かすみのスピリチュアル・ジャーニー

かすみのスピリチュアル・ジャーニー

10.情報とつながる



つながりの回復


10.情報とつながる


 仕事の帰り道、本屋に寄ることが多くなった。

 本を立ち読みしたり、買ったりすることで、仕事のことを
忘れてから帰宅したいという気持ちがあったのだ。

 もちろん、なんとかして良くなりたいという気持ちがあったので、
仕事上の専門書から離れて、一般向けの心の病に関する本をよく読んだ。

 心の病の回復に関する本を買うと、本の後ろに著者の連絡先が
書いてあることがある。

 気に入った本の著者の連絡先に電話して、ワークショップや講座の
情報を得ては、参加した。

 自助グループにも参加するようになった。

 その時の勇気や行動力には、自分でも驚いた。

 うつの人は、エネルギーが高い人が多いと言われるが、
動き出すとすごいエネルギーを発揮する。 

 私は、新幹線に乗ったり、電車を乗り継いで何時間もかかるような
場所であっても、自分が良さそうだと思うところには、どこでも
出かけていった。



 そして、そうやって出かけた先に置いてあった、チラシや冊子から
また情報を得て、ワークショップや講座に出た。

 いったん動き出すと、どんどん情報が入ってくるようになった。




 私は、大学で学ぶ正統派の心理学の勉強しかしてこなかったが、
心の回復にはいろんな考え方があり、アプローチがあることを知った。

 最初は、心理士である自分が、そういう場に出て行くことが恥ずかしく、
躊躇したが、同じように、援助職からうつになったという人と出会うことが
できた。



「援助職の燃えつき」が、適切なセルフケアをしないと誰にでも
起こること、また、大勢の人がこの問題で苦しんでいると知ったのも
このときだった。

 自分が特殊なんだ、自分だけなんだという気持ちは、
しだいに消えていった。



 情報というのは非常に大事である。

 自分の気持ちが楽になるような、安心できるような、
できるだけたくさんの情報や知識を得ることが
大切なのだ。

 人によって、症状や状況が違うため、自分に当てはまらず、
参考にならない場合も多い。

 だから、どこかに出かけていっても失望する場合もある。

 でも、そこであきらめずに、もっと自分にあったところへ
出かけていってほしいと思う。

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