未来では世界遺産となっていた姫神。しかし危険視され抹殺。貴重過ぎて標本にされ…というのが何とも酷いです。現在は3度目。長い長い時を渡り、自分が改変したのかどうかの記憶も曖昧になりながら泉水子の時代まで…これ以上記憶が曖昧になれば目的も忘れてしまう、4度目は無いという姫神。紫子や山伏達も泉水子が最後の姫神だろうと言っていましたし…姫神が時を辿り直す前の、一度目の死の前は泉水子だったのか?何千年の時を渡り2度の死と滅亡を経験し神とも怨霊とも呼べる姫神と、同世代に比べても経験が乏しい泉水子とでは全く異なる者ではありますが、似ている所も…それを承知であっても思わず、同一人物?と聞いてしまう深行の直感は案外正しいのかもしれないと思ったり…ならば2度の未来は泉水子に起こったかもしれない未来なのだから人類と泉水子を救うためにも深行は頑張らないとね。まあ現在現れた姫神が泉水子の心や考えを反映している可能性もありますし、その反対に泉水子が影響されている可能性も。深行にとって姫神は我儘で扱い辛く魅惑的で危険な女。色々な意味で恐怖の対象。なりかわられた間に好き勝手される泉水子にとっては迷惑で深行を誑かす!?悪い女。姫神には「鈴原で間にあってますって…」と言っていたけど…和宮に憑かれている深行。泉水子が黒い翼に納得した時点でてっきり深行も了解済みなのかと思っていたのですが自分の事は認めたくなかったようです。(泉水子と一緒ですね)和宮センサーには笑ってしまったけど和宮が同調出来る要素があるからこそ憑かれているんでしょうし、和宮に助けられるのは不本意かもしれないけれど便利に使って泉水子を守ったら良いと思う。和宮は玉倉山の神霊の様ですが、姫神を守るため長い時を一緒に付き従ってきた様です。姫神が忘れても和宮は忘れないとは一体?それにしても人型をとって現れた時よりもカラスで現れる和宮の方が可愛く感じられる。姫神とのやりとりも微笑ましかった。姫神は穂高を目を持つ者、雪政を捕える者と言っておりましたが、まだ雪政のものになるわけには…と言うのも実は気になったり…姫神の右手と左手の意味もね。2つの未来の結末から、高柳を阻んで真響を世界遺産候補にし、泉水子を姫神にさせない事を選んだ様ですが…最後の最後で高柳陣営の都合の良い様に事が運んでいる様にも見えましたが…そう見えるだけか?穂高や会長に何か思惑が?泉水子が何故高柳達につかないかの答えに対する高柳の反応も気になりました。高柳も案外自分の気持ちを抑えて看板背負っているのかもしれませんね。今回登場人物たちのしぐさも印象に残りました。場面が目に浮かぶ。直ぐにも映像化が可能ではないかと思うほど。次巻がとっても楽しみ!待ち遠しいです。もちろん一気読み!そして今回はいつにも増し何度も繰り返して読んでしまいました。むしろ、本屋さんで既刊全巻買ってしまうかも!?又何か思いついたら追記するかもしれません。
2011年06月23日
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今日も病院ですが、今日は午後から舅の手術のため午後から出かけます。姑を送って行ったり迎えに行ったり送って行った足で用事を済ませに回ったりと落ちつかないためアニメ感想にまで手が回りません。その分、ちょこちょこと本は読めました。読書記録と一言感想だけ。少年陰陽師 さやかの頃にたちかえれ 結城光流 著 あさぎ桜 イラスト (平成23年6月1日 初版発行、角川ビーンズ文庫)2011年6月発売文庫【初回限定書き下ろしペーパー付★】さやかの頃にたちかえれ 少年陰陽師価格:539円(税込、送料別)↑にもある様に初回限定書き下ろしペーパーがついておりました。ペーパーにもかいてありましたが本編後に読む事をお勧めします。(…が不憫でしたがタイミングの良さに笑ってしまった)爺さま不在の中、阿倍家ピンチ!昌浩はもちろん、爺さまも皆も誤らず踏ん張らねばならないようですね。まだまだ情報は少ないですが…とっしー、偉い!まだまだしんどそうな成親兄ちゃんがやってくれそうです!頼りになるなあ。章子が不憫。昌浩と蛍、同じ年頃の仲間として互いがあったなら良かったのにと思ったり…シアター! 有川浩 著 大矢正和 イラスト (2009年12月16日 初版発行 メディアワークス文庫)シアター!2 有川浩 著 大矢正和 イラスト (2011年1月25日 初版発行 メディアワークス文庫) 【送料無料】シアター!価格:641円(税込、送料別)【送料無料】シアタ-!(2)価格:641円(税込、送料別)図書館で借りる事が出来ました!小劇団シアターフラッグは負債300万円を抱え、役者の半数に辞められ崩壊寸前!主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。借金の肩代わりをする代わりに劇団を畳めと勧める司だが、巧は頑としてやりたいという。巧にそうさせるのはシアターフラッグに新しく入団した羽田千歳の存在。まだ若いにも関わらずプロの声優として確固たるキャリアを持つ千歳はシアターフラッグの芝居の分かりやすい楽しさを理由に入団を希望しオーディションを受けにきた。プロの千歳に届くなら…千歳入団によりこれまでの役者全員参加の脚本から登場人物を絞った脚本を書く巧。だが、反発した役者達は辞めてしまう。それでも何人かは残ってくれた。巧と劇団を一緒に立ち上げた黒川と秦泉寺、看板女優の牧子他数人の役者達と千歳。巧が食えない演劇を続ける事を良しとは思っていない司は2年間で劇団の収益から返済することを条件に300万円を貸すが…厳しくも優しい司兄ちゃんが良いです!巧で手いっぱい言いつつもホント面倒見がいいよなあ。所々に兄ちゃん自身の社会人としての経験が見えたりで益々良い感じです。演劇という特殊な世界、特に経営面など知らない事ばかり。メンバー間での葛藤や恋愛模様や自立の様子なども色々ドラマがありました。シアターフラッグは期限内に返済できるのか?どっちに転ぶかかなりカツカツな所で続き。でも最後の巧の様子だと完済してしまいそうですね。司としてはうれしい様な困る様な感じでしょうか?あとがきに寄れば3で完了か?それにしてもわかりやすいって有川さんの作品にも言えるなあ。誰でも楽しめて良いと思う。解り易いであって安いわけじゃないしね。
2011年06月08日
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昨日からおじいちゃん(舅)入院でばたばたしております。入院自体は予定されていたもので、白内障の手術で眼内レンズの挿入を片眼ずつ合間を空けて続けて行います。高年齢のためか日帰りではなく入院。入院費用等かかっても家ではうっかり顔を洗ってしまったりシャワー中に目に水が入ってしまう可能性もあり病院にいてくれた方が安心です。(退院後もしばらくシャンプーは美容院の様に仰向けで顔に水がかからない様にしてくれる所に連れて行かないとね…)入院期間は経過次第ですが10日~2週間。この春、娘も運転免許を取ったので私か娘かどちらか時間の融通が付く方がおばあちゃん(姑)と一緒に病院に通う事となります。退院してからも視力が安定するまでは車の運転もできないので私か娘がドライバーとして二人に付き添う事も決定済み。むしろぼちぼち運転を引退させたい気持ちもあったりなかったり…初心者マーク(マグネットタイプ)2枚1組ワコー社製【車用】【カー用品】≪新品58%OFF≫初心者...価格:198円(税込、送料別)娘は↑舅は↓。私も含め3人で同じ小さな車を使っているので付けたり外したりしやすいマグネットタイプにしています。■新デザインの高齢者マーク★メール便配送★送料無料★KD-22 高齢者運転者マーク マグネット2...価格:798円(税込、送料込)おじいちゃんはテレビの視聴や普段の生活に都合が良い中くらいの視力になる眼内レンズを選択。星を見る事を思うと遠くが良く見えるレンズ、読書を思うと手もと近くが良く見えるレンズ。どれも良く見えるレンズならいいのにねえ。と思ったら多焦点の眼内レンズもあるようですね。【送料無料】多焦点眼内レンズ価格:15,750円(税込、送料別)患者さんも多く同じ日に連続で白内障を手術する人がいて、おじいちゃんの手術は今日の夕方。もう少ししたらおばあちゃんと一緒に病院に行ってきます。待ち時間は読書が進みそうです。今日のお供はこれ↓【送料無料】さやかの頃にたちかえれ価格:540円(税込、送料別)↓の購入を迷いましたが、こちらはいつも図書館で借りているので…(荻原さんの本は近所図書館に揃っているので発売と同時にリクエストしてしまいました)【送料無料】RDGレッドデ-タガ-ル(4)価格:1,680円(税込、送料別)でも今回は特別キャンペーンが!荻原さんの書き下ろし小説はかなり魅力。やっぱり買おうか?でも抽選で300名は無理かな?いつか文庫に同時に収録される事を祈って今回も図書館か?カドカワ銀のさじシリーズ RDGレッドデータガール公式PV
2011年06月01日
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デュラララ!!x9 成田良伍 著 ヤスダスズヒト イラスト (2011年2月10日 初版発行 アスキー・メディアワークス) デュラララ!! ×9 (電撃文庫) (文庫) / 成田良悟価格:599円(税込、送料別)「情報屋だかなんだか知らないけどさ。ちょっと目立ちすぎだよね、折原臨也さん? ―でも、もう二度とお仕事とかできなくなるしねえ」東京・池袋。少年少女たちが歪んだ友情の中で抗う中、折原臨也の許に一つの依頼が舞い込んだ。それは闇カジノの裏を探るというもので、その結果、暗躍する臨也を狙い複数の組織から目を付けられてしまう。あげくついに監禁されてしまうのだが、魔の手はさらに双子の妹たちまで伸びていき……。不敵に嗤う情報屋が手にした真実とは?臨也の過去に何があったのか?そして、新羅を看病中の首無しライダーは―!?さぁ、みんな一緒に、デュラララ!!x9 (カバーそでより)今回は臨也中心。臨也に名前を貸した奈倉が保険屋を名乗る人物の問いに答える形で始まりました。折原臨也とはどういう人物なのか?かつての同級生であり金で名前を売り荷物の受け渡しを引き受ける程には関係があるのに臨也について何も知らないと答える奈倉ですが…場面は一転、薄暗いバーの中。捕えられ袋を被せられた臨也らしき人物が一方的に喋り続ける女に脅されている様ですが…事の起こりは四木から依頼。闇カジノ、アンフィスバエナの裏を探る事。依頼を受けた臨也は運び屋・首無しライダーに仕事を依頼する。ルリのストーカーに襲われ重傷を負った新羅を看病する首無しライダーは断るが報酬として新羅を襲った者の情報提供を提示され臨也に会う事に。屍龍に護衛されながら現れた臨也から仕事内容を聞いた首無しライダーは…臨也の少年時代。新羅との出会い。何故二人は友人なのか?臨也にとって新羅とは?二人の過去を回想しながら物語は進む。臨也の思惑通りに?帝人は…街に戻ってきた正臣は…二人を待つ杏里は…と言う訳で、巻が増えるに従って登場人物が多くなり、借りて読んでいる身としてはこの人誰だったっけ?な所もありましたがようやく9巻を借りることが出来、読めました。今回は臨也が痛い目を見ずに臨也に都合よく進んでいった感じ。臨也に良い様に使われている奈倉は自業自得なので同情はしませんが臨也(そして新羅)に出会った事は運が悪かったとしか…懲りずに悪に手を染めていたようなので臨也に出会わなくてもそれなりにしでかした可能性はありそうですが…そして今回は全てこの二人の所為かと思ったり…新羅の行動を左右するのはセルティの気を引く事であるのでセルティが人外であるにも拘らず一番常識人らしい思考をしているのは幸いかもしれません。新羅もセルティがいる限り多少あれでもまともな行動を取れますし。弱音を吐く相手も何も見えなくなっている帝人が痛々しい。登場場面も少なかったし。正臣が書いたチャットの内緒モードの書きこみに気づいて欲しいです。前巻までの流れでルリ同様、杏里の身にも危険が及ぶのかと思っていましたが今回は大丈夫?むしろセルティの今後が不安ですね。臨也が何を考えているのかわかりませんが碌な事では無いでしょう。双子姉妹と青葉のやりとりは青葉の悪行を知っていても微笑ましいと言うか女の子で変わる可能性もあるのかと思った。いっそ蕩けてしまえばいいのにと思うけれどそうはならないんだろうなあ。赤林のおいちゃんが帝人にも目を付けたようですし、ぼちぼち帝人、正臣、杏里に話が戻って欲しいかも。(追記)こちらの記事のTBについて楽天ブログでは平成23年4月19日よりTBの受付機能が廃止されました。もしTBを送ってくださる場合はお手数おかけしますがこちらにお願いします。
2011年04月21日
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ピスタチオ 梨木香歩 著 小桧山聡子 装画 鈴木成一デザイン室 装幀 (2010年10月10日 初版第一刷発行 筑摩書房)【送料無料】ピスタチオ価格:1,680円(税込、送料別)初出 PR誌「ちくま」2008年5月号~2010年6月号"棚"は今年で40になるフリーのライター。本名は山本翠。定期的に会うパートナー・鐘二はいるが子どもはいない。元は出版社勤めだった棚は思うような本作りが出来ないストレスから退職、アフリカンアートの買い付けをしている友人・三原を頼りケニアのナイロビに向かう。そこで以前の仕事仲間から頼まれた原稿を書きながら過ごしていた。ある日三原のHIV感染が判明。莫大な治療費と引き換えに当面の命の危険はないと分かった頃、棚の父の死が伝えられ葬儀を機に棚は帰国。帰国後は母が1階に住む自宅を建替えたマンションの2階(以前の自宅の自分の部屋があった辺り)に入り、マースという名の犬と暮らしている。ある日、棚はマースの異変に気づく。年齢の所為かと思われたがマースの具合は日を追って悪化、かかりつけの動物病院でマースを診てもらう事に。マースの検査を待つ間、棚は病院近くの古本屋に行く。そこで棚はアフリカにいた頃に知り合った片山海里が書いた「アフリカの民話」に偶然出会う。検査の結果、マースの子宮には大きなできものがある事が判明、輸血を要する手術になる可能性があり大学の付属動物病院に行く事を勧められる。学内の内部優先があると聞き大学に所属する鐘二に頼み優先してもらえる事になるがその日は治療はなく検査だけ。手術日は決まっていると素気ない医師。マースの苦痛をすぐには取り除いてやれず苛立つ棚。その夜、鐘二との電話で片山が精神憑依の本を書いている事、呪医の修業をしていた事、日本に帰国後謎の死を遂げていた事を知る棚。手術当日は仕事の打ち合わせがあり疲労の色も濃い棚に代わり鐘二がマースに付き添う事に。打ち合わせに向かった喫茶店は店主の登美子が棚の中高大学の先輩にあたり犬同伴可能な店。新しい旅雑誌の企画でアフリカのウガンダに行く話があると聞く棚。打ち合わせが終わると忘れものだと片山の絵本を差し出す登美子。マースの具合が悪くなりしばらく店には来ていなかったのに…棚がアフリカ行きの話をすると登美子はウガンダにいる知りあいを紹介してくれる。まだ棚がアフリカ行きを決定する前だというのにきっと行くことになるだろうと。片山の書いたアフリカの絵本を開ければ採話された場所がウガンダ…奇妙な一致。いよいよアフリカ行きが迫りアジア・アフリカ研究センター所属する先輩の田崎に片山が世話になった現地ガイドを知っているであろう片山の遺著の前書きを執筆した鮫島を紹介してもらおうとするが…鮫島のお別れ会から帰ってきたばかりだと話す田崎。その上片山と一緒に回っていた現地ガイドも。三人の死にアフリカ行きを止めようとする田崎だが…ガイドの弟もまたガイドをしていると聞き、ガイドを頼む棚。片山は呪医のトレーニングを受けていた様子。ジンナジュと呼ばれる精霊を配下に置く事で患者からダバを取り除く事が出来る様に…アフリカに到着した棚はガイドのマティに頼み観光スポットの取材をしながら呪術医ポガレを訪ねるが留守。ポガレの第一夫人と話すうちにポガレは片山が一番長く滞在した呪術医ダンデュバラの元に行っている事を知る。今からダンデュバラの元に向かえば二人とも会えるとマティ。早急に事が進む事に不安を覚えながらも会いに行くことにする棚。何かに急かされる様にダンデュバラの元へ急ぐマティ。雨で増水した川を渡り、道があるかわからない様なブッシュを抜けようやく辿りついたのは…そこで片山の最初の患者だったというナカトと出会う棚。ナカトは双子の妹ババイレの捜索を依頼していた。ババイレは村がLRA反政府組織に襲撃された時に連れ去られ行方不明に…片山が遺した仕事。死者の話(ストーリー)。片山のジンナジュが言っていた『キジャニ』とは?三原との再会。ナカト、三原らと共に向かった先で出会った人は…そして…昨年末、図書館で借り読んだのですが中々感想を書く事が出来ませんでした。返却してはまた借りて…と三度も借りてしまいました。文庫で出たら買ってしまいそうです。でも何だか上手く感想を書けなくて…(半分はアフリカに疎い所為もありますが…)思う事は色々ありますが…普段ファンタジーやホラーやSFを好んだり、神社仏閣を見物するのも嫌いじゃなかったりしますが、どちらかと言えばオカルトは信じてない方なのです。信じてないからこそ面白がっているというか…棚がもっと切実な理由で切り離し考えたのと多分同じ。それに囚われてしまうのは危険に思えるし、しかしそれが必要な場では完全否定はせず記号的に捉えたり…私自身は何だかんだ言って科学の子ですから。それでも本当に救われるのなら例え単なるプラシーボ効果だったとしても便利に使っても良いとは思っています。救われるのが命ならもちろんですが、例え死にゆく者であってもそれを受け入れ穏やかに逝く事が出来る様、語り聞かせるのも大切な事。多分医学が十分発達してない時代、恩恵を受けるには離れすぎた所にはとても大切なことだったのでしょう。棚に託された二つの仕事。最後に向かった場所で見たもの、そして得たもの。複雑な気持ちが残りますがここは現実的に行った方が良いのだと思います。棚が紡いだ死者の話。棚の中で咀嚼され消化された感じです。この物語は誰のために書かれたのか?ババイレのためでもあり、片山のためでも、三原のためでもある様に思います。三原のための物語はまだまだこれからかもしれませんが…(依頼するとも限らないですし…)さすがにもう返さなければ。一応次に借りたいという予約は入ってないようでしたが手にとってから借りられる方には迷惑ですよね。一カ月以上も私が占有してしまって同じ図書館を利用している方々すみませんでした。と言う事でまとまりのない感想ですが…梨木さんの何だか大きなものに抗えず動かされていく雰囲気が好きな方にはとってもお勧め!
