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ベンチャー大学の栢野/かやの7380

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2007.11.24
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青山ブック閉店

■福岡一の繁華街・天神西通りの青山ブックセンターが閉店。本体は数年前に民事再生か何かだったが・・福岡市140万人・都市圏200万人・そのど真ん中の繁盛一等地なら成功する・・・のは、ホンの一部の強者か、大手とは差別化した 弱者の戦略 でやる店。残念ながら、青山は撃沈した。

ブックスキューブリック

■一方、こちらは都心だが天神地区からは離れた赤坂ケヤキ通りの本屋「ブックスキューブリック」。天神に比べると人通りは1/30以下。わずか10ツボ程度だが、繁盛している。こんな小さな店だが、あらゆるジャンルの良品を揃えている。例えば郊外の量販店にはなかった「超地域密着マーケティング」もあるし、強者だから好きではないが、俺が尊敬する複数の人が誉める稲盛さんの「生き方」もあった。ので、2冊ともこの店で買った。今日もブラリと寄ってみると、次から次ぎにお客が入ってくる。


大井代表 ★で、店主の大井さんと様々な会話。以前、ビッグフィールドマネジメント大野さんのHPで拝見して、7年前の出店時に竹田先生のセミナーを受け、仮申し込みしていた立地が最悪だと気づき、今の場所にして地域密着の「 弱者の戦略 」で成功したと読み、メールで挨拶はしていた。

こうして会話している最中も、近所の若い婦人が何かの本を探して欲しいと発注している。「じゃあ、その件はメールで連絡お願いします」ということは、アマゾンなんかで帰るじゃないかと思ったが、この婦人はこの大井さんから買いたいのだ。大井さんとの会話が楽しみで、他に行かずにココで買っているのだ。ホー噂通りだなと感心。


★同じシーンは 薬院南の白金にある小さな貴金属とバッグのリサイクルショップ「スターポート」 でも見た。この人も1999年の ベンチャー大学・特別版 参加者。おお、偶然だがここも大井さんだ。ここでもご婦人のお客と出くわしたが、その人は「某有名ブランドの新品のバッグが欲しい。お願いね」と言って帰ったが、このスターポートは来店客にはその日中にお礼ハガキを書いている。固定客は1000人以上だが、その都度+年賀+誕生日など「一人当たり年間7枚!」は書いている。店の営業時間は夜8時だが、閉店後の夜10時までハガキタイムで、しかも夜間も開いてる天神中央郵便局に出す・・・市内なら翌日に必ず着く!そんなことをされたら、よそでなんか買えないですね。かつ、メインはリサイクル・中古だから、大手量販店や専門店とは差別化。リサイクルも最近は大手があるが、そこも大量仕入れの大量販売だが接客は素人同然だから個別対応をしっかりやれば差別化できる。安けりゃいいという客は大手に流れるが、そんなもんはそれでいい。それは大手が狙う客層。弱者必勝の店は、他にない商品(品揃え・手作り系・中古・買い取り・他)+パーソナルな接客を求める少数派を狙うしかない。同じモノで価格では勝てるはずがない。

★が、元に戻って「ブックスキューブリック」の場合、商品は「新刊本」で他の本屋と価格は変わらない。これは価格面では大手も値引きないので有利。あとは立地や品揃えや接客など。計算ずくだったと思うが、この赤坂地域は他に本屋がない。あとは品揃えと接客だが、この品揃えがなんとも微妙にイイ。以前はこの高級住宅地に多いおしゃれなご婦人系がメイン客層だったが、今は男も増えている。ちょうど俺みたいな人間にも合うのか、例えばビジネス系や自己啓発系・沢木耕太郎系なども、大手の書店にはないものが多い。いや、大手にもあるのだろうが、多すぎて迷ってよーわからん。

このブックスキューブリックの場合、なんというか「忙しいあなたに換わって、あなたの好みの本、役立つ本を厳選して揃えましたよ」とでも言ってるようなカンジ。そのための接近戦を欠かさない。俺も「生き方」買って何気に話していたら、「この本は地域の商店街分析なんかでは素晴らしいですよ」と、「下流社会」の三浦某が書いた東京・吉祥寺の本を薦めてきた。思わず買おうと思ったが、財布に1000円もなかったのと、三浦はエリート面で「下流系」をバカにしているのがキライなので買わなかったが、お客の潜在的なニーズやウオンツを読みとる能力がスゴイ。


大井さんは大阪のイベント会社勤務後にイタリアに行き、現地にいた日本人の大理石アーティスト(今は東京ミッドタウンの大理石オブジェ製作などの安田さん)に気に入られて4年ほどマネジャーみたいなことをし、その後は荒物雑貨屋のオーナーにスカウトされて店舗運営を任され、その時代に蓄財して7年前に福岡で開業。ある意味では特色のある個店経営や集客・コミュニケーションには相当長けているのだった。本屋の世界で、大手以外にこれだけ地域と客層に合わせてカウンセリング営業できる人も少ないだろう。


そうか。本屋の世界も他の流通業界と同じく、昔に比べると、大手・郊外店が圧倒的に主流になった。個店はどんどんなくなっている。ということは、どこもかしこも、売れるベストセラー主体の品揃えで、変わり映えしない。そこに地域と客層に合った商品+接近戦営業で手作りの個性を打ち出せばうまく行く。町おこしや個人新聞も発行。そんなことを考える本屋は希有。実はライバルが努力しない業界だった。そういうことかと、エセコンサルは結果論的にまとめて一人悦に。詳細は ブックスキューブリック

ひとつのことを


使命があるはず・みつを






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Last updated  2007.11.24 21:36:02
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