Faster than wind in Maple Story.

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1話

~弓物語~





この世界には職業と呼ばれるものが存在するらしい。
戦士、盗賊、魔法使い、弓使いという4つがそれだそうだ。
どうやら私は弓使いに向いているらしい。

そうしてそれを選択することにした。

辺りを見渡せば海と平原に囲まれた町並みが見える。看板には【リス】と書かれていた。
心地よい風が頬にあたる、平和を形にしたような街だった。
しばらく歩いていると曲がり角で一人の体格のいい男とぶつかってしまった。

「男:おう、われぇ!どこに目をつけとるんじゃぁ!!」

「シーヴァン:す、すまない。以後気を付ける・・・」

そのまま、引き返そうとしたが男は私の手をつかんだ・・・

(逃がしてはくれないのか・・・orz)

「男:肩が粉砕骨折しちまったぞ!どうしてくれるんだ?!」

(ずいぶん古典的な男だな・・・、古すぎる喧嘩文句だぞそれは;)

「●●:やいやいやい、何やってるんだぃ?」

男と問答していると一人の男が近寄ってきた。

「●●:粉砕骨折してるのかい、どれみせてもらおうか?」

男に歩み寄っていくその者は肩を見ているのかと思えばマントから何かを取り出し、
男の顔にぶちまけた。

「男:ぶぇぁ?!ぅぁぁぁぁぁぁぁ、目にしみるぅぅぅぅぅっ(TT)」

男が手を離したその隙に私の手をつかんでその者はしばらく逃げた。

「もう、大丈夫だろう。」

そう言って先ほど男にかけたものを懐にしまった。
タバスコと書かれていた・・・。

(ドSか?こいつ・・・。)

「シーヴァン:私はシーヴァンと言う、君の名前は?」

「ヒロキ:あ?いっけね、自己紹介してなかった、ヒロキっていうんだ、よろしくw」

「シーヴァン:さっきは助かったよ、それにしてもタバスコとは・・・。」

「ヒロキ:いいの、いいの、あいつ俺の兄ちゃんだからw」

(ますます、良くないと思うのだが・・・。)

そんな私に気付かないようで彼はリスの街案内をしてくれた。
彼の説明から、どうやらここは旅人の出発地点の意味合いを持つ街のようだった。

「ヒロキ:お前はこれからどこに行くんだ?」

「シーヴァン:ぇ、えーと、まぁ・・・、・・・・・・わからない;」

たった今ここに来たばかりで次にどこへ行くとかはまるで考えていなかった。

「ヒロキ:見たところ弓使いっぽい顔してるな、なら【ヘネ】行ってみろよ。」

「シーヴァン:ヘネ?それは美味しいのか?」

「ヒロキ:(*´゚,_っ゚)´.;.:;*.':;*.':;ブッ
お馬鹿wヘネっていうのは【ヘネシス】っていう村だよ、
弓使いは絶対に行かなきゃいけない場所なんだぞw」

( (。´ー`)フーン...ッテ!!ヾ(;;゚Д゚)ノ 工工エエェェェェエエ工工?!?!全然知らなかったorz)

この街を出て海岸沿いに進み分かれ道を間違えなければ辿りつけるそうだ。
目的が定まったところで彼に聞いてみた。

「シーヴァン:君はどんな職業をしているんだい?」

「ヒロキ:俺は戦士をやってるんだ。」

そう言いながら彼は「アチョォー」と吠え構えてみせた。

「シーヴァン:あはは・・・、強そうじゃないか・・・。」

「ヒロキ:そうそう、途中分かれ道があるから右に進めよ、いいか右だぞ~。」

村の出口に案内してもらって私はついに冒険へと旅立つことになるのだった・・・。


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