2011年02月10日
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ストーリー・セラー 有川浩 著 (2010年8月20日発行 新潮社)【送料無料】ストーリー・セラー価格:1,365円(税込、送料別)SIDE:A仕事を続けるか、死に至るか…選択を迫られる妻。複雑な思考に脳を使えば使うほど『生命を維持するために必要な脳の領域』が劣化。思考することは寿命と引き換え、治療方法はない。致死性脳劣化症候群…妻のためにだけ名付けられた病。テレビを見ても映画を観ても本を読んでもいいが面白かったで終わらなければならない。彼女の余命を保つためには。しかしそれは彼女にとって…―こんな事になると知っていたら。俺は、絶対、あのとき君にあんなことを勧めなかったのに。(小説新潮2008年5月号別冊「Story Seller」に掲載)SIDE:B次はどうしよう…前は女性作家が死ぬ話だったから今度はその夫が死ぬ話にしたらと提案する夫。書きにくいなあと顔をしかめる妻に内容的にも対になると慄くな。さあ俺を殺せ!おどけて両手を広げる夫に確かにそれは面白そうと思う妻だが…だからこれはバチが当たったのだ。だから、あたしは今こんな話を聞いているのだ。(書き下ろし)ようやく図書館で借りることが出来ました。でも私の後にも予約は入っているのですぐ返さねば…SIDE:AもSIDE:Bもどちらも作家(書ける側)の妻と読者(読む側)の夫の物語。SIDE:Aでは死ぬ間際まで夫のために書き続ける妻を夫が、SIDE:Bでは死にゆく夫のために妻が書き続け看取ります。同じ職場に勤める二人がどう作家と読者として出会い結ばれ幸せな生活を送っている辺りは読んでいてもうニヤニヤ。夫は仕事が出来て濃やかな気配りが出来て人間関係も広く浅く卒がなかったり、料理が上手かったり。妻はとっても男らしかったり、仕事に没頭すると食生活が怪しくなるほどだったり。どちらも無意識に理屈っぽかったり。有川さんの作品らしい感じ。夫婦であれば避けられない家のごたごた。ごたごたと言うほどではなくても家族だけに言われたい放題とか…SIDE:Aは特に強烈でした。内容は書きませんが…で、その辺りはどこかで読んだ気がするのでもしかしたら既にSIDE:Aは読んでいたかもしれません。感想は書いてなかったけれど…それぞれ最期に向かっていく辺りは涙なしには読めません。ホント、読む側の夫の言う通り落ちて欲しい所に落ちて、予測を僅かに外してこうきたかと思わせるのが上手い。読む側のことも良くおわかりで…と夫達と同じ気持ちなのは私も書く側ではなく読む側だからでしょうね。(読書に関してだけで私はあんなに濃やかじゃないけどね)妻の作家が有川さん本人であるかのような…後書き?もどこまでが本当でどこからが嘘なのか(全てが本当なのか、全てが嘘なのか)、あれはまだ作品であり後書きに見せかけているだけなのでしょうけど。(SIDE:Bとページの縁に書かれているし…)SIDE:Aの方がドラマチックでこってりした感じ。SIDE:Bの方が現実に有りそうな感じ。どちらも一気読み。せめて返却するまでにもう一度!と繰り返し読んでしまいました。
2011年01月26日
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家の色々が忙しかったり(年末だけに…)、11月末に読んだ本の感想が書けなかったりと最近休みがちでしたがこれではいかんと取りあえず読書メモ。コミックも含みます。今夜はふたご座流星群も極大で天気も回復してきましたしね。(風が強いけど…)【送料無料】君と僕。(9)価格:420円(税込、送料別)高3になりました。まだまだ先の事とは思いながらもぼちぼち進路もね。これまでのんびりだった春ちゃんがざわざわしている様子が…修学旅行にハプニングはつきものですが…期待を裏切らない?千鶴君と先生もですか?要がおねいさんにモテモテ?危ういところを…え!?春ちゃんが!?でも次は来年の9月。まだまだ先ですがのんびり待ちます。【送料無料】〈勾玉〉の世界価格:1,200円(税込、送料別)空色勾玉の書き下ろしスピンオフ「潮もかなひぬ」収録!単行本未収録の上田ひろみ(「これは王国の鍵」「樹上のゆりかご」)のお話も!!これがベースになっていたのね。中沢新一さんとの対談では日本人とファンタジーについて。宗教は出来るだけ避けて通ってきた私もファンタジーと並行して神話は読んできたので成程な感じでした。これが掲載された時のダ・ヴィンチは読んでいなかったので良かったです!ユリイカでの上橋菜穂子さんとの対談も再収録。(上橋さんってやっぱり食べ物に拘るなあ)お二人の読書傾向が似ていたり、嗜好の違いが作品にも現れていたり…作家としてどうデビューされたのか、あの作品が生まれたのは?などなどお二人のファンなら必見!(必読?)そして荻原さんの既刊全作品があらすじ付きで紹介されています。参考になります。読んでいたら再読したくなった作品がいくつも!文庫版で出ているものだけでも買おうかと思ってしまいます。(ほとんど図書館で借りているのです) のだめカンタービレ(25)価格:439円(税込、送料別)いよいよ本当の最終巻。色々と余裕のない千秋が皆に支えられているのが良かった。最後はのだめのアシストで。峰君の演出が認められる展開もあったのには驚きでしたが…黒木くんとターニャもね。 酵母の発酵について検索していた時に↑のマンガを紹介されていた方がいたので読んでみたら甘酒作りたくなった。温度管理を考えると安い炊飯器か温度調整出来るヨーグルトメーカーがしくなったり…↓読んだ時も思ったけど色々作ってみたくなるよね。植物図鑑価格:1,575円(税込、送料別)
2010年12月14日
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いなだ詩穂さんによってコミックス化され、アニメ化もされたというのに新刊はおろか既刊でさえも古書店で手に入れるか、誰かに借りるかしなければ読むことが出来なかった小野不由美さんのゴーストハントシリーズ。(私は幸い以前住んでいた所の図書館で借りることが出来ましたが…)ゴーストハント(12)価格:440円(税込、送料別)↑今年の9月に発売されたゴーストハント12巻(最終巻)に告知があったそうですが、大幅加筆のうえ完全版として刊行されることになりました。 (「よろず屋の猫」の☆mamさんのゴーストハント12巻の感想を読んで知りました。☆mamさんありがとうございました)で、↓楽天ブックスに予約受付中と出ているではないですか!?表紙も出ているので間もなく発行されるのだなあと実感。ゴーストハント1 旧校舎怪談価格:1,260円(税込、送料別)文庫で無いのがちょっと懐に痛いですが本は出た時に買わないと…大幅加筆とは一体どの程度なのでしょうか?もしや中庭同盟に書かれたお話も入るのでしょうか?幽BOOKSだけに怪談の色が強くなっている?完全な新刊とはいえないかもしれませんが楽しみです。早速予約してしまいました。ダ・ヴィンチ 2010年 12月号 [雑誌]価格:490円(税込、送料別)これは読まないと!↑は在庫なしの様ですが近くの図書館に置いてあったはず!急げ!!【ドラマCD付き限定版】ゴーストハント 12巻著:いなだ詩穂/原作:小野不由美価格:2,580円(税込、送料別)コミック版ゴーストハント12巻(最終巻)のドラマCD付き限定版。こちらはまだ在庫がある様です。この商品はポイント5倍です!!【漫画】ゴーストハント (1-12巻 最新巻) 【全巻セット】 【新...価格:4,990円(税込、送料込)全巻セットも!
2010年11月10日
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電脳コイルの公式サイトの方でも小説版「電脳コイル 13」の発売日等が発表されました。先日の日記にも書きましたがアマゾンでは11月18日発売予定となっていますが、公式サイトでは11月20日となってますね。「ついに完結!!」と赤で囲まれて書かれているのがいよいよ終わってしまうのだなあと実感させます。そして「シリーズ完結記念プレゼント!」のお知らせが!?アマゾンで購入すると「ハシモトフミエ責任編集 号外!大黒小学校6年3組学級新聞」PDFファイルがプレゼントされるようです。(詳細はこちら)フミエちゃんの責任編集なら思わぬ噂も!?楽天のポイントを使って楽天ブックスで購入しようと思い待っていたのですが予約ページも出ないしアマゾンなら特典があると聞くと今回はアマゾンで購入か?楽天ブックスさんでも是非何か特典お願いします!電脳コイル(12)価格:900円(税込、送料別)楽天ブックスではまだ12巻までした出ていないのですよ。
2010年11月05日
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公式サイトではまだ発表されていませんがAmazonでは予約受付中となりました。楽天ブックスはまだの様です。2010年11月18日発売!12巻末の時点で今秋と発表されていましたが予想通り11月となりました。他の巻が900円の所最終巻は950円。それはかなりページ数が多いってことでしょうか?内容紹介でも最終巻と書かれていますのでもう本当にこれで終わりの様ですよ、藍麦さん。イサコをヤサコが救おうとするが…と書かれているのでアニメと同じエピソードなのでしょうか?それとも?何にせよ宮村さんが子ども達の最後のメガネの冒険をどう描きどう締めくくるのか楽しみにしたいと思います。(ヤサコとイサコがメインではあってもアニメとは違い他の子ども達も絡んで欲しいなあ。小説版の良さはどの子ども達にもスポットが当てられ魅力的に書かれていた事だと思うので…)カバー画も出ていますね。ヤサコとイサコが交差点で行きかうも別々の道を進む感じです。何にせよこれが最後。発売日が楽しみです。電脳コイル(12)価格:900円(税込、送料別)あの後イサコはどうなったのでしょう?止めようとしたガチャは何を知っていたのでしょう?ハラケンにもぼちぼち起きてもらいたいものです。
2010年10月28日
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ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦 著 くまおり純 装画 鈴木久美 装丁(平成22年5月30日初版発行 角川書店)ペンギン・ハイウェイ価格:1,680円(税込、送料別)レゴブロックで作った様なかわいらしくて明るい色の家が広がる郊外の街、集団登校途中の小学生達は歯科医院に隣接する分譲予定の空き地でたくさんのペンギンと遭遇する。驚きのあまり誰一人身動きしない中、一人ペンギンに近づき、観察し、スケッチする小学4年生の「ぼく」。父から書き方を教わり南方熊楠の様に毎日びっくりされるほど書いているノートに。ペンギン研究の一ページ目。朝の教室はペンギンの話題でもちきり。目撃して得意になる子達。普段はあまり話さない子もスケッチを見せてと「ぼく」に寄ってくるほど。ペンギンなんて珍しくもないと「見損ねた」スズキ君が怒ってまわる。ペンギンそのものではなくこの街にペンギンが現れた現象自体が珍しいというのに。下校途中歯科医院に寄った「ぼく」は待合室にスズキ君を見つける。クラスでもっとも声が大きくて力が強いスズキ君は「ぼく」と探検隊を組むウチダ君や他の男子にいじわるをすることがある。それは間違っていると考える「ぼく」はスズキ君に歯の中がバイキンだらけになる奇病で全部抜くしかないのだと嘘を吹きこむ。診察室からはスズキ君の泣き声が。診察室から出てきたお姉さんは「ぼく」を窘めナマイキだと呆れる。日曜日。ウチダ君と探検に出かけた「ぼく」はペンギン達と再び遭遇!ペンギンを数え、追い、ペンギン・ハイウェイ調査を開始するが、途中で逸れてしまう。これまで作った地図を広げウチダ君とペンギンがどこからやってきたのか検討する「ぼく」だが、気づかないうちに周りをスズキ君と手下に囲まれてしまう。何とか逃げ出す二人だが、コーラの空き缶に足を取られ捕まってしまう「ぼく」。バスターミナルに連行され自販機に縛りつけられ地図を取り上げられノートを滅茶苦茶にされる。縛られたまま置いて行かれた「ぼく」は抜け出ることも出来ず誰かが通りかかって助けてくれるの待つ。抜けかけの乳歯を舌で押し、季節外れのジングルベルをランラン歌いながら。そこにお姉さんが現れ、仕返しされても仕方がないと言いながらも助けてくれる。乳歯を抜こうとしている「ぼく」に実験だと乳歯に糸を巻き付け引っ張ろうとするお姉さんだがついお姉さんにあわせて動いてしまい抜けない。そこで良く見ている様にと缶コーラを放り投げるお姉さん。くるくると回転し上昇していく缶は…ペンギンの謎。お姉さんの謎。そして…謎を解き明かすべく実験と探検と観察と考察をする「ぼく」達だったが…初出「野生時代」2007年4、12月号、2008年1、2、4-10月号単行本化にあたって大幅加筆夏に図書館で借りるも読んでいる途中で返却日が来てしまった(予約も入っていましたし)ため一旦返却。今月になってまた借りることが出来すぐに読了。感想書くまでに時間が空いてしまったのでちょっと書き辛くいつも以上に散漫な感想ですが…昨日より今日、今日より明日と日々成長する努力を怠らない「ぼく」「少年」「アオヤマ君」。ノートに書いて描いて考えて…立派な大人になるために。頭を使うので糖分を要したり、頭の使い過ぎで妹より早い時間に眠くなってしまったり、急激に眠くなって歯を磨き忘れたり…で虫歯になったり…思考は大人びているけれど心身ともに子どもというか成長途上。お姉さんじゃないけどホントナマイキ。で、可愛い奴です。前半の頭でっかちというかその気はなくても知識のひけらかしな感じは鼻につく感じだったのですが、ついつい喋り過ぎなのは止められないだけで寡黙なウチダ君を尊敬しているし、それもまた可愛く、そしてカッコ良くなっていきます。友達のために仕返ししたり、友達のためとは言え断りもなくやってしまった事を詫びたり、時には恥よりも正しいと思う自分を曲げない事(小学生も4年生だと結構も捨て身な方法ではありました)を選ぶ頑固さを示したり…暴君スズキ君。少年に歯科医院で脅されたり、偶然に時を遡ったり、功名心に駆られてついついハマモトさんの大切な研究まで話してしまって許さないと言われるほど嫌われてしまったり、暴君の割に散々な目にあっていましたが、最後にはワルだけに裏口を教えたり少年を逃がしたりと大活躍。彼も少年同様大人になりましたよね。謎についてはどんな事象でどうつながり合っているのかは分かったけれど(少年達は観察者としては優れていたと思うのですよ。街やハマモトさんのお父さん達を助け出す事は出来たのですが)謎の解明には至らずお姉さんとの再会も可能かどうかは分かりません。お姉さんは一体何だったのか?気になりますが多分これはどうでも良い事なのです。お姉さんと過ごした時間、お姉さんへの気持ちが大切なのです。それでもいつかお姉さんと再会出来ると良いですね。ノートや研究に対するお父さんの見解が良かったです。世界の果てや謎。解明されると悲しい事もありますよね。知らなかった方が良かった事も。それでもどうしようもなく解明されることもありますし、しなければならない事もあります。自分の気持ちとは関係ない所で…秋に読むには少し切ないラストですがお勧めします。
2010年10月26日
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獣の奏者 外伝 刹那 上橋菜穂子 著 浅野隆広 装画 坂川栄治+田中久子(坂川事務所) 装丁 (2010年9月3日第一刷発行 講談社)獣の奏者(外伝)価格:1,575円(税込、送料別)王国の行く末を左右しかねない、政治的運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、また、ひとりの母親として、いかに生きていたのか。時の過ぎ行く速さ、人生の儚さ知る大人たちの恋情、そして、一日一日を惜しむように暮らしていた彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。(カバーそでより)「刹那」出産間近になっても陣痛が弱い。エリンの生死は国政に関わる大事。真王からは自分のお産を任せた産ノ医術師の愛弟子が、王宮からは伝報使が派遣されてくる。出産後即エリンと子の生死を伝えるために。ごめんね。生まれてくる前から、こんな目にあわせて…エリンが苦しむ産室を隔てる壁を見詰めるイアルはエリンが家を訪ねてきた時を回想する。あのとき家にあげずに…どこか下町で夕食をとりながら話し、それだけで帰していたら、何か違っていたのだろうか…〈降臨の野〉での奇跡の後、堅き楯の誓いを解き平民となり、指物師である幼馴染・ヤントクを頼り仕事を始めたイアル。そんなイアルの元にエリンが訪ねてきた。ラザル王獣保護場で突然発生した王獣達の病の原因究明と治療を命じらラザルに滞在中のエリン。その後も食材を持ってはイアルの家へ〈餌やり〉に訪ねてくるように…だが、突然来なくなるエリン。何故急に来なくなっただろう?何故来てくれていたのだろう?エリンとのとりとめのない会話の端々までも辿っている自分に気付いたイアルは引き返せない所まで来てしまった事を悟る。再び会いに来てくれたとしてもカザルムに帰さなければ…いまならまだ…しかし堅き楯の同僚だったカイルからエリンが訪ねてきた時の様子を聞いたイアルはラザルへと向かい警備の薄い森から忍びエリンを探す。王獣舎から漏れる光。うずくまり小刻みに身体を震わせ泣くエリン。これまでに見た事が無い姿に訪ねて来ては笑顔で今日あったあれこれを話していった明るいエリンの笑顔が浮かび胸が苦しくなるイアル。一人で抱えるには重すぎるエリンの哀しみや不安。会えば明るい顔しか見せられない…そういう人なのだ。愛おしさを感じるイアルだが…数日後、エリンは再びイアルの元を訪れる。エリンの様子からカザルムに帰るのか尋ねるイアル。エリンは特滋水の濃度と調合の割合が判明したが二頭の王獣を死なせてしまったと話す。あきらめてしまったかのような遠い声。イアルはカイルの宿直明けを待ってまでしてここを訪れてくれた甲斐があったのか尋ねる。居を突かれ無防備な顔を見せ、ギュッと目を閉じ俯き…ここでご飯を食べていると…見ているものにちゃんと色があって…ラザルにいると全てが薄い膜を隔てているようで…外からの笛の音が大きくなり子ども達の歓声が響き…明後日は龕灯祭り。龕灯作りは指物師の腕の見せ所。イアルも手伝ったと聞き驚くエリン。エリンを祭りに誘うイアル。そして…エリンの出産を待つイアルの回想の形で語られるイアルとエリンとの馴れ初め。王都での二人の暮らし、出産を控えカザルムへ…「秘め事」タムユアン学舎で年齢も身分も学科も異なってはいたが取る者が少ない古詩の講義で意気投合し共に時を過ごしたエサル、ジョウン、ユアン。下級貴族の二人姉妹の長女として生まれたエサルは同じ下級貴族の二男を婿に取り家を継がねばならない運命にあった。しかし貴族の妻として暮らす運命を望まなかったエサルは総領娘の座を妹に譲り、主な収入源である薬草マキオリの栽培に力を尽くしたいと父に願い出る。そのためにリオランを退学しタムユアン学舎で生き物について学ぶため編入ノ試しを受けたいと…男よりもマキオリ…念願叶い薬草学科に進むエサル。貴族と高級職能階層の子息が学ぶタムユアンではほとんどの者が夫々の格にあった家同士で縁組が組まれており、ジョウンもユアンも許嫁がいたため、エサルとは将来連れ添う可能性はなく気楽な間柄ではあったが…真王ハルミヤ陛下の息女リノミヤの誕生祝宴に行こうとエサルとジョウンを誘うユアン。上級貴族専門の医術師であるユアンの父がかつて命を救った貴族から招待状を譲り受けたのだと…願っても得られない機会に是非行きたいと答えるジョウンだがエサルはユアンが許嫁と一緒にいる姿を見たくないと思いそうした席は苦手だと断ってしまう。既に父に返事をしてしまったとユアン。許嫁も風邪のため来られないと…後悔するエサルだが、尻込みするエサルを引っ張りだそうとするジョウンが人生何でも経験だと熱弁をふるいだす。仕方がない風を装い招待を受けると答えるエサル。宴当日。ユアンの家の馬車に揺られ向かう三人。そこでエサルは初めて王獣を目にする。そして…「初めての……」二歳の誕生日を迎えたジェシは未だに乳離れ出来ないでいた。這い這いも歩きだすのも言葉を話しだしたのも同じ頃に生まれたトムラ師の三番目の子どもヤムキちゃんに比べ早かったが、ヤムキちゃんはおっとり落ちついてジェシよりずっと心が成長している様な気がする…しかしジェシはこれから色々な事を諦めていかなければならない。乳離れも我儘を通せば通ると思わせるわけにはいかないと考えるエリンだが…-------------------------------------------------------------------------発刊直後はまだ近所の図書館の蔵書検索にも新着図書にも引っ掛からなかったため購入(or 近隣の図書館からの貸し出し)希望を出しました。受付の人がニヤニヤしておられるなあと思ったら…提出した翌週には貸出可のメールが!わ~い!!これまでの獣の奏者のシリーズも揃っていたので希望を出さずとも購入予定だったようです。思ったよりも早く借りる事が出来良かった!「刹那」はエリンとイアルの馴れ初めとエリン出産をイアルの語りで…「秘め事」はエサルが自身の恋と友情、王獣と関わるきっかけとなったあれこれを…「初めての……」は子育てに奮闘するエリンとジェシの乳離れを…エリンが背負った運命は重過ぎるほど重く過酷。イアルが背負った影も過去の柵も消え去るわけではない。二人の持つ闇は底知れない。しかし、生まれてきて良かったと思うエリンは諦めず、イアルにも諦めないでと迫る。自分が家族にとっては死んだものとされていても。生まれてくる子に生まれる前から重いものを背負わせねばならなかったとしても。生き物は生まれる場所を選べない。生まれる力を持たないものは生まれる前に流れてしまう事もあり、時にはおなかの子に母が連れ去られしまう事も…それでも不安や苦痛を見せまいとし人としての営みを求めるエリン。大概の女は無事に生むとヤントクの女房も…母は強いのです。更に逆境にあったエリンのお母さん、エリンが思う様に本当に強い人だったと思う。探求・完結編を読んだ時、王都に隠れ家を残していた様子から二人は新婚(同棲)時代も常に追われ逃げるように隠れ住んでいたのだろうと思っていました。確かに刹那でも追っ手や旧知の者に知られる不安があったりイアルが夢にうなされる場面や堪え切れず物に当たってしまう様子などもありましたが、互いへの想いに戸惑ったり子が生まれる事に自然と喜びが湧きあがってくる場面などが目に浮かぶように描かれているためか探求・解決編を読んだ時の様な言い知れない不安感はありませんでした。エリン粘り強く大胆です。エリンの立場からすれば一旦決めたら他の全てを置いて押しかけるしかなかったとは思いますが…エリンは妊娠出産も山あり谷あり。切迫流産でしょうか?イアルは男ばかりに囲まれていたから知らなかったと思っていた様ですが街に普通に住んでいても知らない旦那さんも多いと思う。逆子そして胎盤剥離?私も逆子だったため帝王切開しましたがエリンの世界では無いのかな?今でも胎盤剥離は怖い。義姉と今は成人した甥は出産の時かなり危険だった様です。最後にイアルに励まされたエリンのいきみでジェシがクルリと回った様です。無事に産まれて良かったですよ。二人のあれこれが、匂いや体温とかリアルなのですが、何と言うか上品なんですよ。〈奈落〉の描き方もイアルがカイルを訪ねるところもカイルが何をしていたのか想像はついてもね。(カイルがまた良いんですよ。ちょっとしか出てこないけど)それは「秘め事」の中のエサルとユアンでも感じました。その辺り、誰が読んでも良いが児童文学ではなく人生を半ば過ぎた人に向けた作品だと後書きに書かれている通りだと思いました。これから恋をして結ばれて子を為すだろう年齢の人達にも読んで欲しいけれど、そうした時期を過ぎた者だからこそな所も多いのです。なので若い人達はこれから何度もその年に合った読み方が出来、幸せだと思います。3つの内どれを何度も読み返していたかと言えば「秘め事」です。今までは既にエリン達の師であり親代わりでもあるエサルやジョウンしか知らなかったので。成程なタイトルにはドキドキしたり切なくなったり。(守り人のトロガイを思い出したり…)若いエサルはエリンと生きてきた場所、伴侶や子を得るかどうかの選択は異なっても自分の立場に抗い頑固で純粋でよく似ています。エサルだからこそ、そしてエサルを友としてこの道へと押しだしたジョウンだったからこそエリンを受け入れ導いてくれたのでしょうね。読んでいて学生の頃が懐かしく思い出されました。エサルの様に優秀でも努力家でもなく貴族の役割も隠さねばならぬ秘め事もなかったですが、それでも好きな事に無我夢中に打ち込み仲間とあれこれ言い交わしたかけがえのない時期が私にもあったのです。良い師にも恵まれましたし…そう思うと秘め事ではあっても学生さんにも読んでもらいたいかもしれません。最後に、「初めての……」私も上の子の乳離れは2歳過ぎ、下の子に至っては3歳近くまでかかったのでジェシの将来を思いきつく言いつつ止められない気持ちは分かります。あれはイアルの指摘通りやめられなかったに違いない。回りも気になるんだよね。元気過ぎるジェシに大変だけど乳を飲ませ幸せな時間を過ごすエリンはとても人間らしい。普通の悩めるお母さん。ジェシが生まれて良かった。エリンのためにもそう思う。この後を思うと悲しくなりますがそれでも幸せを確かに感じる時があって良かったと思いました。もちろん一気読み!何度も読み返してしまいました。秋の読書にお勧めします!
