初日のメインはＢ３一組による『芝桜特別』1600メートル。地元の期待馬アゲシオ、船橋の好素材ヴォルテックスあたりが中心を担う。前者は昇級緒戦だった前走の川崎戦で３着。ベストの地元1600メートルなら大きく崩れることはない。一方、後者は浦和で（２１００）と抜群のコース実績。昇級でもメンバー強化の感はなく、こちらも勝ち負け必至。伏兵候補も浦和で好成績を挙げている馬。船橋のトーセンメロディ、トップレイスターあたりに注目。８Ｒにも特別が組まれており、こちらは注目の３歳戦『若葉特別』1500メートル。ここは川崎勢が優勢で、クラウンカップでは大敗したが、ここなら素質上位のブラゾーハリーが中心。浦和得意のシーキングザラヴ、安定感抜群のダルタニヤンらが主力を形成。

　２日目のメインはＢ２・Ｂ３選抜馬による『春紫苑特別』1400メートル。このレースの注目は転入以来４連勝と勢い断然のスパークキャンドルで異論はないだろう。父は先日、種牡馬引退が発表された米国の至宝エーピーインディ。母がこれまた凄く、Ｇ1を11勝した名牝のセリーナズソングという超良血馬だ。間隔はあいたが至極順調で、このクラスに入っても快進撃は止まらない。相手も船橋勢。デルタダートは小回り中心のローテーションで浦和は（１４０１）と抜群の実績を誇り、能力的にも勝ち負け必至。もうひとつ注目のレースは８Ｒの『ツインメイト特別』1400メートル。３連勝中のノースリッジが交流戦に登場。不気味なのは新馬で競争を中止したＪＲＡのオービーレディー。カンユウの素質も非凡。

　３日目のメインはＢ１・Ｂ２選抜馬による『春陽特別』1600メートル。好調馬、実績馬が揃ってなかなか難解な１戦。船橋勢ＶＳ川崎勢という図式。船橋勢はアズライト、クロスデジタル、コアレスフラッシュ、ゴクウあたりが上位候補で、川崎勢はコスモフォース、シツジツゴウケン、スズツルギオー、リコーレッド(五十音順)が勝負圏内。その他、特別戦は1400メートルの交流戦が２鞍組まれている。８ＲはＪＲＡ未勝利との『ツインベスト特別』。ただ、こちらは南関東勢が優勢で、船橋のロードガバナンス、ハイパワーヒーロー、川崎のダイシノキボウあたりがＶ候補。10ＲはＪＲＡ500万との『マルチスター特別』。ここはＪＲＡ勢、南関東勢の有力どころは能力差なし。上位拮抗の言葉がピッタリ。

　４日目のメインはＡ３・Ｂ１選抜馬による『卯月特別』1900メートル。重賞『しらさぎ賞』との兼登録馬がいるので出走馬は流動的だが、ここは牡馬が優勢と見る。前走が今回と同じ条件だったタカラストーンが一歩抜けた存在か。初めての距離が課題だが好調のラヴェル、明け４歳の注目株ビクトリースガあたりにも注目したい。10ＲはＣ１による『惜春特別』1400メートル。メンバー的にも実力拮抗で、一筋縄には行きそうにない。個人的に注目したいのは、浦和で(４０２１)のホーリーカップのレースぶり。12ＲはＢ３二組による『木蓮特別』。ここは良血オキノキセキと12勝を挙げているサチノプレンティの戦いか。どちらも浦和1400メートルの舞台に不満はなく、スピードも一枚上の存在だ。

　５日目のメインは３歳以上牝馬オープンの第49回『しらさぎ賞』(Ｓ?)1400メートル。ここはザッハーマインの能力が抜けている。すでにＴＣＫディスタフ、東京シンデレラマイルと重賞を２勝しており、ダートグレードのクイーン賞、ＴＣＫ女王盃でもＪＲＡのミラクルレジェンドやラヴェリータと差のない競馬。初めての浦和でもまったく心配はなく軸は不動。10Ｒは東北地方にエールを贈る『がんばろう！東北・楽天競馬特別』1600メートル・Ｂ３三組。力差のないメンバーで、ここは地元のツクバプリティ、ナカヨキコトに期待したい。そしてフィナーレの12ＲはＢ２選抜馬による『昭和の日特別』1500メートル。地元の雄イケノエイトマンに、川崎センゲンコスモ、大井のホワイトランナーが挑む。


競馬ブック　　齊藤大輔