日々のあぶく?

日々のあぶく?

August 3, 2007
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カテゴリ: 本
しゃばけシリーズ  しゃばけ しゃばけ・感想 ぬしさまへ/ねこのばば おまけのこ うそうそ みぃつけた

今回の若だんなは寝付きながらもカッコよく推理・事件解決というよりも、
様々な別離に心を痛め、悩むほうに重点が置かれている。
それを見守る妖たち(特に仁吉と佐助)がいい。


―ネタバレ?あり―

・鬼と小鬼
火事のもらい火で長崎屋も焼け出される。
その最中、煙に巻かれた若だんな・一太郎は三途の川のほとりに!
なぜか若だんなについてきてしまった鳴家とお獅子だけでも現世に戻そうと
しっかり者の子供・冬吉と頭をひねる。

三途の川のほとりで石を積む子供たちとそれを監視する鬼。
成仏しても子供心に複雑な模様が描かれる。
若だんなは幼い頃に一度死に、「返魂香」で生まれなおした経緯があり、三途の川は二度目。
なんとものん気でおおらかな若だんなと冬吉は死んではいなかったようで(影が濃かった事から)、
イザナギ・イザナミの古事に倣ったことと、仁吉特製の薬のお陰で生還する。


・ちんぷんかん
武士の子であった秋英は9歳の時に僧になり、なぜか妖退治で有名な寛朝のたった一人の弟子に。
妖も見えない秋英は寛朝の雑用を一手に引き受けるはめに。
山ほど妖相談を抱える寛朝は"単なる暮らしの悩みを妖のせいと勘違いして相談しにくる人たち"を延真に
"不可思議ではあるが、緊急の対処が必要とは思えぬ相談事"は秋英に振り分けると言い出した。


秋英初の相談相手は和算指南の阿波六右衛門。
娘が心奪われた長崎屋の松之助との縁談を取り持つように迫る六右衛門は実は妖(狸か?)で
秋英を和算の本に引き込み、和算勝負に負けたら自分の要望を聞き入れるよう秋英に告げる。

秋英は実は妖が見えていたため、寛朝は弟子とした。
自身のない秋英には自分を信じるように、
兄・松之助の縁談が気にかかる若だんなには兄をもっと信じ、何でも背負い込まぬよう助言する寛朝は一筋縄ではいかない僧である。

・男ぶり
若だんなの母・おたえは母に大妖・皮衣をもち、若だんなよりも妖の地が濃い。
そんなおたえが何故、藤兵衛と結婚したかが語られる。

おたえが当たり前に妖が見えていることが普通に語られている。
(はじめの頃、若だんなは母に妖が見えているか疑問に思っていたのが嘘のよう)
おたえにも皮衣がつけた守狐がついていたこと、屏風のぞきとその頃から親交(?)があったことが判明。
おたえの両親も子供に大甘・親馬鹿。守狐も過保護。これは長崎屋の伝統?
ただ、おたえは若旦那のように病弱ではなかった為、甘さの種類は微妙に違いそうだが。

縁談の相手に心惹かれ、彼の叔父の相談事を一緒に推理するおたえだったが、
その推理の先には彼の叔父の不倫の影が。
事実を明らかにしたせいで縁談は壊れる。
その後、おたえは守狐も認め、おたえをひたすら褒め称え、慰めていた奉公人の藤吉(後の藤兵衛)に心を寄せるようになった。

失恋したおたえが泣くのをどう慰めようとオロオロする屏風のぞきに注目、かな。
若だんなはどんな恋をするのかこれから気になるところ。

・今昔
通町は火事以降、不運続き。
若だんなのところに式神が現れた。命を狙われたのか?
そんな中、紅白粉問屋のお雛が白粉化粧を取り、松之助の縁談が決まりそうだ。
松之助の縁談の相手は米屋の大店・玉乃屋のお嬢さん。
松之助が恋したのは次女・お咲。
だが、玉乃屋が嫁にやりたいといってきたのは病弱な長女・おくらだった。

親の縁談に疲れたおくらは陰陽師に自分を殺すよう依頼。
縁談の相談などで移動した鳴家についてきた式神が長崎屋を襲っていた。
式神退治に鳴家大活躍、若だんなの守り方をめぐって仁吉と佐助対立、
若だんなの身代わりとなった屏風のぞきも見せ場あり。
でも、なんといっても貧乏神でも神は神。式神なんて何のその、の金次の活躍が目を引く。
陰陽道の復活を目論み、自分の力を誇示しようとする七太夫を金次が祟ることに。
七太夫の今後は暗い、だろう。

・はるがいくよ
松之助の縁談はお咲を嫁にもらい、分家することに決定。
贈り物を考えつつ、兄と離れることを寂しく思う若だんな。
そんな若だんなに追い討ちをかけるように栄吉が修行に出されることを告げる。
そんな時、若だんなのもとに現れたのは赤子。
それは、火事の後、引き取り、植え替えた桜の気の花びらの精だった。
彼女を小紅と名付け、可愛がる若だんな。
だが、花の命は短く、あっという間に成長する小紅。
彼女の命を永らえたいと植木屋や寛朝に相談する若だんな。
そんな若だんなに仁吉と佐助は荼枳尼天の庭に小紅を連れて行かないかと告げるのだった。

松之助への祝いは出会いのきっかけとなったびーどろの根付に。
若だんなを慕った小紅は、自分が生き長らえると後が続かない、
新しい花びらが舞い込むことが会ったらその時も遊んでほしいと告げ、消える。
あっという間に消える命。
それは妖にとっての人間も同じ。
寿命の短い人間である若だんなとの時を感じ、小紅を口実にしながらも
若だんなのことを考え尽くしてくれた仁吉と佐助の気持ちを汲みつつも、
荼枳尼天の庭に行くとはいえなかった若だんな。
おいていくもの、おいていかれるものの辛い気持ちを感じつつも、心温まる一編。





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Last updated  August 3, 2007 03:50:24 PM


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