2010年10月13日
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ザ・万遊記 万城目学 著 石居麻耶 イラスト (2010年4月28日第一刷発行 集英社)【サイン本】万城目学『ザ・万遊記』価格:1,260円(税込、送料別)新聞や雑誌などに掲載されていた万城目学さんのエッセイをまとめたものです。「鹿男あをによし」のドラマ打ち上げ会場や映画「鴨川ホルモー」の撮影現場のレポート、本屋大賞や咲くやこの花賞・文化振興賞の授賞式の様子や大の秀吉びいき故生み出された「プリンセス・トヨトミ」の一場面のための国会見学レポート等々…万城目作品にまつわるあれこれが楽しい。スポーツ観戦と湯治のレポートでは、フットサルでのアキレス腱断裂実況中継&リハビリレポートだったり、天候不良で時間繰り上げ観戦できずも…アニメ「小公女セーラ」の結末に怒り、年を追うごとに感じる所は変わっても宮崎駿の「紅の豚」の凄みに感じ入り、一人の作家の全作品を読む企画に苦しみながらも挫折しなかった者にだけ味わうことが出来る豊饒な境地に達し…森見登美彦との邂逅!?そして何より熱く語られるのは今月の渡辺篤史。どこまで篤史が好きなんだ!?是非是非いつか大好きな篤史に想像では無く日曜の朝にご自宅を探ぽうされてご自慢の椅子に座ってもらったりアールを褒められてください!確かに渡辺篤史さんでなければ成り立たない番組ですよね。↑も読んでみたいかも。 登場人物の設定などは原作の方が好きだけどドラマはドラマで面白かった! 原作はどちらも面白かったし好きでした。映画未視聴。コミックも出ている様ですが未読。大阪城にしても商店街にしても見知った場所だけに読んでいるだけで場面が具体的に浮かび上がるのですよ。そうした所でもクスリと笑えるわけでして… 舞台は同じ京都の大学だし被ると言えば被っているよね。万城目さん森見さんどちらの作品も好きですが…
2010年09月28日
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購入したもののまだ未読のもの狼と香辛料(15)価格:578円(税込、送料別)ポケモンブラックより先に届いたのにまだ読んでいないのは電脳コイル12を読み返していたからです。帯によればこれも最終章突入。表紙のホロがいつもにも増して切ない表情に見える。図書館で借りてるシリーズなので先ずは予約のもの獣の奏者(外伝)価格:1,575円(税込、送料別)原作1・2と3・4の間のエリンとイアルが…3・4に思い起こす場面もありましたがやっぱり読んでみたい!上野さんよくぞ書いてくださいました!ありがとう!!しかし…図書館で検索したらまだ入ってなかった!(当たり前ですが…)購入をお願いしてみようと思います。予約したのにまだまだ刊行されないもの【予約】 落第忍者乱太郎公式キャラクターブック 忍たまの友 “天の巻”いつ出るんだろう?最初は7月発売がのびのびになっていますが…実写映画に合わせたり48巻(例年で行けば10月か11月頃だと思うのだけど…)に合わせて出るのでしょうか?天の巻だから地の巻も?
2010年09月21日
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電脳コイル12 宮村優子 著 磯光雄 原作 板津匡覧 カバー原画 (2010年7月31日初刷 徳間エッジ文庫 徳間書店)今より少しだけ未来の202X年。小学生の間では、ウェラブルコンピューター《電脳メガネ》が大流行していた。この《メガネ》をかけると、必殺技を手に入れたり、電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、《メガネ》を楽しめる時間には限りがあって……。自分をあやつる声の正体を知ったイサコ。そのほんとうの目的を聞かされても、声から離れることは出来なかった……。大黒市では《メガネ》グッズ店がつぎつぎと襲撃され、不思議な電能力を持つ京子が《メガネ》の小学生たちに狙われる。すべての事件の背後にイサコの存在を確信するヤサコは、ついにイサコとふたりだけの最終戦争を決意する―!(カバー裏より)不動小エリアのメガネグッズ店が襲われたと聞いたヤサコはフミエと偵察に向かう。開け放たれた店内は一見棚板が積み上げられ空っぽ。だがメガネを通すといくつも黒い穴が開き灰色の霧が立つ。かすかな音…イリーガル?否、ヌル?触れられれば古い空間に電脳体が奪われ戻れなくなってしまう…逃げようとする二人だが…動けない。そこにメガネを外せと声が…それはかつて敵として戦った観音小の三人組の一人。ツンツン頭のキタだった。不動小エリアは元々荒っぽく電脳技でケリがつかないとナマの暴力に発展する事も多かったと話すキタ。ここ2年ほどは収まっていたが、ある流民がいなくなって以来再び事件が起こり物騒で不安定な空間も増えている。その流民とは猫目。あの卒業文集の封印された作文を書いた猫目宗助だと…依存型と能力型の内、能力型流民である猫目。不動小エリアを猫目が仕切る様になって以来2つの流民間の抗争は収束。流民達は共存し、現役メガネつかい達への暴力事件も減っていたのに…突然、ふり向かないで!と息だけで囁くフミエ。通りがかった野次馬を装い店の外に出る三人。強烈な気配と敵意。走りだした三人の背後を複数の軽やかな足音が迫る。何とか逃げ切り息をつく三人。そういえば…観音小のメガネつかい達の中に大黒小のメガネつかい達の事を聞かれた者がいたとキタ。小学生ではなく年上の男が特殊な能力を持つ者を探していたと…大黒小で特殊能力と言えばイサコだが、大人にもマークされているイサコならば今更…フミエやダイチ達に京子について相談をするヤサコ。京子のメガネ無しで電脳世界を感知できる特殊能力とそれが原因で遭遇した様々な出来事について話す。ヌルに連れ去られそうになった事、頭部だけ古い空間に入ってしまった電脳ペットを救った事、隣のクラスのマトバが特殊能力を持つ子がいる筈だとメガシ屋に押し入ってきた事…次々に襲撃を受けるメガネグッズ店、特殊能力の持ち主を探る年上の男の存在…それはどちらも京子を?思い当たるのはメガシ屋に現れ困った事があったら力になると言ったメガマス社員の梶信彦だが…一方、猫目と再会したタマコはメガネで失った時間を取り戻すため猫目を探しここまで来たと話す。後二人、信彦と由史にも…メガネのイベントの後に体験したあの実験。あの後気を失い深い眠りについたタマコが目を覚ますと誰もいなくなっていた。あの時傷つき損なわれた魂の一部を取り戻すため離れ離れになった三人に会いたいと話すタマコだが…再会しても取り戻せる保証はないと猫目。それどころかもっと多くのものを失うかもしれない…どういう意味?と尋ねるタマコに一瞬言葉を飲む猫目だが、天沢勇子を支配しようとしている人物こそ信彦だと告げる。閉店間際のメガシ屋に再び信彦が現れる。遠まわしに追い返そうとするヤサコだがずかずかと踏み込む信彦。ヤサコを助けようとデンスケが信彦に飛びかかるが信彦には見えない。デンスケを助けようと京子が奥から現れる。そして京子に気づいてしまう信彦。信彦が帰った後、いさこおねえちゃんに、ゆかたのおねえちゃんに会いたいと言い出す京子。おねえちゃんなら、きっと、たすけてくれる。------------------------------------------------------------------夏休み中に刊行され、読んではいたのですが感想がすっかり遅くなってしまいました。今回もネタばれ無しでは書けなさそう(既に感想を書かれている方々も多いでしょうし…)なので未読の方はご注意ください。(もう少し踏み込んだ内容メモはこちら)11巻でイサコは遂に声の正体であり探し求めていた兄でもある信彦と対面。その信彦はヤサコの前にメガマス社員・梶信彦として登場。そして12巻。大まかに流れを書き出して見ると、大黒市では…メガネグッズ店連続襲撃。メガシ屋に梶信彦再来、京子と対面。ヤサコがイサコに頼むも断られる。メガシ屋襲撃と京子誘拐。バスの墓場で黒客を召集してのメタバグ狩り・京子分裂・キューブとの対決。イサコの小此木家訪問、デンスケの異変と封印されていた祖父の書斎。ヤサコから去るイサコ。マリリンマリーンからヤサコへ返答。遠い道が正しい。信彦がイサコにヤサコのメガネをクラッシュするよう命じる。ヤサコからイサコへクリスマスパーティの誘い。兄のためではなく自分のために戦う事にするイサコ。メガばあ帰還。メガシ屋にイサコ来店、メタタグ購入。(クリスマスイブ)渡り廊下でのヤサコとイサコの対決。新旧校舎の屋上に夫々立つヤサコとイサコ、最後の最後で裏をかいたヤサコの攻撃をガチャギリが制止しようとするが…(クリスマス)東陽山では…タマコがメガネで失ったモノを取り戻すため猫目を探したと話す。残り二人(信彦とヨシフミ)も探そうとしているタマコに忠告する猫目。タマコにハラケンの異変(眠りながら叫んだ)が知らされる。ヨシフミがハラケンの様な反応をしていたと猫目が思い出す。(クリスマス) メガシ屋襲撃を含む一連のメガネグッズ店襲撃には驚きました。流石に後味悪い。メガネに力をつけさせないためネットの噂で呷って自滅させるのがやり口として汚いと言うか…(問答無用なキューブが潔いとは言いませんが…)補導されても直ぐに解放されるとか季節の風物詩の様に信彦が語っている様子が…謝罪に来た時のマトバ達の言葉が正しいなら煽られただけでなく何かあったのかもと勘繰ってしまった。マトバが見せたメガネへの異常な執着やずうずうしさ。微妙な年齢とかリミットが近いからってあれほどのものなのだろうか?メガネが増幅するのだろうか。京子とメガばあのコンピューターを守ろうと自分を犠牲にするヤサコもちょっと…あの時それ以外の手はなくて相手も同じ小学生だったけど…これも怖い。アニメ版猫目のポジションの小説版信彦。兄だけにイサコが不憫です。信彦はイサコが自分のために動くのは当たり前、自分のためだけに動き存在しなければならないと思っている様に見えます。声として見守り応援していたと恩着せがましいけれどイサコの痛みや苦しみもモニター越しに見えていた筈なのに…ヤサコとイサコの戦いを見守るフミエ達とは随分違います。イサコはこれほど兄を探すために全てを費やしていたのに、声の正体に気づいても、対面した声の正体が本当に兄だと確認しても兄に逆らわずに従おうとしているのに…子どもの頃から変わらぬプライドの高さと子どもレベルの征服欲に大人の行動力まで身に付け、せめて兄の暴走を止めようとするイサコを阻みます。兄から許されたい、解放され自分を救いたいと願うイサコに信彦の言動は悲しく辛く切ない。京子の筋を直してやる場面など余計に切なくさせます。幼いイサコにとって優しいお兄ちゃんな一面も持っていたのですね。メガネを失っても失ったからこそ執着し、イサコに開かせようとしていたあっちの世界を使って全てのメガネつかいを、あらゆるものを思うがままに操り支配したいと考えている信彦。しかし操って何が出来るのかどうしたいのかは見えてきません。信彦こそが誰かに上手い事吹き込まれ操られている様な…信彦は自分から他者に目が向く事に敏感と言うか、自分に従わず意見する者に敏感と言うか…技術も持たず良くも悪くも目立たないヤサコが目障りで仕方ないと言った感じ。(ダイチ、フミエ、ハラケン達は一定の電脳力を評価すると言う事なのか?イイジマは学年トップだからOKなのか?メガネが無い子どもは人形とまで言っているのでメガネ有効期限内限定なのか?)ヤサコは成長していると思うけど…それは認めないと言うか見ないのね。イサコとヤサコが互いに自分と似たものを見つけているからこそもどかしかったりイラついたり辛辣になったりしている事には気づいてないのね。(フミエ達は気づいていたのに)信彦にとっては三人。猫目、タマコ、ヨシフミ達とは二度と会いたくないなんて…猫目がタマコに忠告した通りでした。今回はバスの墓場や渡り廊下などこれまでの戦いや出来事を再現する場面が多かった。京子の分裂には焦りましたがそれ以外はただ再現しているのではなく互いに熟知している敵でもあり仲間でもある皆と思い残す事が無い様存分にメガネを堪能している様に見えました。そして辿り直す事で今までは見えなかったり見て無かった事が見えてきたり理解できるようになってきたのだなあと。ヤサコとイサコの対決がどんな結果を齎すことになっても二人にとって避けて通れないのだとフミエもダイチ達も理解しているからこそ手出しはせずに見守ってくれたのでしょう。たとえ二人の身に何が起こっても目を逸らさないで…別行動していたガチャギリだけがイサコについて何かを掴んでおり止めようとしましたが何故?メガネのリミット?イサコは激しい痛みを堪えながらヤサコに対峙していたのでもしやイサコの電脳体の方がリミット?とも思ったりして…その他に気になったのは…バスの墓場でヤサコとイサコが聞いた囁きは誰が?メガばあが語った爺が開発に関係したあの空間はアニメ版のあれと同じか?旅先でメガばあが知った事とは?誰の行方が分かったのか?仏間の奥の不思議な廊下、メガばあが封印した書斎、デンスケの首輪の暗号、鍵をかけなくていいのかと言ったヤサコのセリフ…アニメ版と共通?タマコと猫目が言っていたイベントの後のあの実験で4人とも気を失ったとは?タマコ、猫目、ヨシフミそして4人目は信彦なのか?イサコなのか?マリリンマリーンがあの世でもこの世でもない所で人を助けている様ですが、それはバスの墓場でイサコが思い出した場所なのか?イサコに手を差し伸べたのはマリリンマリーンなのか?バラバラになったものを結びつける…マリリンマリーンと京子は同じ?行方不明のヨシフミはマイコ先生の弟だと思うのだけど何故行方不明?ハラケンとヨシフミが意識不明であっても物事に反応していたのか?ハラケンの叫びはヤサコがイサコを撃った事と関係があるのか?等々気になる所が幾らでも出てきて…と言う訳で書いては止め書いては止めとずるずる1カ月以上。次はとうとう最終巻の13巻。今秋と言う事ですが11月かな?と推測しております。
2010年09月17日
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家事増量中&家族の夏休み中につき落ちついてPCを触っていられません。しばらくの間こちらに読んだ本を列記していきます。気が向いたら一言感想をつけたり、時間が取れたら別記事にして感想を書けたら良いと思います。(最近読んだマンガはこちら)御厳の調べに舞い踊れ価格:580円(税込、送料別)水木しげるゲゲゲの大放談価格:1,260円(税込、送料別)悦子さんのエッセイで書かれていた事を別の視点(水木さんだったり奥様だったり荒俣さんだったり…)で見ることが出来ました。しょこたんや佐野史郎さんとの対談も!恋文の技術価格:1,575円(税込、送料別)こんな手紙なら面白いし文通も続きそうです。お姉様最強にして最凶!見どころのある少年への文通も面白かった。ボツになった恋文は確かに…四畳半…、夜は短し…、きつねの…も読まれることをお勧めします。電脳コイル(12)価格:900円(税込、送料別)お盆休み明けたら感想書きたい。美女と竹林価格:1,680円(税込、送料別)鍵谷さんの竹林の辺りは実話なのでしょうか?法螺話は法螺話で楽しいよね。我、天命を覆す価格:1,365円(税込、送料別) 今のじい様とはかなり印象が異なる青年晴明が!?十二神将との若菜さんとの出会いも!リュウ(『山』の下に『立』)斎がすっごい好青年。是非続き(書いて欲しい!)も読みたいなあ。これも感想書きたいです。とある魔術の禁書目録(21)価格:599円(税込、送料別)かのこちゃんとマドレーヌ夫人価格:903円(税込、送料別)
2010年08月05日
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6月末かそれとも7月かと待ちに待っていた小説版電脳コイル12。ようやく発売日が公式サイトに発表されました!8月2日の予定のようです。カバーイラストも既に発表されていますね。予告には「決戦のときが迫る!」とはありますが最終巻とは書いてませんね。ヤサコ対イサコ?いやいやイサコは信彦に動かされているのだから真の対決がまだまだ続くのか?と読む前から考えてしまいます。そんなわけで…夏休みの読書に是非!既刊は11巻ありますが、図書館によっては在庫があるのではないでしょうか?アニメとはまた違った電脳コイルの世界を!!楽天ブックスにはまだ出てませんね。取り合えず現在の最新刊を…電脳コイル(11)価格:900円(税込、送料別)
2010年07月14日
