2005/01/30
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テーマ: 本日の1冊(3709)
カテゴリ: 読了本

〔以下、解説のあらすじを引用〕
倒産寸前の不動産会社の社長・丹羽は、競馬場で知り合った老人から古びた手帳を託された。
老人はその直後に心臓発作で急死してしまった。
ところが、その手帳には驚くべきことが書かれていた・・・
帝国陸軍は、来るべき日本の復興のために、終戦直前に二百兆円の金塊を隠したという。
それはもともとは、マッカーサーが親子二代がフィリピン独立の為に蓄えたもので、山下将軍がマラカニアン宮殿の地下から掘り出して密かに内地に送ったものらしい。
昭和二十年八月、軍部首脳の密命を受けた参謀少佐、主計中尉、軍曹の三人は、この夥しい数の財宝を大蔵省分室の地下金庫からある場所に隠した。
老人の手帳にはその秘密作戦の経緯が克明に記されていたのである。
そこに書かれていることは真実なのか。
とすれば、莫大な財宝が未だに発見されずに眠っている事になる。
ボランティアに精を出す中年サラリーマン・海老沢や大地主の金原老人が加わって、手帳に書かれた半世紀前の出来事が検証されていく。
その合い間に、過去のドラマが挿入されることにもなる。
奪われた財宝を取り戻そうとするマッカーサーも登場する。

***************************

終戦時の勤労動員の女生徒たち。。。。
せつなくなります。

一人一人が血が通い生き生きと描かれている浅田作品。

「シェラザード」も終戦時期の日本軍の財宝探し。
という意味では似たような作品です。
読後の余韻が心を去らない、共に感動する作品です。


〔以下、本文から少し抜粋します。〕

ソ連は不可侵条約を破棄して参戦してきた。国民はその恨みは決して忘れませんよ。
裏切りだけは許せぬという国民感情は根深い。

八月十五日の朝は明けた。
帝国の終焉を彩る日輪は、猛々しく廃墟の空に駆け昇った。

22年生まれの丹羽は団塊の世代。
どこの家でも鼻たれの子供でひしめいていて、三度の食事はさながら早い者勝ちのバトルロワイヤルだった。
ボランティアの海老沢は26年生まれ。
生まれ年がわずかに四年遅れれば、それは平穏な、高度成長期の申し子の世代。

=責任の自覚、そして勇気=






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最終更新日  2005/02/01 01:00:11 PM
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