meiのあったかほ~む

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水の都ベニス

いよいよ憧れのベニスだ!

出張の合間、立ち寄った憧れの都である。

フィレンツェからオリエント急行に乗って列車の旅だった。
海岸沿いを列車が走り海の向こうにベニスが見えてくるのだ。
この車窓からの眺めは本当に素晴らしきものだった。

ベニスに到着するとさすがに水の都市である。
交通手段は運河を水上バスで移動するのだ。車はほとんど見かけなかった。

もう、気分はキャサリン・ヘップバーンの『旅情』である。

運河の風を浴びながらホテルの船着き場までしばし街並を鑑賞である。
とても美しい眺めである。

ここは休日だったので各々で行動が自由に出来た。
わっちはどうしても
『真っ赤なベネチアングラス』が欲しかったのだ。
街を歩いてお店を見てもみんな同じ装飾の華美なものが多かった。
暫く歩いて、ふっと目に止まったのだ。
小さなウィンドウに真っ赤なシンプルなリキュールグラス!
これぞ、まさに探していた物だった。
ウィンドウ伝いにお店に入り片言の英語であのグラスが欲しい!っと
店員さんに言ったところ、
『じゃぁ~付いておいで。』っと手招きされ路地裏を歩き人通りの少ない細い路地に入って行った。その先には古い屋敷みたいな建物があり入り口で
『おいでおいで』するのだった。少し恐かったが付いて行って中に入ったら。。。。
びっくりである。
そこは立派なベネチアングラスのコレクションが3階までされていて、
さらにはそちらのグランドマネージャーみたいな方にわっちを引き渡し
『このお嬢さんがあの赤いグラスが欲しいそうよ!じゃね!チャオ!』っと
戻ってしまったのだ。
そうしたらそのGMさん。。。これがとっても紳士!長身でハンサム。きちっとブラックスーツで決めていたのだ。
『さぁ、マダァ~ム、プレイゴ!』ってクラシックな蛇腹のエレベーターに乗って各階を案内して戴いたのだった!
後で知ったがここはべネティアングラスの老舗の老舗の最高峰だったのだ~

もう、壁一面のガラス張りのショウケースには暦代の見事なベネチアングラスが某大にコレクションされていた。
溜め息ものであった。
これは16世紀のもの、王家のもの。。。どれもこれもあの道すがら見たお土産屋のものとは別世界の物で有った。

3階では、優雅な椅子に座って待っておいで!っといわれ待っていたら、
紳士なGMがしばらくして
『貴方が探しているのはこれかな?』っと例の真っ赤なリキュールグラスを差し出した。

『スゥィ~』もう、感激も感激、大満足であった。
持った感触は優雅で空気の様に軽やかだった。。。。
欲しい。でもいくらか?値段を確かめなかったのだ。。。
どうしようっと思ったけど、GMはにっこり微笑んで
400、000リラっと言った。
『えっ??40万???』どっと汗が出たがリラだったのだ。。。
だから当時だと日本円で約¥30、000。

暫く待つ事30分、憧れのべネティアングラスは何重も丁重に梱包されて
手渡された。
日本へはハンドキャリーで持って行くからっとお願いしたのだ。

もう、夢心地でお屋敷を後にした。

どこをどうやってホテルまで戻ったか?なんて全く記憶がない。
もしかしたら、あの店だって本当はなかったのかもって思うくらい、
夢みたいな出来事だった。

でも今もわっちの大切な宝物として我が家の茶箪笥の中に君臨しているのだ。

大根餅だよ!台北へ


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