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RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた 荻原規子 著 酒井駒子 装画 (2010年5月30日初版発行 カドカワ銀のさじシリーズ 角川書店)RDGレッドデータガール(3)価格:1,680円(税込、送料別)学園祭の企画準備で、夏休みに鈴原泉水子たち生徒会執行部は、宗田真響の地元・長野県戸隠で合宿することになる。初めての経験に胸弾ませる泉水子だたが、合宿では真響の生徒会への思惑がさまざまな悶着を引き起こす。そこへ、真響の弟真夏の愛馬が危篤だという報せが……。それは、大きな災厄を引き起こす前触れだった! (カバー見返しより)セミナーハウスでの一件の後、生徒会長の仄香に気まずさを感じていた泉水子だが執行部の会議の席で仄香は素知らぬ顔。セミナーハウスで見聞きしたことも、影の生徒会長の村上穂高がいたことも別次元で起きたことであり学校やふだんの活動の時に混同して態度に出すのはルール違反なのだと知る泉水子。あの時、生徒会を追い出されてもいいと言いきった深行もどんな取り交わしがあったのか平然としている。会議は秋の学園祭に関する業務確認。伝統を持たない分思い切った企画がまかり通る鳳城学園祭は派手で全体運営が大変。その進行スケジュールは夏休みを無視しているとしか思えなかった。前期試験も無事終わり、夏休み目前、生徒会と学園祭実行委員会の合同会議で今年の学園祭のテーマが戦国時代であり、体育祭も学園祭に組み込み企画する条件で昨年より大きな予算運営することになった事が仄香から発表される。実行委員会が寄せ集めな事を考えると素案作りは執行部の仕事。夏休みは出ずっぱりかと執行部員達。そこで帰省をして良い事を確認する真夏。仄香は自分はどこにも行かないつもりだが後は一部のブレインが手伝ってくれればよいと答える。真響がブレインかどうか尋ね、例え真響が帰らなくても自分は帰ると宣言する真夏。そんな真夏を自己中だと真響が諌めるが、怒った真夏は生徒会室を飛び出てしまう。珍しくおろおろする真響。高等部に今年から入学した真夏なので帰省したいのは当然だろうと理解を示す仄香に8月はきょうだいの命日があると真響。真澄が亡くなったのは8月。真夏の言い分が正しいと深行が素早く言えば他の部員達も口々に同意。間をおいて真響が郷里戸隠での合宿を提案する。格安で家族の様にもてなしてくれる宿を用意できると真響。戸隠での合宿ならば真夏も…都心から離れた立地の学園は多少はマシとは言え夏休みに入れば冷房は消されてしまう。交通費と少しで涼しい高原と聞いて乗り気になる執行部員達。旅費は予定していなかったから自分は行かないし行かなくてもチャットなどで参加は出来ると深行。保護者に承認を得るべき、その結果で合宿を行うかを決定すると仄香。もし合宿が実現しなくても家に遊びに来ないかと泉水子を誘う真響。真澄が認めた泉水子と深行を。これまで友達の家に遊びに行く事もままならなかった泉水子は真響の誘いを嬉しく思い、玉倉神社で泉水子を待つ佐和に帰る前に戸隠に寄りたいと伝えるが佐和の返事はあまり芳しくない。その上、雪政にも戸隠行きを反対される。かつて修験場として高野山・比叡山に次いで栄えた戸隠。山伏とは異なる道・忍者を選んだかつての戸隠修験。それでも戸隠山が霊山である事に変わりない。そんな所に泉水子の様な子が出かけていったら何が起こるかわからないと雪政も佐和も危惧していたのだった。それでも泉水子が行くと言うのなら…役には立たないが深行を同行させると雪政。こうして真響と真夏の家に招かれ、合宿に向かう事になる泉水子と深行だが…泉水子と深行を招いた真響の思惑は?真響と真夏が呼びだした真澄とは?戸隠で何が?発売されたのは今年の5月末。ようやく借りることが出来ました!分かった事をメモ。真響と高柳のナンバーワン争いは学園でただ一人の世界遺産候補になるため。そのために真響も高柳も仲間を集めて備えていること。学園祭が本番?高柳が学園の本命と見られている節があること。パートナー枠は高柳への優遇を隠蔽するためと高柳の競争候補である可能性があること。判定するのは穂高先輩や仄香達判定者。判定者達は完全に中立の立場をとる。真響は真夏のために世界遺産候補を目指していること。真夏は真澄の様に心不全を起こす可能性がある事。二人の力は先祖返りで父も祖父もそんな力は持っていない事。でも一応父は二人の力を承知しているのね。(大学の研究何を専攻しているんだろう?)父は二人の力が他人に目をつけられた事も危惧していたようでした。そう言えば泉水子の高校入学前に父か雪政も世界遺産候補について何か言っていたような…泉水子が候補になる事を山伏達は望んでいたんでしたっけ?(1・2巻も借りれば良かった…)今回は真響と真夏が呼びだしている真澄の正体も…というかかなり厄介な…真夏は真澄の正体をはっきりとは知らなくても『よろこばせなければならない』と思ったのは肌で感じていたのでしょうね。それでも悪いものではない、良い悪いと断じてしまってはいけない存在と泉水子も感じていたわけですし…もっと話し合うべき泉水子と深行。泉水子は一人思い悩んで無茶(むしろ無自覚か?)するし深行は言葉が足りないし…紫子さん登場!学園祭で会いたかった様ですが娘のピンチに飛んできてくれました。二人とも知らされていない事ばかりですが、知る過程も試練の内なのかな?紫子さんによれば教えるわけにはいかないみたいでしたし…それにしても自分で強いと言える紫子さん、かっこよかった!玉倉山の人(?)って和宮?高柳が和宮に見た目が似ているのも気になりますね。一気読み!まだ未完結ですが下の2冊と合わせて夏休みの読書にいかがでしょうか?RDGレッドデータガール価格:1,680円(税込、送料別)RDGレッドデータガール(2)価格:1,680円(税込、送料別)
2010年06月29日
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お父ちゃんと私 父・水木しげるとのゲゲゲな日常 水木悦子 著 水木しげる 画 京極夏彦 with FISCO 装幀 (2008年3月25日 初版第一刷発行 株式会社やのまん)お父ちゃんと私価格:1,260円(税込、送料別)「早起きすると怒る」「クソの話で盛り上がる」「電化製品のトリセツは捨てる」「お父ちゃんが椅子から転げ落ちたら、その瞬間写真に撮る」―これすべて、水木的教育指導です(悦子) (カバー見返しより)妖怪漫画家・水木しげるさんの次女・悦子さんが書かれたエッセイ集です。妖怪専門誌「ようかいどうかわらわばん」に連載されていたそうです。執筆依頼された当時は「小学校の頃から作文は大のニガ手で…」と辞退されたとのことですが、なるほど、プロの文筆家が書いた様な洗練された文章ではありませんがそれだけにひょうきんでパワフルなお父ちゃんとお父ちゃんに振り回されながらも温かく見守っているご家族の様子が生き生きと伝わってきます。というか水木さん、日常からして面白過ぎる!マイブームとコレクションが凄い。睡眠への拘りや旺盛な食欲があのパワーの源なのでしょうか?人並み外れて丈夫な胃袋に至っては凄過ぎます!ベビイの頃からの筋金入りのズイボ(食いしん坊)ぶりには呆れたり笑ったり納得したり。そんな水木さんにもスランプな時期が…取材旅行にはびっくりな事も多くて…お父ちゃんに振り回されて怒ったり脱力したりしながらも心配したり可愛い!と思う悦子さんが良いです。幼い頃の悦子さんと水木さんのエピソードも面白かったりほっこりしたり。(株)やのまんの故・福永武司さんとお父ちゃんの水木さん、よくぞ勧めてくださった!図書館で予約、先週借りる事が出来ましたが一気読み!【送料無料】ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX 1 【DVD】価格:12,608円(税込、送料込) ゲゲゲの女房価格:1,155円(税込、送料別)↑のファンの方にもお勧めしますし、夏の読書にも!ゲゲゲの女房価格:1,260円(税込、送料別)こちらは予約一杯で中々順番が回ってきません。カランコロン漂泊記価格:1,155円(税込、送料別)↑作中にも出てくるコミックエッセイ。読んでみたいなあ。
2010年06月22日
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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海 著 (2009年12月発行 ダイヤモンド社)楽天ブックスのランキング(小説・ビジネス書部門)で上位に入っている↑これ。これほど人気ならきっと図書館にあるかもと思えばありました!予約したのは3月頃だったと思うのですが小さな町でも予約数が多く半月程前に貸出可能のお知らせを頂き読んでみました(2週間の貸出期限が迫り延長も不可だったため昨日返却しましたが…私の後には私が予約した時よりもさらに予約者が増えていましたよ)既にたくさんの方がレビューされているので簡単に感想だけ。正直な事を言えばこんなに簡単に皆が実践できるなら苦労はないだろうと思う。親友を甲子園に連れて行きたい、彼女の代わりにマネージャーをと思う主人公や最初はグダグダでもそもそも彼女の親友をマネージャーとして慕っていた部員達はきちんとした働きかけがあれば回っていくだろうなあとは思わなくもないですが、補充されたマネージャーや他の部に関してはちょっとありえないかと…(いくらやり甲斐を与えられてもねえ…)真摯で前向きな行動は素晴らしい事ですが…一歩間違えると道徳の教科書か宗教か?(ドラッガー信仰というのがあるのか?)と穿ってみたり…しかしこれをマネジメント入門の教科書としてみるのならば平易な文章でスラスラと読みやすくお約束展開とはいえドラマとして盛り上がりもあって入り込みやすく、その上具体例への落としこみが上手いため理解しやすくとても良い教材だと思いました。主人公が実は野球を嫌いだった…というのも好悪に関係なく実戦すべきだと言う様な事が前の方に書かれていたように思います(メンバーの好悪に関係なくだったかもですが拡張して成すべき対象の好悪にも関係ないのではないかと…)しそうした辺りも上手いなあと。そして結果を求めるべきではあっても、この場合はこれまでの経過も…なのが…恥ずかしながらこの年になるまでドラッガーの名も知らず、マネジメントも何となくしか分からず、しかし書かれている事は非常に納得がいく社会常識であり他人と何かを成し遂げるために役立つ知恵だと思いました。機会があればマネジメントの父 ドラッカー特集を参考に入門書辺りでも読んでみようと思います。小中学生でも読めるんじゃないかな?と思ったので↑を貼ってみました。社長さんを目指しているお子さんはもちろんそうでないお子さんにも。学級会、生徒会、部活動の運営に役立ちそうです。
2010年06月02日
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白狐魔記 天草の霧 斉藤洋 著 高畠純 装釘・挿絵 (2010年2月初版第一刷 偕成社)白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化ける事ができるようになった狐、白狐魔丸の人間探求の物語。江戸に幕府がひらかれ三十余年。九州島原で、飢饉や重税、そして信仰の弾圧に苦しむ農民が一斉蜂起した。一揆の大将は不思議な術と眼力をもつ若者。名を天草四郎時貞という。(カバー見返しより)師である仙人が心をあらってくると天竺に出かけてから三百六十余年。その間、足利幕府の攻防を目の当たりにし本能寺で織田信長の死にも立ち会った白狐魔丸は信長の死後、吉野で雅姫と会ってから白駒山に戻った。信長の後を継いだ豊臣が滅び徳川の世となり今は三代将軍家光の治世。崖につきだした小舟形の岩の上でまだ戻らぬ仙人を思う白狐魔丸の耳に聞こえてきたのは仙人を呼ぶ声。赤い陣羽織に南蛮堂と描かれた白い鉢巻きと旗の男は白い大狐の姿をした仙人の弟子になるため白駒山にやってきたという。それは白駒山の頂から見える場所で殺生しようとする者を懲らしめてきた白狐魔丸の姿。仙人に代わって山を守っているという気持ちはあっても自分が仙人になっているとは思っていなかった白狐魔丸はだれかを弟子にするなど考えたことはなかった。弟子にしてもらいおのれの術にみがきをかけるのだという男は白い大狐を見なかったかと人間に化けた白狐魔丸に尋ねる。殺生を禁じる大狐は化け物ではなく仙人が化けたものに違いないと…理屈の通った男の言葉と男の言うおのれの術。気になった白狐魔丸が術の様なものができるのかと男に問えば呪文を唱え手を振る。すると枯れ枝に小さな炎が…術を見ても驚かない白狐魔丸を仙人様と呼び、弟子にしてもらうまで動かないと粘る男は南蛮堂煙之丞だと名乗り住みつく。煙之丞を諦めさせるため白駒山から姿を消し京へ遊びに行く白狐魔丸だが、帰ってみれば術の稽古をする煙之丞の声と…あの声は…仙人様!仙人は白狐大仙の師匠だと名乗り煙之丞に稽古をつけていた。積もる話もあるだろうが弟子と話があるのだと煙之丞に稽古を続けさせ山の上に向かう仙人。白狐魔丸に久し振りに帰ってきたこの国で再び騒動が起きそうになっていると憂う仙人。一向一揆を例えに欲得ずくの争いならば損をすると思えば止めるが、神様が後ろについている戦いはそうはいかないと話す仙人。キリシタンの僧を送りこみ人心を奪い冨も奪おうとした南蛮。上手く行けば手を血で汚さずにこの国を思い通りに動かす事も…南蛮寺のうちこわし、島原では家光の命を受けた領主松倉重政がキリシタンを厳しく処刑、そして南蛮人の追放。神仏を篤く信仰する者達は一時的にはおさまっても民の心は領主から離れキリシタン僧を慕う様になるだろうと仙人。そればかりか重政の後を継いだ勝家は領民から法外な年貢を取り立てようとしており、キリシタンでない者も…この国のキリシタンと幕府の軍勢が戦えば血を流すのはこの国の民百姓と武士。その戦いはどちらかが死に絶えるまで終わらないだろうと…久し振りの白狐魔記です。読んだのは1カ月近く前だったのですが中々感想を書けませんでした。(と言う事であやふやな所もありますがご容赦を!感想書いている途中に本は図書館に返してしまったので…)中々出ないので前巻の「戦国の雲」で終わりだった?イヤイヤ前巻も出るまで間が開いたし…と半ばあきらめ半ば気長に待っておりました。これまで仙人や雅姫ら白狐魔丸が師と仰いだり人(狐)生経験豊富な年長者として親しみを持った人物(?)はいましたが、今回は煙之丞と言う弟子が…それも白狐魔丸より先に仙人様が弟子の弟子と認めてしまったようです。(と言う訳で仙人様お帰りになりました。そして煙之丞を弟子の弟子と認めたのはどちらかと言えば白狐魔丸の成長のためだと感じましたが…)今回は島原の乱。乱が起こるに至った背景、これまでのあれこれは仙人様と白狐魔丸の会話と回想で解説。重税を課せられ飢餓にある人々、怒りの矛先を向けられた仏僧…弾圧されたキリシタンの村々を白狐魔丸が辿って行く様子は白狐魔丸視点で淡々と(悲しみも怒りも…)。白狐魔丸の弟子になった煙之丞は板倉重昌の忍。九州でキリシタンが蜂起したら鎮圧する様命じられた主のため働きます。重昌の傍に仕える桜木と名乗る若武者は雅姫!重昌は雅姫好みの時輔に似た平氏顔。気性は荒くも激しくもなく穏やか。その上白狐魔丸が話す信長の話など変に思わず受け止めたり…重昌について話す雅姫が可愛いのですよ。それだけに…重昌が白狐魔丸から信長の鼓や信長の最期について話す時の態度や雅姫を使いに出したあたりであの最期は予想してはいましたが…雅姫に気づかせなかった重昌は本当素敵な人だったのでしょうね。仇討に燃える雅姫の姿は…恐ろしく強く痛々しい。仇をとっても手柄(首)はくれてやる煙之丞は長く生きる事も武士として出世する事も望まず。それでも師である白狐大仙様の目を汚すまいとしたり冷静だったと思いました。白狐魔丸を変わらず師と仰ぐ煙之丞ですが術を極める理由も無くなってしまいましたし、不老不死にならない様修行は止める様です。さて、私は天草四郎には怪しく妖しいどこか煌びやかなイメージ(多分映画の影響)これですね。甦った方が刷り込まれてました。↑を持っていたので見た目は少年でも自らデウスの子と言って憚らず(雅姫は四郎がそう言いつつ一人前ではないという態度をとり甘えていると指摘していましたが…)、揺るがないと言うよりは疑問にも思わない信仰心と力(術も扇動する力も)を見せられ、見た目からオドロオドロしいよりも余計に怖く感じました。それでも雅姫の敵では無かったようですが…長島の一向一揆の時も悲惨でしたが今回も…それでも殉教するより生きたいと思う人々を随分助ける事は出来たのではないでしょうか?最後の最後まで砦に残った人も僅かですが逃す事が出来ましたし…次は「元禄の雪」忠臣蔵でしょうか?それとも?元禄も色々な人物が登場しそうで楽しみです。(そういえば今回は宮本武蔵もちょろっと登場してましたね)以下続刊と言う事はまだまだ続くと期待して良いですか?斉藤洋の歴史ファンタジー 白狐魔記これは既刊5冊セットでしょうか?源平の風 既刊の4冊。最後の「戦国の雲」からは4年。洛中から戦国は6年だったからまだ早かったと言うべきでしょうか?それにしても最初の「源平の風」からは14年も経つんですねえ。子ども達もまだ小さくて行きつけのスーパーの近くに月1で来ていた移動図書館で見つけた時これは面白いそうだ!とうれしかったものです。「ジーク」の続きも出ないかなあと思ったりして…(あれは1・2で完結なのかもですが…)
2010年06月02日
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電脳コイル11 宮村優子 著 磯光雄 原作 板津匡覧 カバー原画 (2010年3月31日初刷 徳間書店)今より少しだけ未来の202X年。小学生の間でがウェラブルコンピューター《電脳メガネ》が大流行していた。この《メガネ》をかけると、必殺技を手に入れたり、電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし《メガネ》を楽しめる時間には限りがあって……。兄を捜す最後の手段として、イサコは声と会うことを決意する。不安にさいなまれるヤサコは「会わないで」ととめるが……。一方タマコは、《メガネ流民》となっているかつての仲間、猫目の行方を追って西陽海へと向かっていた。イサコをあやつる声の正体とは?《メガネ流民》を率いる猫目の目的は?8年前に生まれた秘密、カンナの事故の真相……謎がつぎつぎと明かされ、《メガネ》を巡る子どもたちの冒険は、いよいよクライマックスへと近づく!(カバー裏より)アニメ版とはまた異なった物語である小説版電脳コイル。アニメと共通する場面で時間の流れがどの辺りにあるかを示している以外はかなりオリジナルな展開が綴られています。今回特に小説版だけの設定で明らかになった事も多く(そして更なる謎が…)、それに触れずネタばれ無しに感想を書くのは難しいです。それに刊行されてから一か月以上経ちますし(本当は単に感想を書くのが遅くなっただけなんですが…)…と言う訳で読書感想は出来るだけネタばれ無しで書くのが信条ですが、今回は思いっきりネタばれしてしまっております。どうぞネタばれを好まない未読の方はご注意ください。以下感想です。一応空白を明け背景色に近い色で記述します。(見えてしまっていたらごめんなさい)とうとう、イサコが"声"と対面!イサコに指示を出していた声の正体はアニメでは猫目でしたが…兄ですか!?兄生きてたの?イサコが兄を取り戻すために頼りにしていた人物こそが捜していた兄!?決定的だったのはイサコと信彦しか知りえない呼び名"ヤサコ"。優しい子と書いて優子だったらよかったのに…ヤサコと呼ぶ兄の笑顔は嬉しいけれど…呼ばれる度自分の名と自分自身を否定され続けてきたイサコ。あの事故以来、有効期限内なのにメガネが切れてしまった信彦。事故で倒れた者の多くは事故の事を覚えていなかったがメガネが切れる事は無かった。信彦以外の3人の仲間は事故の事も覚えていたし事故が起きる前と同様メガネを使い電脳友人ミチコとも遊んでいた。事故の事は覚えていてもメガネが切れた信彦は哀れまれる事を恐れメガネが切れた事もメガネが切れる原因であろう事故の事も隠した。記憶が残ってもメガネが切れた者はその事実を隠したからあれほど大きな事故でも公にはならなかったのだろうと…イベント当日、何故か信彦の部屋を滅茶苦茶にした幼いイサコ。部屋を滅茶苦茶にされなかったら風邪をひいた信彦はイベントには行かなかっただろうに…信彦がイベントに行かなかったらメガネが切れる様な事にはならなかっただろうに…メガネが切れたのはイサコの所為だと責める信彦はイサコに自分の野望を語る。幼い頃からメガネ無しで電脳世界を感知出来ていた"永遠のメガネ"を持つイサコを使いメガネ世代の子どもやその親を思うがままに操ろうと考えている兄。あの事故をきっかけにメガネは切れてしまったが、自分はメガネが無くても他者より上なのだと…出来ないと断るイサコを責め、外見は見知らぬ(!?)大人になっても失踪当時から成長の無い自分より幼い思考の兄を憐れみ零れるイサコの涙を恐れや怯えからだと思い込み、兄の自分こそがイサコの保護者であるかの様に…仲間を捜すタマコは猫目と再会。猫目の行方を追い猫目母を訪ね、猫目父である部長さんと会い、猫目が目撃された場所を訪ね歩くタマコ。これまで子ども達を守るために違法ソフトや古い空間の削除に全力を注いでいたタマコにとっては初めて知る事も多かったようです。メガネ流民を守るサイバーカフェの存在。流民には有効期限を過ぎメガネが切れてもメガネをかけ続ける依存型と有効期限が過ぎてもメガネが切れていない能力型がある事。