愛を分かち合いたい♪

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気分転換という魔法

【気分転換という魔法】

治療を始めて4ヶ月目(9月)には、もう私ばかりか家族まで限界だった。
子供たちは、家の中では私に気を使って
はしゃいだり、歌ったり、喧嘩したりがなくなって
笑顔さえもなくなって来ていた。

旦那さんは、一生懸命考えてくれたのか
「気分転換はどう?してみない?」
と私に言ってきた。
私もどうにかしたかったので、その頃の私にはめずらしく素直にその意見に従う事にした。
そういえば、治療を開始してから家族で外出などほとんどしていなかった。
もう夏休みも終わったというのに、
二人で旅行の計画を立てた。
子どもたち二人は学校を休ませ(いけない事かもしれないけど)
家族で今井浜に二泊三日で旅行する事にした。
もう、シーズンオフで普段は一泊二万八千円もするような

高級リゾートホテル

が、なんと6500円で泊まれる!
4人で二泊で52000円!
予約もとれて、色々と計画もできたころから
目に見えるほど私は元気になっていった。
副作用をほとんど感じないような日まであった。

旅行が決まったからなのか、身体が薬の作用に慣れてきたからなのか
それはわからなかったけど、もすごく嬉しかった。
子供達も旅行は楽しみだわ、母は元気だわで、テンションが高くなっていた。
旦那さんに、治療してから始めて感謝の気持ちも言えた。
「今までひどい事言ってごめんね。色々協力してくれてありがとう。旅行も本当にありがとう。」

旦那さんは何も言わず泣いていた。

きっと一番頑張っていたのは旦那さんだった。
子供達にも私にも精一杯をしてくれていた。

旅行の日がやってきた。
私達は家族4人で今井浜に向かった。車の中では大合唱。
私も旦那さんも子供達と一緒に歌った。
時々来る寒気のためにタオルケットを持っていたのだが、
そんなものは全く必要がないくらい、私の身体は絶好調だった。
途中、何回かのぼせのような体温上昇をやや感じたけれど
いつもなら
「あ~、またのぼせだぁ~。死ぬ~、助けてぇ。アイスノンとってぇ」
と口に出して、身体の不調を訴えているところだが
口に出すのも忘れてしまう程、楽しかったのだ。


素敵なホテル

と綺麗な砂浜と海。
プライベートビーチだ・・

今井浜東急リゾート夏休みには賑わっていたであろう浜には
私達家族だけ・・・。
ホテルのプールから、そのままプライベートビーチに行けるようになっていて
昼間も子供たちとプールと海を行ったり来たりして遊び、
夜は、子供たちが寝た後
旦那さんと二人で夜のビーチを散歩した。
そしてカクテルラウンジで乾杯した。

今までの辛い毎日が、他人事のようで
非現実の中にいるような不思議な感覚だった。
私はその日、始めて
この旅行を計画してくれた旦那さんに対して
感謝の言葉を言うことが出来た。
私の言葉に

「笑ってくれて、楽しそうにしてくれて、ありがとう」
と旦那さんは言ってくれた。

病気とは、本人ばかりか家族まで巻き込む恐ろしい魔物だ。
でも、その代わり、当たり前だった事が貴重な事で
自分にとって何が大切なのか、
そして本当の愛情というものがどういうものなのかという事を
気付かせてもくれた。

「子宮内膜症」
それは、私の人生の中で必要な病気だったのかもしれない。

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