日々のあぶく?

日々のあぶく?

December 10, 2005
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カテゴリ:
God's truth

第7回配本なのに、何故"わたしが子どもだったころ"(という名のあとがき)がないんだろう?
ないのは第1回配本分だけだと思っていたのに…。

装画・挿絵 原マスミ (よしもとばななとよく組んでる(装画・挿絵担当している)イメージあり)

章が死を真ん中に対称となった構成は面白い。
(誕生日・神様・犯人・天誅・英樹・死・英樹・天誅・犯人・神様・誕生日)

誕生日にいつも赤い蝋燭一本だけ吹き消せないのになんだかモヤモヤとした(例えば、本当の誕生日を両親が間違えて覚えているんじゃないか、なんて)思いがある、
四年一組のぼく・黒沢芳雄は浜田探偵団のメンバーだ。

探偵団に入る条件は浜田町に住んでいることで、松茂町に住む親友の英樹は入れない。
町で起こった猫殺しの事件、殺された中の一匹がミチルの可愛がっていた野良猫だったことから探偵団は犯人探しを開始。
その頃、掃除当番で一緒になった鈴木君は自分は神様だと言いだした。
彼のゲームに付き合って(彼を神様として)質問すると、猫殺しの犯人や僕の死ぬ日まで教えてくれ、犯人に天誅を下してくれると言う。
ある日、親友の英樹が殺された。
警察は事故だと言うけれど、彼の死の真相を考えるうちにぼくはある結論に辿り着く。
ぼくは鈴木君に天誅を下す相手を変えてもらうことにした―

猫殺しや子どもが殺されること、ミステリではよくあることだけれど、最近は実際にそんな事件が多発していただけになんだかブルーになってしまった。
現実にはそんな凄惨なことは(めったに)起こらない、からこその物語、というものもあったはずなのに…。

内容としては鈴木君が神様と言う突飛な設定は面白い。
自分の思いで(ぼくの希望を叶えて)天誅を人に下すことを約束する、"優良図書"にはありえないであろう設定を実現するあたりはブラックである。

その人が共犯者だと不自然な痕跡が残るはずなのに…。
その目前の読者をミスリーディングするあたりはまだ良かった(?)のだけどな。
諸々の設定は今という時代背景が反映されているともいえるのか。





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Last updated  December 10, 2005 03:00:44 PM


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