能力型流民はメガネ狩りを恐れている事。タマコは流民の少年に聞き現在の猫目について知る。猫目が流民を守っていた事。猫目は能力型流民である事。去年大きな電脳事故があった東陽山に依存型流民のムジカと向かった事。タマコは西陽海まで電車で行きしばらく滞在し猫目を捜している事を印象付け東陽山へ…タマコに近づいて来たのは流民を装ったメガネ狩りをする側。東陽山での電脳事故はメガネ流民の仕業だと考えていた彼等は流民の頂点に立つ猫目を狙いタマコを取り込もうとするがムジカが現れ…皮肉屋で自分から他人を助けようと動く子どもでは無かった小学生の頃の猫目からは想像がつかない流民達から頼られている現在の猫目はブランクを感じさせずタマコを迎え…一方、ヤサコは空間が不安定な事から起きる不具合を自分で対処して貰おうとメガシ屋を再開しますが…メガネをかけていない京子が電脳ペットにおふだを張り治療したと聞いた者達が京子を求め…メガバアはまだ旅の途中。ハラケンはアニメ版同様眠りにつき充電中?イサコの悲しみに涙を?最後の場面で信彦らしい男がメガシ屋に現れ…ヤサコピンチ!?で次回。兄信彦と再会したイサコと猫目と再会したタマコで明暗分かれた感じ。イサコは信彦からはメガネが切れたのはイサコの所為だと詰られ、イサコ自身も信彦がメガネに執着し続けるのは自分の所為だと…信彦から責められ自分でも自身を責めるイサコが不憫でした。アニメではイサコの治療のために死んだ兄・信彦そっくりな4423が登場しました。おじいからデンスケを貰ったヤサコはイサコの治療のための空間に偶然紛れこんで4423と対面し秘密の暗号名"ヤサコ"を与えられましたが、小説版ではイサコが優しい子"ヤサコ"であれと信彦から呼ばれ戒められていた様です。アニメ版の4423というイサコの持つ兄像があったので信彦はイサコにとって優しくて大好きな存在だと勝手に思っておりましたが…信彦はあの事故でメガネが切れてしまった者達が憐れまれる事を恐れて隠したのだと言っておりましたが全員揃ってそうしたとは思えません。メガマス関係者以外にも近くに大人もいたでしょうからやはり事故は何らかの理由によって人為的に隠蔽されたのだと思いますが…初めてのメガネユーザーとして誇りを持ち、メガネが切れた現在は技術者としてメガネに精通し(ているらしい)信彦。大人用メガネの開発は…この辺りはアニメと同じ設定なのでしょうか?それにしても結局はメガネを失った屈辱を自分で昇華させる事無く、イサコを使って他者を支配しようとする所がどうしようもない。さぞや永遠のメガネを持つイサコが羨ましかった事でしょう。アニメ版猫目はイサコを利用して自分の両親が開発した他者を操作出来る技術の有意性を見せ権威と家庭を回復(その結果自分達以外に犠牲が出ようとも…)しようとしましたが、小説版信彦はむしろメガネが切れなかった者達より自分が優位であると見せつける事がメインでそのためには妹であるイサコを利用する事も厭わないしむしろイサコを支配する自分こそが優位としている所がアニメ版猫目(弟は協力するのが当然だという態度ではありましたが…)以上に歪んでいると感じました。そうは言ってもイサコにとって大切な兄である事は変わりなく、兄に対し取り返しのつかない事をして自分一人だけ生き残ってしまった罪悪感は常にイサコを苦しめていたのでしょう。もしやイサコの「自分一人だけ生き残った」のは電脳体の事と思ったり…信彦は事故で倒れた後の事を語っていましたが、その当時のイサコの記憶は事故のショックからか兄への罪悪感からかかなり曖昧なようです。それでもイサコの記憶にあるベッドに横たわっていた兄は何だったのか?イサコはそれに死を感じたようでしたが…イサコの前に現れたのは本物の信彦なのか?本物なら何故これまで姿を見せなかったのか?生きているなら生きている事くらいはイサコに知らされていてもおかしくないと思うのですが…信彦の記憶を何らかの方法で手に入れた何者かが既に亡くなっている信彦を騙ってイサコを動かしているとか?メガマスに勤めていても猫目部長の耳には入らなかったのか?と思ったら最後の辺りで梶と名乗ってヤサコ達の前に現れていますね。一方タマコと猫目は…これまでのタマコなら虚勢を張っても心中で竦んでいる印象がありましたが仲間を取り戻す決意をしたタマコは以前のタマコではありません。初めての土地に一人で訪れ自分が如何に世間知らずであったかを認識した上で進もうとするタマコは本来辿るべき成長を取り戻している感じがします。猫目も真意はわかりませんが今も残る力を使って為すべき事を為そうといている様に見えました。猫目は東陽山で何をしようとしているのか?タマコは猫目達と行動を共にするのか?東陽山と西陽海にはヤサコが失ったタラちゃんの手掛かりもあるのか?もう一人の仲間ヨシフミは一体?ヨシフミはヤサコ達の先生の失踪した弟だと思うのですが…(だから先生が夏休みに引っ越して行方不明?だった時にもしや弟を捜して?と思ったんだよね)猫目と再会し失った時間と仲間を取り戻すため待機するタマコ。兄に逆らえないイサコ。京子の力に気づいた者達がヤサコに迫るも頼れるメガバアは不在…マリリンマリーンに助けを求めるヤサコ。間もなく眠りから覚めるだろうハラケンは次回活躍あるのか?イサコを送りだしたガチャは?メガバアは??色々気になる展開でイサコの今後が心配ですが…次巻は6月刊行予定となっていますが…月末か?それとも…
2010年05月20日
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デュラララ!!x7 成田良悟 著 ヤスダスズヒト イラスト (2010年1月10日初版発行 アスキー・メディアワークス 電撃文庫)「僕は何もしてないよ。あれは、ダラーズみんなでやった事だから―」東京・池袋。この町の休日はまだ終わらない。臨也が何者かに刺された翌日、池袋には事件の傷跡がいまだ生々しく残っていた。すれ違うことなく街を徘徊するクラスメイトの男女、弟に付きまとう女の動向を窺う姉、最強の男を殺すために強くなろうとする少女、兄のことなど気にせずひたすら無邪気な双子、今後の自分を憂い続けるロシア出身の女性、過去の未練にしがみつくヤクザな男、休日を満喫しようと旅行に出た闇医者、そして安心しきりの首なしライダーは―。さあ、みんな一緒に、デュラララ!!x7(カバー見返しより)ただいまアニメ放送中につき内容には触れません。(と言ってもどこまで放送するのでしょう?これまでの放送から原作1~3巻を中心に続巻で関連ある辺りを散りばめるのかなと思いますが…)美香が色々と凄い。愛する気持ちとこれまでのストーカーのテクニックでそこまで情報収集に至るとは…誠二を守るためだけに集め、具体的にどうこうしていないからあれですが…一番危険な子かもしれない…さすがの姉も姉というアドバンテージ無しだったら危なかったですね。そう言えば誠二と美香の二人が見かけた帝人、変わらない笑顔を張りつけながらも危うい感じ…帝人の変化に気づく誠二と美香は良く見ているなあと思うけどあの二人だから立ち入らないのね…(互いの愛に関連する事を別にすれば二人の言ってる事が案外まともなのにも実は驚いたり)霧原の恩人さんには色々な意味で驚き。実はもっとパンチパーマなおじさん想像していましたがえらくカッコいいではないですか。双子の片割れが通う道場って堅気さんとは言えどうかと思ったけど、良い感じですね。静雄を取り巻く女性陣、強!思わぬ後輩が出来た静雄が先輩になった喜びを噛みしめている様子がまた良いです。知らない所で静雄の取り合い?も勃発してるし…トムさんの普通で何気ない凄さも…仕事が取り立てでも勘違いしつつも良い人だあ!セルティと新羅の新婚旅行?色々とお邪魔はあったようですが良かったね。臨也は病院から抜けだし、青葉はセルティを探し当て…不穏な空気です。本編の間の幕間的な巻でしたが前巻までのごたごたの後日談でもあり一気読み!実は先に読んだ本やマンガがまだあったのですがこちらは借り物なので先に感想書きました。デュラララ!!1~7巻セット著:成田良悟/イラスト:ヤスダスズヒト追いかけようと思えば追いかけられない冊数ではないですが、借りる事が出来たので…こちらはコミック1巻。未読です。
2010年04月15日
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キケン 有川浩 著 徒花スクモ 装画・挿画 (2010年1月10日発行 新潮社)【キケン】成南電気工科大学機械制御研究部略称【機研】。彼らの巻き起こす、およそ人間の所業とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。(裏表紙より)某県某市、成南電気工科大学―ほどほどの都市部に所在し、ほどほどの偏差値で入学でき、理系の宿命として課題が鬼のように多い、ごく一般的な工科大学である。そして、この成南大に数ある部活の一つに『機械制御研究部』があった。略称【機研(キケン)】。しかし、この略称が部にまつわる様々な事件から、ある種の畏怖と慄きを持って名付けられたことは、機研黄金期の在学生には広く有名だった。機研(キケン)=危険。その黄金期。【機研】は正しく危険人物に率いられた危険集団であった。(本文冒頭より)(初出 「小説新潮」2009年3月号~7月号連載)学内一の快適空間をうたった【機械制御研究部】の勧誘チラシを前に不動産屋のチラシかとつっこむ元山高彦とアクが強い部らしいと話す情報通の池谷悟。その時、二人の肩をがっしり掴み人懐こい笑みを浮かべた上級生らしき男が百聞は一見にしかずだと誘い、入部希望者だと件のクラブの部室へ…人当たりは良いが押しが強いにこにこ上級生は2回生で部長の上野直也。目つきが鋭く迫力がある方は2回生で副部長の大神宏明。3回生は幽霊部員のため2回生の二人が現4回生から引き継いだ。チラシに違わぬ冷蔵庫・エアコン・ロフト完備な部室。これらはすべて自前実習に必要な工具やパソコン、材料やジャンクのストックも!泊まり込みで作業が出来、快適な設備は他の部室や研究室にはない。工具類完備に惹かれ入部する池谷。池谷の入部と上野の笑顔の迫力に元山も入部。明日からは新入生獲得大作戦!と上野。しかし…上野に捕まる前に池谷が「アクが強い」と言った様に機械制御研究部【機研】には敵に回すと質が悪いとの噂があった。実績はあるが活動が厳しく2回生(上野達が2回生である時点で3回生)が軒並み幽霊部員となってしまった昨年、機研を潰しにかかって返り討ちにあった部があったという。撃退したのは『成南のユナ・ボマー上野直也』と『名字を一文字隠した大神宏明』。ユナ・ボマーは世界一有名な爆弾魔の名。大と神の間に隠れた一文字は"魔"。何をやらかしてユナ・ボマー?一体どう大魔神?集め過ぎではないかと思われる程入部希望者を集めた頃、希望者のふるい落としの手段は考えてあると言う上野は元山と池谷を自宅に誘う。二人が上野の自宅で見たものは?ふるい落としの手段とは?そして上野・大神の二人が率いる【機研】での活動は?市内の図書館に入った有川浩さんの新しい本だと言う事だけで予約してようやく借りる事が出来ました。元山と池谷が上野に捕まる所から始まりますが、部員の誰か(最後に明かされますが…)が妻に機研での危険で楽しい日々を語って聞かせる体裁で…爆発炎上は確かにロマンだよねえ。火事を出したり、探究心が高じて犯罪に走らなくてよかったですよ。(プレハブ建てて出禁にした上野の親御さん、それでもやるなとは押さえつけなかった所が凄いですよ)今だとえらい事になってしまう事も、昔は(良い意味で)大らかだったと言うか…大神の春には最初は微笑ましい感じでしたが…学祭ではお店の子が威信にかけてそして先輩上野が過激に…ロボット相撲ではハード担当、ソフトの星、そして冷静な池谷が色々と…でも、最後持っていったのはもちろん…そしてメイン以外の部員達ももちろん!最後に…語り手である元部員が妻を連れて久しぶりに訪れた学祭は…訪れる気になれなかった語り手の気持ちは分かる。自分達のモノだった機研も今は今の部員達のモノ。それでもそれは無くなってしまったのはなく…実は一見過激なエピソードは懐かしかったです。上野と同じ事をしたわけではありませんが、あの手のエピソードは違った形でもあるものですから…自分達が学生だった頃もそれなりに…自分達が学生の頃定年間近だった先生の戦中に過ごした学生時代の話などもっとあれでしたし…それでも大概の者は犯罪に手を染めることなく来ているわけですしね。(危険に結びつく可能性がある知識や技術であっても使い方を誤らない限り踏み留める限り有益で、危険を防ぐためにも知る必要があったりします)学祭の殺人的忙しさにはあの場にいたら確実に倒れてたなと思ったり、あれだけの充実感は早々味わえるものではないだろうと思ったり…是非伝説の味を食べて見たかったり。男同士の世界を容認し入り込み過ぎないイイ女が出てくるのも有川さんらしさを感じたり。(数少ない女子だった者としては男子だけの…も分からなくはないけど、無意識に時には意識的にズカズカ入っていったこともあったかもねと思い返してみたり…)そんなわけで、楽しく懐かしく一気読み!今時の学生さんはどのような学生生活なのでしょうか?どのような感想をもたれるのでしょうか?そんな事を思いながらパラパラ再読。再読しても面白かった!表紙や扉のマンガも面白かったです。
2010年04月13日
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理系の人々2 よしたに 著 (2010年3月31日第一刷発行 中経出版)感想は書いていないと思いますが無印の方も読んでおります。ネットでの連載は以前は思いついた時にまとめて読んだり…でも内容が同じだと損した気分なのでやめたり…と言うわけで内容の詳細については触れませんが…我が家は旦那も私も理系(大きく分ければ化学系)。私の父も祖父も機械系(家の辺りは多いんです)でどっぷり理系な家庭で育ってきたのでここに描かれている理系男子の反応に驚きは無いのですが、細かい所で「そうそう!そうなのよ!!」と合いの手を入れながらクスリと笑えました。ただ、よしたにさんのお仕事が理系と言ってもSEをされているため、そちらの分野の内容に偏っている様には感じます。理系と一括りにするには理系は広いですから!理学、工学、農学、薬学で同じ物を作ろうとしてもサイズ(小さな実験室と工場のプラントでは同じものを作るにしても発想が違うよなあ)や安全性の基準などが異なります。なんて拘る所が理系なんでしょうね。ちなみに私が高校の頃、2年からクラスが文系・理系で分かれておりましたが、家政科希望は理系だったんですよね。食物や栄養、被服の繊維にしても化学や生物が必要ですしね。その括りで考えるなら、隠れ理系女子は多いはず!(私は家政ではないし、隠してもいないけどね)
2010年04月08日
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ダーリンの頭ン中 小栗左多里&トニー・ラズロ 著 (2010年3月初版第一刷発行 メディアファクトリー)今回も日本や世界の言葉や表現の違いや思わぬ共通点など語学オタクのトニーの広い知識と興味にさおりのツッコミが楽しかったです。(どれも面白いのですが、記憶法と睡眠についてが興味深かったです)内容の詳細は伏せるとして…↑が出る直前くらいに図書館で↓を借りました。めづめづ和文化研究所京都 小栗左多里&トニー・ラズロ 著 (2008年12月 情報センター出版局)こちらは京都で出来る様々な体験メニューをトニーとさおりが挑戦したレポート!茶道や華道はもちろん香や着物、和菓子作り、扇子でお座敷遊び、伝統工芸まで様々で面白かった(和菓子作りや蒔絵は私も体験したいなあ)のですが…「ダーリンの…」に語呂合わせの記憶法について書かれた項があるのですが、その後に書かれたトニーのエッセイに出てくる京都のわらべ歌については「めづめづ…」に出ていたりします。(あねさんろっかく…のあれです)と言うわけで両方お読みになると更に面白いかも!それにしても…情報センター出版って、一応違う出版社だったのね。見た目良く似た雰囲気だったのでてっきり同じメディアファクトリーかと思ってたよ…
2010年04月08日
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デュラララ!!1~3 成田良悟 著 ヤスダスズヒト イラスト(電撃文庫) 取りあえず1~3巻まで借りる事が出来ました!アニメ放送中のためあらすじは簡単に。これまで自分の住む町から一歩も出た事がなかった竜ヶ峰帝人は小学生の時に転校した親友・紀田正臣に誘われ池袋にある来良学園に入学・上京する。見た目も性格も大人しい帝人は初めて歩く池袋の人の多さに圧倒されながらも故郷の町とは一線を画す街の賑わいに感動を覚える。しかし…ヤクザ、カラーギャング、暴走族…池袋には危険なモノも数々あり、一般人の中でもけして手を出してはいけない人物がいると正臣。敵に回してはいけないサイモンと平和島静雄。絶対に関わってはいけない折原臨也。そしてダラーズ。ダラーズの名に乗り気になる帝人だが最近はカラーギャングも迂闊に集会も出来ず解散の可能性もほのめかす正臣。無言になる二人。その時嘶きが!?運がいいと言う正臣。都市伝説・首なしライダーが!恐怖ではなくある種の感動の様なものを覚え震える帝人。他人との関わりを避ける園原杏里、杏里の友人で入学式から欠席している張間美香、美香にストーカーされていた矢霧誠二、誠二の…、無灯火の漆黒のバイクで滑るように駆ける首なしライダー…都会の非日常に憧れ、新しい自分へ変化を求める帝人は…感想も簡単に。主人公は妖精デュラハンであるセルティだったのね。1巻では帝人が、2巻では杏里が、3巻では正臣が主人公だと思っておりました。一緒に行動する事が多い3人ですが杏里だけでなく誰にでも好意を示す正臣と告白に至らないどころかじっと見つめる事さえもできない帝人とどちらかを選ぶ事で友人関係を壊すのを恐れる杏里の微妙な距離感が…1巻では帝人がやむを得ず後戻り出来ない選択を…2巻では杏里が背負っているモノが…3巻では正臣の無かった事には出来ない過去が…互いにあちらの世界に巻き込むまいと正体を隠し、守るために倒そうとした相手が…セルティがかっこよくて優しくて可愛いんですよ。思い悩む様子がとっても人間らしいし…ああ見えて真剣にセルティを愛している新羅が良いんですよ。あんな父に育てられちょっとあれな所はありますが…そして門田は頼りになる兄貴です。色々間違ってはいても愛には真摯な誠二と美香も…静雄は切れさえしなければ良い人なのかも…臨也は人間観察を楽しむ事においては誰に対しても平等(に迷惑)なのかも…歪んでいるけれど、危険だけれど、魅力的な人と街。新羅、ようやくセルティと…と思ったら、怪しげな女が…新しい母!?というわけで一気読み!して再読!!次は↓いつ頃借りられるかは分かりませんが、取りあえず6巻までは借りる目処がつきました。それにしても、アニメはかなり順番を変えて再構成しているのですね。どちらも楽しめる作りで良いと思いました。
2010年03月16日
