映画に恋してる

映画に恋してる

2005.05.02
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カテゴリ: 映画館で観た映画








自由になった魂で、
きっとあなたを抱きしめる。









彼が車椅子を必要としないのは
他にも理由はあるけれど
そんなものがなくっても
いつでも空を飛べるから。



イマジネーションの世界では
彼は自由の人となる。
両手を動かし、足で踏みしめ
開け放たれた窓から
森を抜けて飛翔する。




もうすぐ海が近いことを知る。
きらめく砂浜に
散歩する彼女を見つけたら
軽やかに舞い降りて
手を取りそっと口づけよう。











19歳でノルウェー船のクルーとなり、
世界中を旅したラモンにとって
海は、自由に向かって開かれた
広大な扉のはずだった。
皮肉にも彼の自由を奪ったのは
引き潮と気づかずにダイブした海。




四肢麻痺の障害。
ベッドの上で26年。
寝たきりの生活を余儀なくされ
生きることの意味を模索し続けた彼が
たどり着いた結論は尊厳死。

人生に終止符を打ちたい」。
家族や仲間の愛に包まれてはいるが
自分の命を自分で絶つ自由さえ
彼は持ち合わせてはいないのだ。










今年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作。
当然の受賞だと思います。
なかでも主人公ラモンを演じた
ハビエル・バルデムの
演技を感じさせない名演は卓越。




実在の人物、ラモンその人のような
寛容さと、穏やかさ、温かさに
胸を打たれました。
彼が男優賞から外れたのが
なんだかとても不思議なくらい。
首から上しか動かせない役なのに、
この内面的な広がりはなんだろう?
これみよがしでも
押しつけでもない
静かな笑みをたたえた
穏やかな横顔に釘付けでした。




1日5時間のメイクの力を借りて、
完全に50歳過ぎのラモンになりきった
主演ハビエル・バルデムは、
実は1969年生まれの
35歳だというから驚き!



劇中に挿入された
事故前のシーンから想像できるように、
スペイン映画界では、
元ラグビー選手の肉体を誇る
セクシー・スターとして有名だそうです。









尊厳死をめぐって
彼は訴訟を起こすのだけど
それは、
自分を助けてくれる人たちが
罪に問われないようにするため。




重くなりがちなテーマではあるけれど
社会派映画というトーンには
仕上がってはいないです。
裁判のシーンはとても少なく
むしろ彼を取り囲む人々の
いろいろな立場からの視線を大切に
淡々と綴られていて
「死」を取り上げた映画なのに
「生」の輝きと力強さを感じました。
「死」って一体、誰のものだろう?







「人間と死を語るこの映画は、
私にしか作れなかったでしょう」と語る
アレハンドロ・アメナーバル監督。
彼の過去の作品はそういえば
ずーっと死を扱った映画でした。



デビュー作は
「テシス/次に私が殺される」 (96)
2作目は
「オープン・ユア・アイズ」 (97)
3作目は
「アザーズ」 (01)でハリウッド進出。





アメナーバル監督作品を見直すとともに
ハビエル・バルデムの出演作も
いろいろと観てみたい・・・!
そういう映画の探求心みたいなものも
くすぐってくれる映画でした♪
是非!











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Last updated  2005.05.27 17:19:50
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あかまっちゃん2004 @ Re:アース  EARTH(01/17) ようやくDVDで見ました。ただ、プロジ…
Christophor@ ... [URL= <small> <a href="http://www.qerig…
セビセビ @ 七光り うおぅ。。 なぜかは分りませんが、禁止…
亜美tsugumi @ おおっ トムクルーズというキーワードに釣られま…
Jessie @ Re:親の七光りって言うけれど・・・   夏恋の映画独り言♪(04/24) ね!たしかにジュリアに目もとがそっくり…
sweet sue @ 本当だ! 笑顔がキュートなところそっくり! 目元…
ねこんちゅ @ 七光り おはようございます。 七光りは日本も…
マリーmypink @ 使っちゃえ!七光り~(笑) こんにちは~~ うわっ!目元がそっく…
夏恋karen @ Heikさん へ ★Heikさん、おはようございます♪ >そ…

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