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ようやく公式サイトに発売予定日が発表されました。4月1日頃発売予定の様です。カバー原画も出てますね。内容告知に寄れば、イサコは『声』に会いに、タマコは猫目を探しに…そしてカンナの事故の真相が明らかに…とほんとクライマックスな内容ですがまだ最終巻では無いですよね?10巻の最後とっても気になる所で終っていました。一人仲間の行方を捜すタマコがどこに向かったのかもずっと気になっていたのでその辺りも楽しみです。11巻がイサコとタマコ中心なら、ヤサコがタラちゃんを探すのは12巻でしょうか?それとも同時進行?タマコが西陽海に向かったのはタラちゃんと何か関連が?こちらは昨年12月に発売された10巻。
2010年03月11日
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先週末新聞の広告欄を見て目に留まったのがわーい!もう出ないかと半ばあきらめていた白狐魔記のシリーズ、今月続きが出るようです!今回は天草ですか。今から楽しみ~!大阪にいた頃、図書館で4冊とも借りていたので近くの図書館に今までのシリーズがあるかどうか調べたら…ありました!きっと5冊目も入る筈!(学校の図書館には置いてほしいシリーズです!!)と言う事で図書館で借りて読む予定ですので感想はまだ先になると思いますが…今まで刊行されたのは↓の4冊源平の風画像無いようです…ちなみに前作・第4作目の「白狐魔記 戦国の雲」は2006年に出ていたようです(感想はこちら)斉藤洋の歴史ファンタジー「白狐魔記」(4点セット)4冊セットも!文庫なら欲しいんだけどなあ。
2010年02月08日
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最近読んだ本の記録。心霊探偵八雲 SECRET FILES 絆 (神永学)心霊探偵八雲シリーズの番外編的なお話。八雲の過去について聞こうと晴香が一心を訪ねるとそこに後藤も訪れ…八雲が忘れられない人とは?中学生八雲が見たものは?八雲、最初の事件!そして、2番目の事件。心霊探偵八雲(7)魂の行方 (神永学)教育実習の時の教え子真人から手紙をもらった晴香は八雲、後藤と共に故郷の戸隠へ…遠足の時に真人達が写真を撮った木には何が?姿を消した少女はどこに?後藤不在の時、残された石井もまた…山猫 (神永学)↑山猫は在庫なしですが↓が今月文庫で出るようですね。(内容同じなのか違うのか未確認ですが…)【予約】 怪盗探偵山猫 フリーライター勝村の元上司が殺され、現場には山猫のメッセージカードが…鮮やかな手口と被害者の悪事を暴露する事で世間を騒がせている怪盗山猫は、これまで人を殺めた事は無かったが…勝村が事件を追うのと同じ頃、勝村の学生の頃の先輩で刑事のさくらも勝村の事件の捜査に加わるが…後藤と八雲も特別出演!? タイム・ラッシュ 天命探偵真田省吾 (神永学) 事故で怪我を負って以来車椅子生活を送る志乃が見る夢は…不倫調査でターゲットを追う探偵の真田は公香にホテル内の調査を引き継ぎ待機する間、哀しげな目をした志乃と出会うが… こちらもシリーズの様です。 心霊探偵八雲のシリーズを順に図書館で借り、それ以外の神永学の作品で貸出可能なものを借りておりました。小さな図書館なので全作品が揃うと言う事はありませんが、取りあえず八雲のシリーズはそろっている様なので8巻も予約待ち。並行してズッコケ中年三人組も順番に読み進んでいます。今はage42まで。段々年が近くなってきたなあ…児童文学のほうのズッコケが子どもの本として定番なためか、中年三人組の方も揃えてくれている様です。 肝心の子どもの方のズッコケをちゃんと読んでいないので読み返したほうがもっと楽しめるのでしょうね。
2010年02月02日
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フリーター、家を買う。 有川浩 著 平川彰(幻冬舎デザイン室)装丁 トヨクラタケル 装画 (2009年8月25日 第一刷発行 幻冬舎)1 フリーター、立つ。2 フリーター、奮闘。3 フリーター、クラスチェンジ。4 フリーター、働く。5 フリーター、家を買う。(以上、日経ネット丸の内officeにて2007年7月から12月にかけてweb連載)【after hours】 傍観する元フリーター(書き下ろし)あとがきそこそこの高校へ行って、一浪したがそこそこの私大へ行って、そこそこの会社へ就職した武誠治は自己啓発だかどこかの宗教だかの修業を思わせる新人研修をドン引きしながらも終えたが…研修に心酔した者はモーレツ社員に、熱心な研修生を演じていた者はうまく立ち回り優秀な社員になる中、どちらにもなりきれず「要領の悪い奴」と言うレッテルを貼られてしまった。ここは俺の場所じゃない。俺はスタート位置を間違えた。…俺はもっと評価されて然るべきだった。希望通りの条件で内定をくれたのはその会社だけだったが、居心地の悪くなった誠治は親に相談せずに辞表を出し、父・誠一は激怒、大喧嘩する父子の間で母・寿美子はおろおろと青ざめ…再就職先を探すも、前の会社を3か月で辞めた誠治に世間の風当たりは厳しい。普通運転免許証以外に資格を持たないため条件に合う仕事など見つからない。辞めた時は3カ月後退してスタートを切り直すだけとタカを括っていたが、就職活動は3回生から開始、トータル2年3カ月。2度目の就職活動を始めて3カ月、父に口利きしてもらう事も出来るという母を怒鳴りつけた誠治は母の姿勢がゆらゆらと揺れていた事に気づく余裕がなかった。食費も入れていないと父に突かれ就職活動の片手間にアルバイトを始め食費を入れるようになると父の説教を避けるため食事の時間をずらし昼夜逆転生活に。嫌な事があればすぐに辞められ気楽なバイト。コンビニでのバイトも店長に注意されたのをきっかけに辞めてしまい、しばらく休む事に。バイトが休みの間、食事は自分の部屋に運んでもらい父を避けていた誠治だが…部屋に籠ってゲームに没頭していた誠治が区切りがついてからドアの前に置かれた食事を見ると伸び放題に伸びたカップラーメンが…昼も冷めたカップ焼きそば。夕飯はさすがに外の気配を窺い足音が階段を降り切るまで待ちドアを開けると湯気を立てたカップラーメンが…一体何の厭味か!?おい!と怒鳴りながら降りてきた誠治を待っていたのは誠治が父より苦手としている3年前に開業医に嫁いだ姉・亜矢子。母の変調に気付かなかった誠治を捲し立てる亜矢子。姉が示した先には、真っ暗な居間の中でゆらゆら揺れながら手を揉みぶつぶつつぶやく母の姿が…兆候に気づいた姉は3か月前に父に説明し病院に行きストレスとなっているこの家から引っ越す事を勧めたが、心が弱いからだと取り合わなかった父。しかし…家に戻った姉やあてにならない父に代わって母の世話をする事になる誠治。母のため引っ越すためにも就職と金を貯める事を目標に立て、就職活動とバイトを再開する事にするが…誠治は母の世話をしながら再就職できるのか?父は協力してくれるのか?母の病状は良くなるのか?そして、母のため引っ越しできるのか?フリーターの誠治が立ちあがる!---------------------------------------------------------家も齧る脛もある恵まれたフリーターとして母を顎で使っていた頃の誠治は口ばっかりで中身も子どもで本当に半人前でしたが、母の病をきっかけに発奮しだんだん精悍になっていく様子が良かったです。それまでになかった責任感や謙虚さも出てきて良い感じでした。千葉が最初の頃の誠治を見ても惹かれなかったでしょうね。悪意に気づかないのも才能の一つだとは思いますが、一人盾になっていた母を思うとやっぱり気づいてとは思いますね。(でもこれは気づかせなかった母がホント強かったのだと思います。私なら旦那に愚痴りますので…)誠一は典型的な亭主関白な父で、お酒で失敗するかどうかはともかく、世間一般にもよくあるタイプではないでしょうか?少なくとも私の世代の親には多いタイプかと。仕事さえしていれば、お金を稼いでさえいれば…という態度が目につく事もあるかもしれませんが、それだけ仕事をしていると言う自負があってのことだとは思うので、母の病の対処を誤ったのはいただけませんが亜矢子に責められる様子はちょっと可哀そうでした。(それだけショック療法と言うか対決が必要だったのですけどね。だから最後に父であってもきちんとお礼を言える亜矢子は出来る主婦だと思いました。なあなあにしてしまう私には無理だわ)バイト先のおっさん達の言うとおり上手く餌を上げないとね。良い方に向かえば人生の良き先輩でした。先の見えない再就職活動や心の病など重いテーマはありましたが、家庭が再生し行きつ戻りつしながらも良い方向へ向かって行く様子が良かった。再就職した誠治が自分で考えながら仕事をする様子や千葉や豊川を選ぶ様子も。誠一と寿美子の選択…そのためにはホント出来るだけ長く健康でいてくださいね!そんなわけで一気読み!昨今の就職の厳しさを思うと、再就職もスキルや実績があるならともかく何もないならかなり厳しい事でしょう。それでも求人はあるわけで、どんな人が欲しいのか、自分がどんな人に望まれているのか、就職活動で知っておきたい事などが書かれているのは連載されていたサイトが日経ネット丸の内officeだったためでしょうか?これはいつかバイトしたり就職する子ども達にも読ませたいかも。嫌になったらいつでも辞められる…アルバイトであっても大した訳もなく簡単に辞めたりするもんじゃないですものね。さて、同じ有川浩さんの植物図鑑(以前書いた感想はこちら)が2010年本屋大賞にノミネートされました!書店員ではないので投票は出来ませんがここでこっそり応援!樹の料理がおいしそう!今年の春は"狩り"に行きたいかも。角川に特集ページが!未読の方もこの機会に是非!!
2010年01月26日
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電脳コイル(10) 宮村優子 著 磯光雄 原作 板津匡覧 カバーイラスト (2009年12月31日初刷 徳間書店)今より少しだけ未来の201X年。小学生の間では、ウェラブルコンピューター《電脳メガネ》が大流行していた。この《メガネ》をかけると、必殺技を手に入れたり、電脳ペットを飼ったり、子ども達だけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、《メガネ》を楽しめる時間には限りがあって……。イサコが遂に"あっちの世界"への扉を開いた!その噂は大黒市の小学生達にまたたく間に広がった。その上、イサコは"あっちの世界"にアクセスすることには失敗し、消えてしまった入り口はいまも町のどこかに残っているらしい……。ミチコさんに会いたい!その入り口を必死で探すイサコやハラケン、そして大黒市じゅうの小学生たち。そんなとき、京子とふたりで留守番をすることになったヤサコが、家の廊下で見たものは……!?(裏表紙より)はざま交差点近くの廃ビルの中庭。蓄積してきたキラバグが臨界点に達し、あっちの世界への通路の入り口を開いたイサコの前に連れてってくれと原川研一が現れる。邪魔をしないでと拒むイサコだが、敵の情報と引き換えにと粘るハラケン。イサコの頭に声の存在が過るが…微かな電子音が聞こえあれだと呟くハラケン。青白いメタリックな輝きを放つキューブが現れ光線を放つ。新型だ。新型サッチー。応戦しようとするイサコに通路が破壊されると止め廃ビルの外に出る様指示するハラケン。廃ビルから離れ中古車センターに向かうイサコに新型が迫る。電脳壁を投げるもまたたく間に破る新型。空間の綻びを見つけ電脳弾で陽動し神社へ移動したイサコの指電話が鳴る。新型は神社も学校も私的ドメインにすら平気で踏み込み攻撃する!ガチャギリの忠告と同時に新型が!?一旦は外に出たハラケンだがメガネを切る事でイサコを囮にし一人廃ビルに戻ろうとする。そこに別の1体が現れるが、新型の弱点を突き、かわすハラケン。廃ビルに戻りハラケンがあっちの世界への入口である闇に踏み込もうとするとどいて!とイサコが戻ってくる。入口を安定させるためイサコが残りのキラバグを注ぎいれ、闇は鍵穴を形どる。あっちの世界ではハラケンの電脳体ではいくらも生きられないだろうに、何故失くした幼馴染に会うことがそれほど大事なのかと問うイサコ。では失った兄を取り戻す事が何故それほど大事なのか?と問い返すハラケン。そこに再び新型が近づき入口を開く暗号式を攻撃、鍵穴が!?慌ててハラケンが足を踏み込むと今は危ない!と止めるイサコ。心配して来ただろう誰かの声も…足を伝い闇から這い上る温かい感触、青白い光の奥に影が!長い髪、細い肩…カンナがあそこに!ハラケンを止めるイサコと誰か。例えこの身を邪悪なものに奪われるとしても、カンナに会いたいと願うハラケンだが…翌日、何時もとは違う何かを感じるヤサコ。いつもは表立っては動かないイリーガルが登校途中の道をうろうろし、空では電脳鳥が威嚇し、足下は沈むように頼りない…何か起きている…昼休み、ヤサコを呼びだしたフミエとダイチはアキラとガチャギリからの情報だと、昨夜イサコとハラケンが通路を開いたが新型サッチーに阻まれ失敗した事を知らせる。根拠はないが再び通路の入り口は開くと考えているフミエ。登校途中にある信号の切り代わりの異常な早さ、何時もとは違うイリーガルの出現…町に電脳的な何かが起きていてそれはイサコが通路を開いた事が原因。しかし、イサコへの反発を呷っていたのに寝返ったハラケンと、手伝った自分達には言わず一人で扉を開けたイサコにアキラは裏切られ傷ついているとも…デンパやナメッチにさえ通路が開いた事は言わなかった筈なのに…イサコが通路を開いた事はネットを通じまたたく間に大黒市中の小学生に知れ渡る。ハラケンがその場にいた事までも…ミチコさんを求める同級生達がヤサコを待ち伏せイサコに頼んでくれと迫る。欠席したままのイサコとハラケンは追跡を避けながら再び開く筈の通路を探す。そんなある日。父は仕事で泊まり込み、メガばあは秘湯巡り、母はメガばあに代わってトメさんの見舞いに出かけ、ヤサコと京子が二人きりで留守番をしていると庭に誰かが…京子が見たモノは一体?ヤサコに迫ってきた子どもか?それとも?そして突然京子が姿を消し…---------------------------------昨年のクリスマス前の頃に刊行された小説版電脳コイル(10)。家族の冬休みを挟み思う様に感想が書けなかったのですがようやく読み返し書くことが出来ました。といっても、小説版ならではの展開にちょっと動揺。取りあえず思いつくままに…と言う訳で後で思いついて追記するかもしれません。イサコがとうとう通路を開きました!一旦は新型の邪魔が入り失敗。ハラケンが現れなかったらイサコはあっちの世界に行けたかもしれませんが入っている間に新型に消されていた可能性を考えると…ハラケンもイサコも許せるガチャはやっぱり良い。意識を失ったハラケンを担いで行く所もカッコイイじゃないですか。イサコのお礼に反応する所も良い!(驚いて鼻を掻く姿が目に浮かぶ様ですよ)一旦は消えた入り口。通路を開いた事はごく一部の者しか知らない筈なのに…ネットに情報を流したのは一体?イサコに指示を出す"声"なのでしょうか?それとも?ミチコさんを求める子ども達。メガネが永遠に使用できるように願っている子がいましたが…メガネに振り回されるよりナマの実感を選ぶイイジマが黒いんだけど悪くない。アニメ版同様、今回あっちの世界に入ったのはヤサコの家で京子とデンスケ、廃ビルでハラケンとヤサコ。何故か空間に拒まれ入れないイサコ。イマーゴも技術も持ち、耐え得る訓練もしてきたのに、兄に会うために自分が開いた通路なのに。空間に入れるのは選ばれた人間。今回イサコが入れなかったのは電脳体が疲弊していたためと考えた様ですが…イマーゴを持つ?京子はヌルに攫われ、イマーゴを持たないハラケンはイマーゴを持っていた?カンナのメガネに残された記憶を使って、ヤサコはヌルに感染する事で(キャリーでなくキャリアなのね)電脳体を本体からずらしてあっちの世界へ…電脳霧がたちこめヌルがわらわら現れ抜け殻の京子が残され…近未来SFからホラーな展開は(あまりの恐さに夢中で見ていた子どもが目を覆った?)アニメ版に負けず細かい情景描写とヤサコの心の声で盛り上げます。ヤサコとフミエ頑張りました。デンスケ大活躍ですが、ここは動きのあるアニメの方が良いのは仕方ないですね。夜祭りの屋台の場面でマリリンマリーンが絡んでくるとは…(次回予告によればもっと絡んでくるみたいですし)デンスケが京子を連れてくるのを帳場の裏の廊下で待つ間、ヤサコはタラちゃんの声を聞いた様です。プロローグからするとタラちゃんも又あっちの世界を知っているようですが…今も空間の異変を感じている?それともあっちの世界にいる?西陽海の灯台で何が起こったのか?次回は語られるのでしょうか?あっちの世界に入ったハラケンを観察させる"声"。ハラケンが戻ってこれなくなったらどうするつもりだったのか?誰も巻き込まず一人で行動しようとするイサコなので、犠牲にしたいとは思わないだろうし、もし"神隠し"になったとしたら…小学生に背負わせるには重過ぎます。ハラケンがカンナの事で何度か立ち直りそうに見えてその度引き戻されたのにはどれだけ傷が深いのかと思ってましたが…あのハラケンとイサコの出会いの場面がくり返されこう来るとは…そういえばイサコの事をよく観察していなければ気付かない描写も多かったですね。(三番目のユウコ通信に書かれていたのはこれですよね?確かに衝撃でしたよ。動揺しました)ヤサコは何故ハラケンの気持ちに気付いたのか?も気になります。本当のカンナを見つけちゃんとお別れできたハラケンがこの後どうするのかも気になる。イサコのサポートに回るのか?(ガチャと一緒なら最強のサポートだなあ)それともアニメ版と同じ展開になるのならイサコを取り戻すヤサコをサポートするのか?ヤサコ強い。アニメ版も終盤メキメキ強くなりましたが…京子を守りたい!タラちゃんを探したい!ハラケンを連れ戻したい!挫けそうになってもイサコの呼びかけに力を得て自分で戻ってきたヤサコ。フミエちゃんの家に行ってる事になってますがあの後どう切り抜けたのでしょうね。待ち伏せる同級生達から最強の背中と本音でヤサコを守り、躊躇う事無くイサコに電話してヤサコを託すフミエも強い。必要ならば拘らず割り切るようになったフミエに成長を感じます。今回はタマコもメガばあもアドバイスだけ。タマコにはタマコにしか探しだせない仲間がいますし、メガばあにはメガばあが突き止めなければならない電脳空間の異変がある様です。最後には合流か?"声"の正体と兄の生死が気になりますが…ヤサコの父も…今回予想よりも刊行されるのが早くて驚きましたが、次巻の刊行予定は3月。前回は冬と予告されていたので今回はもう目処が立っているのかな?4月に出たとしても良いペースだと思う。何巻まで続くかわかりませんがポンポンと出てくれるとうれしいです。アニメ版で起きた大きな出来事は小説版にも出てくるようなので次はイサコ?兄とはどう言う形で会えるのか?予告によればヤサコはタラちゃんの行方を追うためマリリンマリーンと接触を試み、タマコは仲間に会うため西陽海に向かう様ですが…ミチコさんを求める小学生が暴徒と化す!?
2010年01月15日
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忙しい時期だけにPCが使えなかった分、読書に向かってしまうのは主婦としてどうかと思ったりしますが…感想は年が明けて家族の冬休みが終わってから、書きたいものだけ…電脳コイル(10) 宮村優子 著 磯光雄 原作 板津匡覧 カバー原画 (2009年12月31日初刷 徳間書店)宮村優子さんのおっしゃっていたセリフってヤサコが言ったあれですか?それとも?こちらは家族の冬休み明けに感想を書きます!少年陰陽師 まだらの印を削ぎ落とせ 結城光流 著 あさぎ桜 イラスト (平成22年1月1日初刷発行 角川ビーンズ文庫)昌浩が成長を感じさせます。敏次もね。成親兄が良いです。嵬も良い奴だよなあ。颯峰は大丈夫なのか!?そして疾風は?(時間が取れたら感想書きます)心霊探偵八雲4~6 神永学 著 加藤アカツキ カバーイラスト(文芸社) 以前、息子の学校の図書たよりにお勧め本で出ていたので読んでみました。幸い近所の図書館にあったので余裕のある時に1冊ずつ読んでいましたが今月は他に予約した本が来そうになかったので4~6を一気に!(7は借りられておりました…)八雲の母と晴香の母が…はちょっと都合よすぎるようにも思いましたがこれもまた運命ですよね。両目が赤い男が…なのは意外でした。一心さんが!(涙)最後に一心さんの意思を尊重する八雲の選択は立派だと思いました。 文庫は角川から、コミックは白泉社から出てるのね…と思ったらアニメ化?平成22年秋からNHKBSで全13本で放送予定だそうです。これは見なければ!ズッコケ中年三人組 那須正幹 著 前川かずお 原画 高橋展也 作画(2005年12月第一刷 ポプラ社)発行された時に読もう読もうと思ってそのままになっていましたが図書館で偶然出会ったので…こちらは2009年11月に出た最新刊の様です。おお!あれから毎年出ていたのね。続きも探して読まなくっちゃ!
2009年12月31日
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今冬発売予定とされていた小説版「電脳コイル」10巻の発売予定日が電脳コイル公式サイトに発表されました。12月23日発売予定。あれ?アマゾンでは12月22日予定となっていましたが…ま、どちらにしても、クリスマスプレゼントやお年玉には電脳コイルですね!(あげる方なので自分で買いますが…)もちろん冬休みの読書にも是非!さて、公式サイトの小説版のページにある内容告知を見てみると…イサコが開いたあっちへの入り口、アニメではイサコは兄を探すため、ハラケンはカンナと会うため、ヤサコとタマコがハラケンを救うために探しに行きましたが…どの子どもにもスポットが当てられている小説版だけに…読んでみなければわかりませんが9巻(感想はこちら)で感じたようにこれはまだまだ続きそうです。シリーズ刊行当初10巻予定となっていましたが、まだ2・3冊はかかるのでは?と思ってしまいます。(それはそれでうれしい)それとも一気に纏めてしまうのでしょうか?著者の宮村さんの三番目のユウコ通信のvol.16も刊行後でしょうか?【予約】 電脳コイル 10早い時期から予約が始まりましたが現在在庫切れの様です。アマゾン他では予約できたと思います。全商品 送料無料!ポイント3倍!!【楽天ポイント3倍!】【ライトノベル】 電脳コイル (全9冊)既刊を9冊まとめて…■期間限定!ポイント倍付セール!【21%OFF!】電脳コイル 第1巻 【UMD Video】 【発売日お届け...PSP用ビデオも出ているのですね!
2009年12月10日
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植物図鑑 有川浩 著 カスヤナガト イラスト (平成21年6月30日 初版発行 角川書店)樹木の樹って書いてイツキって読むんだ…さやかが彼から直接聞いた個人情報はそれだけ。出会ったのはまだまだ夜も凍りつく冬の終わりかけの休日前夜。終電ギリギリの呑み会の帰り、一人暮らしのマンションのポーチに近づいたさやかが目にしたのは大きな黒いごみ袋?ではなくリュックを背負った人間。さやかと同世代の男。アスファルトやコンクリの地面では体温を延々取られ凍死するからと植え込みの芝生の上に行き倒れていた男は現金を使い果たしお腹をすかせていた。「お嬢さん、良かったら俺を拾ってくれませんか」「咬みません。躾のできたよい子です」犬のようなお手と共に出てきた言葉がツボに入り笑いが止まらなくなったさやかはその時魔が刺し、男を家に上げる事に…自炊をしないさやかの部屋にはカップラーメンくらいしかなかったが今は腹に入れば何でもごちそうと残さず平らげる男。得たいがしれないと言うのに男が食べている間に貴重品もそのままに入浴、半年前に分かれた男が残して行った服を寝巻にと与え、男が入浴中に眠ってしまい…目覚めたのは入った覚えのない布団の中。鼻をくすぐる味噌汁の匂い。米と調味料、死亡寸前の卵と玉ねぎでご飯を炊き味噌汁とオムレツを…「おいしい…」涙が出るほど…と思ったら本当に涙が出てしまうさやか。「誰かが作ってくれたご飯ってこんなにおいしかったんだなあ…」行く先がないなら…同居を申し出るさやか。家事が苦手で好きではない、食生活も怠惰で無駄なお金を使っている、拾って情が移った…そのうえ人の胃袋がっちり掴まえて…こうして行き倒れていたイツキを拾ったさやかは住環境を提供する代わりにイツキに家事を任せ一緒に暮らし始めた。寒さも緩み始めたある日、庭が雑草に覆われている事に気付いたサヤカはイツキと草むしりをする事に。つい雑草ってどこから生えてくるんだろうと文句を言うさやかに「雑草という名の草はない。草にはすべて名前があります…」とイツキ。と、一本の草がフェンスに巻きつき蔓を伸ばしているのに気づいたさやかはイツキに抜いてくれと頼む。フェンスに絡んで取るのが大変、手も臭くなる…1番嫌いなのだと。ヘクソカズラだから臭いのは当たり前だと言うイツキは名前の謂れとヘクソカズラに悪印象しか持っていないさやかに1本だけ残しておこうと提案。すっかり夏日になったある日、イツキに起こされたさやかは庭に1本だけ残したヘクソカズラを見て…1.ヘクソカズラ Paederia sandens var.mairei2.フキノトウ/フキ そしてツクシ Petasites japonicus & Equisetum arvense3.ノビル/セイヨウカラシナ Allium grayi & Brassica juncea(L.)Czem4.春の野花―タンポポ、イヌガラシ、スカシタゴボウ Wild flowers "Spring"―Taraxacum officinale, Rorippa indica & Rorippa islandica5.ワラビ/イタドリ Pterdium aquilinum & Polygonum cuspidatum6.ユキノシタ/クレソン Saxifraga stolonifera & Nasturtium officinale7.ノイチゴ Rubus hirsutus8.イヌビユ/スベリヒユ そしてアップルミント Amaranthus deflexus, Portulaca oleracea & Mentha suaveolens9.アカザ・シロザ/ヨモギ そしてハナミズキ Chenopodium album var.centrorubrum (Chenopodium album), Artemisia princeps & Benthamidia florida10.巡る季節カーテンコール ゴゴサンジカーテンコール 午後三時あとがき巻末特別付録 イツキの"道草料理"レシピ〈初出〉 植物図鑑 ケイタイ小説サイト「小説屋sari-sari」2008年6月~2009年4月午後三時 「野生時代」2009年6月号ゴゴサンジ 書き下ろし実は携帯小説は読んだ事がなくて…何となく敬遠していたのです。植物図鑑も読んでみるまで携帯小説として連載されていたとは知らず(初出見て初めて知った!)、イメージだけで読まないのは損ですね(実はライトノベルも最初は敬遠しておりました。良い作品もありホント侮れないです)一つ一つのエピソードは短いですが、色々な(主に食べられる)植物をテーマにさやかとイツキの物語が書かれているのが良かったです。下の名前しか名乗らず、さやかの胃袋を死亡寸前の卵と玉ねぎで掴み、植物に詳しくて思わぬ植物をおいしく料理し、高そうなカメラで植物の写真を撮り…と謎が多くて魅力的なイツキ。どうやら見た目もちょっとカッコ良いらしいですし…体も鍛えられています。ま、料理はもちろんそれ以外の家事が出来る所で既にポイント高いけど…料理の手際が良いのですよ。あく抜きなどの下拵えもポイントだけ抑えていて、凝って無くてもおいしい、素材を生かした料理。ああ、私もノビルとカラシナのパスタが食べてみたいよ!イツキ、取ってきて作ってくれないかなあ?フキご飯は絶対挑戦してみたい。巻末のレシピが嬉しいです山野草を取る時の注意やマナーをイツキに言わせて書かれているのも良いです。注意と言うとイツキがさやかに戸締りとか夜の外出の危険とか熱射病とかを過剰に心配する所があるけれど、携帯小説を読んでいる世代の女の子にさりげなく注意を刷り込んでいるのかな?とも思ったり。さやかを心配するイツキの優しさでもあるのでお説教には感じませんが…都会っ子のさやかがイツキと狩り(と言っても身近な野草)を楽しみ、イツキを手伝って料る様子が良い。子どもの様に花冠を編んだりね。イツキがノートを残し姿を消した後も、忘れられず待ち続けたさやかも健気で(一緒に泣けてしまいました)…でも鍛えられたと思うのですよ。料理の腕も地に着いた暮らし方も。それにしても酔っていた勢いとか、捨て犬の様な仕草がツボに入ったとはいえ家に上げて一緒に住んでしまうのはホント危険ですよ。相手がイツキだったから良かったけど…(素敵な拾い物でもありましたし)ハッピーエンドな所を見せてくれるのも良いです。余韻を残した終わり方とか、回想して懐かしむのも悪くないけど、やっぱり二人の行く末が気になるし幸せになってほしいですし…と言うわけで、一気読み!これは比較的手に取りやすい価格だとは思いますが、確かに写真が多い図鑑は高いですよね。写真だけでなく単色のイラストもある方が同定しやすいです。でも分からない時は食べない方がいいですけどね。蕨、重曹でゆで零した後漬け過ぎてあく抜きどころがダラダラにしてしまった経験が…↑のは何だかイメージが違うんだけど…イタドリ、山育ちの私の母はおやつ代わりにぽきんと折って齧った様です。料理はした事がないなあ。是非来年の春に見かけたら料ってみたいですね。タンポポのサラダ、友達が一時嵌っておりまして、一緒に取りに連れていかれましたよ。(で、一緒に食べる。おしっこくらいなら洗えるけど糞が傍にあると悲しかった思い出が…)
2009年11月04日
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獣の奏者 3探求編・4完結編 (上橋菜穂子 著 浅野隆広 装画 2009年8月10日第一刷発行 講談社) あの〈降臨の野〉での軌跡から十一年後―。ある闘蛇村で突然〈牙〉の大量死が起こる。大公にその原因を探るよう命じられたエリンは、〈牙〉の死の真相を探るうちに、歴史の闇に埋もれていた、驚くべき事実に行きあたる。最古の闘蛇村に連綿と伝えられてきた、遠き民の血筋。王祖ジェと闘蛇との思いがけぬつながり。そして、母ソヨンの死に秘められていた思い。自らも母となったエリンは、すべてを知ったとき、母とは別の道を歩みはじめる……。(探求編、カバーより)王獣たちを武器に変えるために、ひたすら訓練をくり返すエリン。―けっしてすまいと思っていたすべてを、エリンは自らの意志で行っていく。はるか東方の隊商都市群の領有権をめぐって、激化していくラーザとの戦の中で、王獣達を解き放ち、夫と息子と穏やかに暮らしたいと願う、エリンの思いは叶うのか。王獣が天に舞い、闘蛇が地を覆い、〈災い〉がついに正体を現すとき、物語は大いなる結末を迎える。(完結編、カバーより)図書館の返却日が来てしまったので簡単に…獣の奏者の探求編、完結編を読みました。闘蛇編と王獣編を読んでから随分経つのでそちらも読み返したかったのですが、貸出予約が詰まっていたので(アニメ効果でしょうか?)微かに残る記憶を頼りに…王獣編の最後は重く暗く不安だった印象が残っています。エリンはたとえ功績が認められても自由に暮らす事は許されないでしょうし、軽くはない怪我を負いましたし…そして新しい真王となったセィミヤも大公となったシュナンも単純に喜べなかったでしょうし、民もまた期待と同時に不安を感じたでしょうし…そして探求編はかつて真王の護衛し「堅き楯(セ・ザン)」を務め〈神速のイアル〉と呼ばれていたイアルの手記から始まりました。エリンも恋をし結ばれ子を授かり母に…カザルムの王獣保護場で王獣達を育てながら教導師として働くエリンと堅き楯を止め指物師となったイアル。物静かな二人の子とは思えぬほどお喋りで元気一杯なジェシは小さな頃から母の背に負ぶわれて王獣達の傍で過ごす事が多かったためリランの子アルを姉の様に慕っている。しかし王獣を竪琴一つで操る事が出来るエリンには完全な自由はなく、イアルとジェシとの穏やかな暮らしは何時まで続くかわからない。現真王セィミヤが王獣を武器として使用しないと約束してくれてはいても、王獣が闘蛇を襲う様子はその場にいた人達にも見られてしまった。ある日、闘蛇衆の村の一つ、トカラ村で牙が全滅。かつてエリンの母がその責を負わされ殺された時の様に…これまで起こった牙の大量死の記録を見せ、調査を依頼する大公(シュナン)エリンは大公の側近らしいヨハルに護衛されトカラ村へ…死んだ牙を解剖し原因を明らかにするエリンだが、何故起こるかまでは分からない。家に残したジェシとイアル、そして間もなく交合飛翔するだろうリラン達の様子が気になるエリンだがヨハルからもう一つの村に行く事を提案される。その村は最古の闘蛇村ウハル村。今まで一度も牙の大量死は起こった事が無いという。何故ウハル村では大量死が起こらないのか?牙になる育てる闘蛇の卵を採取する時点で見分けがつくのか?卵の採取を自分の眼で見てみるとよいと長に言われたエリンは闘蛇衆の一人に連れられヨハルと共に川へ向かうが…エリンがリランを飛ばし争いを沈めた後、新生リョザ神王国は数々の苦難に見舞われていたようです。あの何とも言えない不安は現実のモノとなっていたのですね。大公領の領民の溜飲も一旦は下がったようですが、真王領の領民の不満、他国の干渉、作物の不作…大公となったシュナンは外交にも力を入れ、それを妹のオリやヨハルの養子ロランは自分にできる方法で支えます。しかし、共に立つべき真王セィミヤは自分の存在に自信が持てない。神の血が流れていると信じていた時にはあった自信が今は…三番目の子どもを宿し体調の優れない事もありますが、表に現れない真王にどちらの領民も不安や苛立ちが…悪い事が重なる時には重なります。他国では無かった筈の闘蛇を操る術。決して外に漏れる事が無いよう辺鄙な場所に闘蛇村を作り、同じ闘蛇衆同士でも近隣以外の村の場所を知らされず、牙に育てる知識だけを継承させて来たというのに…縛りが無い分、一旦始めてしまえば禁忌にされた事にも辿りついてしまう。幾ら隠されていても到達してしまう事もあるのです。牙の全滅についてエリンが調査した時、エリンは闘蛇衆には伝えられていなくても霧の民の知恵として継承されてきた秘密を解明しました。調査を手伝ってくれた若者はエリンと一緒にいた事もありますが、もし闘蛇衆の掟などに縛られなかったら彼の探究心があれば自身で見つけていたかも知れません。かつてそして今もエリン自身が自分で不思議に思った事を探求していったのと同じ様に…霧の民から追放されたエリンの母でも命と引き換えにして守った禁忌であっても、そこに到達してしまう者もいるし、それは昔からそれに関わっている国の者とは限らないのです。知識を与えぬ事で守る事も場合によってはあるかもしれませんが、知識を与えてこそ回避できる危険もあります。常に自ら危険を示す事で教えてきたエリン。エリンの方法はどうかと思うのですが、それでもジェシには嫌というほど伝わったとは思うのですよ。エリンが選んだ母とは異なる道。明らかにし、見極め、伝える。恐ろしい伝承が真実であるかどうかまでも検証し示す事を選ぶエリンは研究者であり教導師なのだと思いました。そしてやはり…伝承には見る者により描かれ方や伝わり方は異なっても、意味がある。ただの行事になってしまった事でも。やっぱり容赦ない結末だなあ…時間は短すぎましたが…研究者としては大きな事を為し得たと言えるかもしれません。そして責任を全うしたと思います。凝縮された一生で、見極める事も生きて帰って伝える事も…でもやっぱりもっと母や妻としての時間があったなら…と思ってしまいます。エリンに寄り添って生きたイアルが良かった。エリンの行き先を考え川に急いだ時も、闘蛇乗りになる事を選んだ時も、闘いに赴く前に帰宅を許された時も…最初から全てを承知した上で、それでもエリン同様道を探して…エリンが望んだとおりにジェシは自由に生きていける様になりました。小さなジェシが成長して行く様子、成長した姿。王獣を育てる場は獣ノ医術師を育てる場に…ジェシは伝える人になったのですね。エリンにも見せてあげたかったよ…最後に、以前にもまして食べ物が登場する場面がパワーアップしていた様に感じたのは私だけ?鍋物の美味しい季節がやってまいりました。タンダの山菜鍋、作ってみなくっちゃ!(でもうちの子はピーナツアレルギーだから代替素材を考えなきゃね) 懐具合と本棚の空き具合を考えると文庫はうれしいです。探求編、完結編と出揃ったら揃えたいかも…
2009年10月19日
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日本のファンタジーの先駆け、佐藤さとるさんが書かれた「コロボックル物語」も誕生から50周年をむかえました。「ヒノキヒコのかくれ家 人形のすきな男の子」「百万人にひとり へんな子」佐藤さとる 作 村上勉 絵 (2009年9月10日第1刷発行 講談社)2009年は、「コロボックル物語」が誕生して50周年!読みつがれている名作から「コロボックル物語」シリーズに所収されていない珠玉の短編を選び抜き、新たに村上勉の描き下ろした絵と佐藤さとるのあとがきを添えた「コロボックル物語」誕生五十周年記念作。(帯より)ヒノキヒコのかくれ家とある事件をきっかけにコロボックルたちが人間と友だちになっても良いと決められたのは六年前。だからと言ってコロボックルたちがどしどし人間の友だちを作っていったかといえばそうではなく、人間もまたおいそれとコロボックルの友だちになれるものはなかなかいなかった。でも、ときには、すてきな人間にぶつかるコロボックルもいるんです…そのひとりが大工のクラさん。「カツ大工」と呼ばれるほど腕の良い大工で…人形のすきな男の子一週間前の土曜日、いっぱいだされたしゅくだいを机の上にひろげた竜也はひろげただけでちっとも手がつかなかった。いまやっておかないとあしたの日曜日がつぶれてしまう…でもめんどうだ…時間がむだにたってゆき、時計はもう四時。思い直して宿題を半分すませたころ、おない年の樹があそぼうと呼びに来た。ひろっぱではガキ大将のシゲちゃんをはじめワンパク仲間ががけからひろっぱにとびおりてだれがいちばん遠くまでとべるか「とびっくら」をやっていたが…百万人にひとりつむじというよび名をもつウメノヒコじいさんは、その名の通りわかりころからつむじまがりのへそまがりで評判のコロボックルだった。むかしからひとりぐらしで、狩りにもひとりでいくので当時の世話役がつかまったらどうすると心配すればおもしれえと答えるつむじまがりだった。しかし人間につかまったコロボックルがいればおろおろしてスクナヒコ様にお祈りし無事にもどればしっかりしろとどなりつけた。そんなじいさんだから人間の中に友だちをみつけてもよろしいということになるとたちまちつむじをまげ友だちがほしけりゃコロボックルどうしたくさんだと言って一人で人間のまちにいってしまった。たいへんなつむじまがりである。そんなじいさんに…へんな子町の図書館につとめている正子ねえさんにはあたりまえでないところが一つだけあった。おかっぱ頭の小学生のころからずっとへんな子だといわれつづけてきた。みんながみんな、正子をへんな子だといい、とくに親しいともだちというのがいつもなかった。それでもひがんだりせず、自分はへんな子なんでたいくつするのだろうとあっさりかたづけていた。自分には自分だけの守り神がいると空想しては楽しんでいた。中学の頃からはへんな子なりにふしぎなふんいきが生まれそれにひきつけられた友だちがいつも何人かはいるようになったが、そんな正子のことを、やっぱり人はへんな子だといった。そんな正子を児童室主任のアパッチ先生は手伝いにかりだし…佐藤さんのあとがきによれば昔「きりん」という関西の教育誌に掲載された作品の様です。9月の児童書新刊あんないと一緒に挟まれていた小冊子にはコロボックル物語に登場するコロボックルの特徴や人物紹介と発売中のコロボックルシリーズの紹介が!裏側がピンナップ?になっているのもうれしいですね。佐藤さんの書かれる作品は子どもが主人公として出てくることもあれば、大人が主人公の事もあります。大人が主人公だからと言って、子どもみたいな大人ではないし、大人が懐かしがって語る子どもの頃の思い出でもありません。もちろん少しは回想することもありますが…特殊能力があるわけではないし、特別な身分とかお金持ちだとか反対に非常に困難な人生を歩んでいるとか、ともかくそういう特別な人ではない普通の人である事が多いと思います。人より少し器用だったり、少し変わっていたり、観察力はあるかもしれませんがごく普通の人。コロボックル達も、小さいからこそ可能な事はあってもやはり特殊な力などはありません。見た事も聞いた事も無い、創造するのも困難なモノが登場するわけでもないですし…(コロボックルや豆犬は空想のものかもしれませんが…)そういうところが実はすごいのではないかと思っています。村上さんのイラストがまた良いんですよ。しかもかきおろし!コロボックルは実物大でしょうか?机の上においてあるとそこにコロボックル達がいるかのようです。コロボックル達の暮らしが描かれている絵や、くるくる動き回っている様子の絵がとっても好きです。表情も豊かです。文章に書かれていた顔はこれだ!と思えるのも凄い。私がコロボックルの物語を初めて読んだ(だれも知らない小さな国)のは小学校の高学年の頃で今から30年ぐらい前。学研の科学と学習の別冊で出ていた夏の読書特集本に掲載されていたもの。今思うとあれは色々なジャンルがあって良かった。(取っておけばよかった…ってこの話何度も書いている様な…)高校生の頃、講談社文庫に出ているのを見つけて集めました。絵本には絵本の良さがあるのですが、お小遣いの少ない学生には文庫はありがたかったです。(アニメになっていたのを知ったもその頃か?)青い鳥文庫も手に取りやすいですね。
2009年10月01日
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落照の獄 十二国記 小野不由美 著 (yom yom vol.12 読み切り)(平成21年9月26日発行 新潮社)世界北方にある柳国の首都、芝草で八歳の子ども駿良が殺された。家の手伝いをし、やっと貯めた十二銭を持って桃を買いに行く途中、僅か十二銭のために…犯人は狩獺。懐には先日老夫婦を殺害して盗み取った十両近くが入っていたのに…十六件、二十三人もの人を殺した狩獺にとっては駿良は二十三の内の一に過ぎない。それ以前にも2度は金銭を盗ろうとした結果殺害、3度目は金銭を盗るために殺罪を犯した狩獺にとって徒刑は教化の意味を為さなかった。郡司法・州司法どちらも決獄(はんけつ)は大辟(殺刑・しけい)。しかし法治国家として名高い柳国では現劉王が登極して百二十年余り、その間百年以上に渡って殺刑が停止されている。大辟を用いずと王が定めたためだ。決獄は出たものの論談は紛糾し国に判断を仰ぐべきだと国府司法に委ねられた。郡司法、州司法、更には民からも大辟を求める声が大きく無視する事が出来ない。暴動を危惧せねばならないほど…司法を通じ王に意向を尋ねるが、司法に任すと曖昧な返事が…宣旨なら良かったのだが…司刑である瑛庚は鬱鬱としていた。国府司法では司刑、典刑、司刺らが論断し最終的に司刑が決を下す。つまりは瑛庚が裁かねばならない。その上王は司法に任せ無関心の様子。瑛庚の妻・清花は殺された駿良と同じ年頃の李理がいるためか狩獺の様なケダモノは殺刑であるべきだと息巻く。しかし一度殺刑を認めてしまえば、濫用の恐れが…傾き始めた国なら猶のこと…論断を重ねる瑛庚等だったが…十二国記の新作です!死刑(大辟や殺刑と呼ばれている様です)の賛否。死刑など極刑に犯罪抑止力は期待できるかどうかはわかりませんが(瑛庚からみれば抑止力にはならない様です)、死刑でしか押さえられないだろう被害者やその家族のやり場のない怒り、民衆の不安は解消される可能性が…一方、死刑とはいえ殺人に変わりなく、それを決定し直接下す者達の嫌悪感も…司刑、典刑、司刺の三人が夫々の立場から死刑賛成、反対に分かれ論断し、狩獺の動機を探り、教化の可能性を模索するが…死刑論と並行して語られる傾き始めた国の不安が何とも言えませんでした。瑛庚達の重苦しい気持ちが、清花達の憤りや不安が身近に感じられるのは気のせいでしょうか?私たちの世界には妖魔こそ跋扈していませんが、新型インフルエンザの流行やさほど好転しない景気に不安を感じたり、数の上では大した変化では無くても凶悪犯罪が増加してる様に感じたり…決して他所の世界の話では無い感じです。裁判員制度も実施され、普通の人にも裁判が他人事ではなくなってきた今、十二国記の世界での話ではありますが、人を裁く事そのものについて考えるのも良いかもしれません。しかしその後の泰麒と李斉はどうなったのかなど私にとっては一番気になっている話しはもう書かれないのかもしれないとも思ったり。それでも新作は嬉しいです。久し振りの小野不由美さんの作品(幽で掲載している鬼談草紙は時々立ち読み(買えよ!)していますが)、もちろん一気読み!在庫なしみたいですね
2009年09月29日
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電脳コイル 9 宮村優子 著 磯光雄 原作 古川英樹 カバー原画(2009年9月30日初刷 徳間書店)《メガネ》の小学生たちが集まる神社で、再び事件が起こる―!そして、イサコが下した決断とは!?(帯より)小学生最後の夏休み、メガネで過ごす最後の夏休みも終わり、始業式の朝。学校に向かうイサコに待っていたデンパが不動小学校の生徒が待ち伏せている事を知らせる。メガネの人も、生の人も…道を変えた方が良いと提案するデンパ。自分が足手纏いになる事を恐れてイサコ一人で進む様勧めるデンパにはイサコが自分を放り出すと言う発想は無い。茅の輪くぐりの祭り以来、信者から纏わりつかれ行動の自由を失ったイサコは大黒小でトップクラスの成績を誇るイイジマの提案を受け入れた。決まった時間に廃ビルで信者に姿を見せる代わりにそれ以外の時間の自由を得たイサコだが、熱狂する信者たちの好意に溺れ…愛される事が弱点だと見抜いたヤサコ、フミエ、ハラケン、黒客メンバーは信者を統率しイサコを言いなりにしているイイジマを危険視。イイジマと信者を引き剥がすため、花火大会の夜、廃ビルに集まる信者たちをウイルス駆除ソフト・サッチーを使い襲わせたヤサコたち。信者たちを、信者たちのメガネを守る事無く、自らのメガネを弾き飛ばされ姿を消したイサコ。全てを失ったイサコ。信者の誰一人救わなかったイサコを憎む元信者たち。イサコを使って大勢の子どもを動かす事に快感を感じていたイイジマはイサコさまを続ける気が無いイサコには興味を失い去る。仕返しを執拗に狙う信者たち。信者以外にもイサコを罠にはめようとしている存在が…避けていては背後の人間を突き止められないと考えたイサコは…始業式前の教室、電脳肝試し以来行方が分からなかったマイコ先生は自由研究の宿題を集めていた。メガネの謎を追うのに忙しく、しかし謎は解明出来ないまま自由研究が残ったコイル電脳探偵局と黒客メンバーだったがこれまで調べた事を別の形にまとめて宿題を乗り切った。遅れて登校したイサコの壊れた筈のメガネは無事だった。花火の夜以来訪れていなかった廃ビルに久し振りに向かうヤサコ、フミエ、幸乃。途中、ペンキでバツを付けられたイサコの写真が…電脳だけでなく生の写真まで…悪意を感じた三人は写真を貼る元信者達らしき姿を見る。元信者達の視線の先にはイサコが!フミエの指示に構えるヤサコと幸乃。元信者が投げた小さな塊をヤサコが放った電脳壁は防いだ筈なのに…イサコの額から一筋の血が!元信者に向かって問い詰めるフミエだが…鹿屋野神社でイサコの傷の手当てをする幸乃。生の攻撃を避けなかったイサコを詰るフミエに、花火大会の時に攻撃した事を言い返すイサコ。謝るヤサコに邪魔をするなとイサコだが、見てられないから…と淡々と語るフミエ。電脳スキルが高いイサコには誰もかなわない…だから気になる。脅されていないか?自分では解決できそうもない厄介事に巻き込まれてないか?フミエの問い掛けをしっかり受け止めるように聞いていたイサコはだいじょうぶだと…一旦は別れたイサコとヤサコ達だが、慌てて戻ったヤサコはイサコに告げる。サッチーを操作していたタマコが長期休暇を取っている今はサッチーはいない、だがしばらくしたらタマコ以外の人物が研修を受けていると言う新型サッチーが始動する事を…しなくちゃならないことがあるならいまのうち。何故そんな重要な情報を?と訝るイサコに同じだからとヤサコ。とりもどしたいものがあるならメガネが使えるいましかない。それはイサコが教えてくれた事。「ミチコさんに会うんでしょう?そうして願いごとをかなえてもらうんでしょう?」イサコの眼が突然止まった。なにかに、たしかに焦点が合った。ノーメガネ、ノーライフイサコが覚醒した瞬間だった。そしてイサコは再びキラバグを集め始め…シルバーウイーク直前に某ネット書店から届いていたのですが、子どもの学級閉鎖も重なりPCが思う様に使えませんでした。と言い訳はさておき…イサコの決断とか、京子の見る夢とか、あっちへの入り口とかはアニメでも似たようなものがありましたが、かなり印象が異なります。もちろんこれは小説版だからこれで良いのです。とうとう夏休みも終わり新学期です。行方不明だと思われたマイコ先生にはかなり拍子抜けでした。なるほどではありましたが。と言うか子ども達にとって重要となるかもしれない情報は言ってない様にも思います。行方不明の弟の件などそもそも子ども達に話す必要がない個人的な事ですものね。(先生は夏休みの間、探しに行ったのでしょうか?)元の自由研究が計画倒れになってしまったのは仕方ないです。アキラ君同様、私も皆の自由研究見てみたい!(ハラケンの怪談とか、ガチャのハッカー対策とか是非!!でも大人だから見られないのね…)イサコが元信者に…生の暴力、小学生なら程度の差はあっても、あるだろうなあとは思いましたが…手足じゃないんだ。石礫は露骨に悪意が籠っていますが、廃工場のは一歩間違うと…アニメ版のアイコのポジションに当たるだろう幸乃にも小説版はちゃんとスポットが当たってます。ヤサコもですが、イサコも幸乃に癒されたんだね。イサコへの対応、デンパも幸乃も見れば放っておけない…心の傷と顔の傷。深いのは心の傷とは言うものの、どちらも無い方が良いし、顔の傷が心の傷になる事もあるしね。思わず飛びだしたヤサコを責めるハラケンが見ていられないほど痛々しい。だからダイチの感想は率直で良いと思うのですよ。そしてガチャギリの指摘には納得なのですよ。ヤサコが責められるべき点がブレて無い。今回(も?)、ガチャがホント良かった。京子の件も、神社での再現の後も、メガネつかいとしての選択も。おふだの改造、メガばあの弟子になれば良いのに…ガチャについていきたいアキラ君に行かせる理由を作ってやるフミエちゃんも良かった。京子の症状、すごく心配ですよ。ヤサコ母、お察しします。(小説版は必ずしもアニメと同じではないのですがアニメ同様、京子は…と予測してはいます。どちらにしても危ないのですが)8年前の再現。今タマコがいたら…と思ってしまった。イサコに何を思い出させたかったのか?それとも現象自体が目的だったのか?ハラケンは来なかったんだね。ピンクのスニーカーの少女は何故あの時?騙されまいと思っただけには見えなかったけど…それでも子ども達が子ども達だけで知恵を巡らせている様子は良いです。大人としては現場を見たらきっと心配してしまいますが…ハラケンが見たカンナ(とカンナ父)の夢が気になります。はざま交差点でヤサコに…やっぱり痛々しいよ、ハラケン。ヤサコが言った事は多分合っているのでしょうね。カンナ父との交流でかなり落ち着いて来た様子だったのに、イサコがあの声に不安にさせられる様に夢で揺さぶられたのかな?家庭の事情もあるし、色々余裕が無いのだろうけど…ハラケンが突き止めたのは一体?キラバグ臨界!取り込む時のイサコが痛そうで…いよいよ開きましたがイサコは一人で?それとも?メガネの期限が近付いたというか、色々成長する時期だしね。どの子も成長しているし、それに抵抗している感じもあるし…ホント、メガネを生き切って(ガチャ、うまいこというよね)卒業していって欲しいなあと思ったり。全10巻だと思い込んでいましたが、残り一冊で終わるとは思えません。私の勘違い?次の巻で最終巻とは書いてなかったし…まだまだ続くのは嬉しいので良いけどね。何にせよ次巻が待ち遠しいです!
2009年09月26日
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